唐草図鑑

古代ギリシア芸術(4様式)

紀元前900年~紀元前30年

古代ギリシアの芸術であるが、大きく分けて4期に区分されるという ・・代表作を少々復習しますと・・

1.Geometric period 

幾何学様式時代(紀元前900年~紀元年700年頃)

ディピュロンの陶器 Dipylon Master amphora・・墓の墓標として機能したものという⇒リーグルの美術様式論でriegl_dipylon.html 

2.Archaic period

アルカイック時代(紀元前700年~紀元年500年頃)

en.Wikipediaでは、年代は少しずれている・・the Archaic period in Greece (800 BC–480 BC)。
『世界美術大事典』(1988小学館)では、古典期に先立つ前650年ごろから前5世紀初頭までとあり、また、幾何学様式、東方化様式を含めた前10世紀から前5世紀初頭までをいうこともある、とあり。

ぺプロスのコレーPeplos Kore
クーロスMunich Kouros

この様式概念は、19世紀のドイツ人学者オーヴァーベック※とブルンによって提起され、

「均整と調和の取れた自然主義の欠如、
人体表現における各部位の建築的把握に特徴を有すると規定された」

※オーヴァーベックJohannes Overbeck (1826~1895)ドイツの考古学者 
http://de.wikipedia.org/wiki/Johannes_Overbeck 著書「ギリシア美術に関する古代文献(details)

狭義のアルカイック様式に帰せられる作品としては、
一群のダイダロス式彫刻、クーロス像、コレ像、黒像式陶器、初期の赤像式陶器が含まれる。
デルフォイの「御者像」やリアーチェのブロンズ像などの厳格様式の作品にも、アルカイック様式の名残を見ることができる。
(世界美術大事典 1-p89)

「なお、西洋美術史全体を対象とする時、一つの様式が完成する以前の実験的段階にこの言葉を用いることがある」

3. Classical period

クラシック時代(紀元前500年~紀元年330年頃)

クリティウスの少年
沈思のアテナ(http://www.mesogeia.net/athens/places/acropolis/museum009.html
「金髪の青年」
パルテノン神殿のフリーズ⇒parthenon.html
エレクティオンのカリアティド⇒女人像柱・男像柱 

4. Hellenistic Period

ヘレニズム時代(紀元前330年~紀元年30年頃)

ラオコーン⇒「ラオコーン」の蛇
メディチのヴィーナス 

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以下は、二つの代表的な建築と彫刻を様式から・・

Aphaia temple

アファイア神殿


紀元前500年ごろ エギナ島のドーリス式神殿

一つの神殿にアルカイックとクラシックの二つの様式の彫刻が共存している
西破風には末期アルカイック様式
東破風には初期クラシック様式


・・現在はミュンヘンのGlyptothekグリュプトテークに展示されている

photo :J. M. Harrington (Nefasdicere at en.wikipedia), own work, 2006-08-13. Originally from en.wikipedia
So-called “Dying warrior” (fallen Trojan warrior, probably Laomedon),
figure E-XI of the east pediment of the Temple of Aphaia, ca. 505–500 BC.

Aphaia east pediments Glyptothek Munich
Aphaia east pediments Glyptothek Munich

Aphaia Eastern Pediment
Aphaia Eastern Pediment


Parthenon( Παρθενών)

パルテノン神殿


Parthenon from south

Picture of Parthenon Date 5 December 2005 Source Own work Author Thermos (Thermos)

「ドーリア式を伝える神殿で、現存するものの中ではヘファイストス神殿(en.Wikipedia)が最も往時の形を残しているが、建設当時のパルテノン神殿は最高峰の建築だった。」

「メトープは、身体運動を筋肉でなく輪郭で制限している戦士の表情や、ケンタウロスの伝説像において静脈まで忠実に表現した様を分析した結果から、厳格様式(en.Wikipedia)を現在に伝えるものと判断された」

Elgin Marbles east pediment.jpg
"Elgin Marbles east pediment".

「パルテノン神殿が持つ最も特徴的な装飾は、胞室の外壁を取り囲むイオニア式のフリーズである。」

パルテノンのフリーズの解釈などについて、更にこちらへ・・
⇒フリーズのギガントマキアーと蛇についてはこちらに


西洋建築史⇒こちらへ「建築-美と空間」



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