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西欧中世の美術

「ヨーロッパ中世美術講義」 

越宏一(1942-)さんの「ヨーロッパ中世美術講義」であるが、非常に面白かった・・こちらのブログでちょっとまず見たのは、「人を住まわせた渦巻き」だったが・・ここでさらに目次読書を


内容:「BOOK」データベースより引用
中世一千年を見通し,まず先行する古代美術と受け継ぐルネサンス芸術を明確に定位する.ヨーロッパ全域を視野に,建築の中に様々に織り込まれた表象の変遷,絵画や彫刻,装身具さらに書物などの形象の相互の影響を精細に分析,講義は自ずと美術史の方法論を包摂した骨太な図象学へと展開する.色刷口絵8枚,図版160枚.

その他の ご著書
挿絵の芸術―古代末期写本画の世界へ 」朝日新聞社,1989
・・「イリアス」「アエネイス」「プシコマキア」などの写本を飾った興味深い挿絵のかずかずを考察。
挿絵の芸術―古代末期写本画の世界へ 」東北大学出版会,2001
線描の芸術―西欧初期中世の写本を見る (TUP叢書)」東北大学出版会,2003
・・中世写本画の傑作“ユトレヒト詩篇”の表現主義的線描はどのようにして生み出されたのか。
「ヨーロッパ中世美術講義」2001.岩波セミナーブックス
西洋美術論考―古代末期・中世から近代へ 」中央公論美術出版,2002
・・30代はじめから50代終わりの約30年間に発表した論稿をまとめる。古代末期写本画から、初期キリスト教建築、ラヴェンナの建築とモザイクなど時代順に収録。
風景画の出現―ヨーロッパ美術史講義 」2004.岩波セミナーブックス
・・一七世紀ヨーロッパにおける風景画の出現は、美術史のなかでどのような意味を持つのだろうか。絵画の画面から人物が消えてゆくプロセスを、古代ローマの壁画から、中世末期の壁画・板絵・写本画・タペストリーを経て、アルトドルファーの板絵までつぶさに見ながらたどってゆくことで、「純粋な風景画」が芽生える長い道程が解き明かされる。
中世彫刻の世界―ヨーロッパ美術史講義 」2009.岩波セミナーブックス
・・ヨーロッパの彫刻芸術は、古代末期から一五世紀までの間にどのような展開をしたのか。また古代美術は中世美術にどのような影響を与えたのか。初期中世に姿を消した大彫刻が、まず浮彫り、次に丸彫り彫像として復活するまでを、教会堂の建築彫刻でたどる美術史。 「ヨーロッパ美術史講義 デューラーの芸術 」2012.岩波セミナーブックス 
・・ドイツ最大の画家アルブレヒト・デューラーの作品には、ネーデルラント絵画とイタリア絵画という、相反する美的原理を調和させようとする絶え間ない戦いが読み取れる「比較と記述」

目次読書

第一講 中世美術の特質

中世美術へのアプローチ

芸術家が影響を受けた文学的プログラム(文献)、そして、彼に影響を与えた宗教的哲学的理念についての知識は理解を助けるには違いないだろうが、しかし、芸術的言語のシンタックス(統語法)や文法や語彙を学ぶという、根本の作業の遂行をわれわれに免除してくれない(p4) 

中世におけるリアリティ

 モダンアートの表現主義が、自然主義的カノンというそれまで疑う余地のなかった美的評価の基準に終焉をもたらし、非自然主義的な中世美術への積極的評価の足掛かりを決定的なものにした(p5)

芸術的表現の正確さ
身振り言語
中世の構図法
上位の要素の絶対性
下位の要素の柔軟性━円柱のプロポーション
人間像のプロポーション
<オム・アルカード>
諸芸術の位階
地中海美術を手本とした人間像
古代の擬人主義的造形
中世における人間像の造形
風景の様式化
中世美の性質
中世美術の展開

第ニ講 中世絵画の様式的諸相と展開 

ローマ絵画のイリュージョニズム
超自然的様式の成立
バルバロイの装飾感覚
絵画表現の伝達手段としての古代末期写本画
絵画としての文字
中世絵画の第一段階━イリュージョニズムの解消
中世絵画の第二段階━ビザンティン美術の受容
中世絵画の第三段階━ゴシック彫刻の影響
イタリアのゴシック絵画━自然の発見

 

第三講 中世彫刻の様式的展開

丸彫り像に対するキリスト教会の否定的姿勢
ローマの絵画的浮き彫り
古代末期のブロック状彫像
古代末期の<オム・アルカード>
古代末期と初期中世の絵画的浮き彫り
中期ビザンティンの彫像的な浮き彫りとその初期中世への影響
モニュメンタル彫刻の復活━初期ロマネスクの浮き彫り
建築との結びつきによる新たな可能性━ロマネスクの浮き彫り
初期ゴシックの彫像
盛期ゴシックの彫像

第四講 中世美術の図像学

不可分の関係にある様式と図像
象徴的意味
初期キリスト教美術の暗文的性格
画像の両義性
寓意的解釈
予型論の一大サイクル
中世末期の予型論サイクル
古典主題のキリスト教化
中世における古典主題の寓意的解釈
主題の観念的な組み合わせ
リテラル・イラストレーション
「二四人の長老による子羊の礼賛」図の変遷━初期キリスト教時代のプロトタイプ
「二四人の長老による子羊の礼賛」図の変遷━後期カロリング朝の円形構図の系譜
「二四人の長老による子羊の礼賛」図の変遷━≪ヘントの祭壇画≫
あとがき

1999年夏、30年のライフワーク(ドイツ初期中世の壁画に関する研究)の重圧から解放されて執筆
これまでの作品の実見(オータプスイ)の体験を踏まえた中世美術の総説

私は、美術史学の本道は、作品がなにを表しているか(図像学)ということよりも、いかに表されているか(様式)を研究することにあるとする「オールド・アート・ヒストリー」の信奉者であり、この信条を主体とする話をしてみたいと思った。(p212)


作品年表
図版出典
図版一覧
付録 ヨーロッパ中世美術関係日本語図書一覧


開巻初めのヨーロッパ地図

 → 図像をよく見ます・・まずは口絵・・(以下へ)

口絵1 ハインリヒ2世の典礼用福音書抄本 羊飼いへのお告げ
口絵2 エヒテルナハの福音書 マタイの象徴
口絵3 ケルズの書 ヨハネ伝福音書1章1節のテキスト(はじめにことばありき)
口絵4 聖エセルウォルドの祝別要式書 キリストの墓を訪れる聖女たち
口絵5 リンディスファーンの書 福音書記者マルコ
口絵6 ティベリウス詩篇キリストの墓を訪れる聖女たち
口絵7 ユトレヒト詩篇 詩篇第11篇挿絵
口絵8 ソワソンのサン・メダールの福音書 24人の長老による子羊の礼賛

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