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唐草文様の文化

エジプトの柱頭


Temple of Isis in Philae(フィラエ)

古代エジプトの柱を前に

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1)ギリシア・ローマと何が違うのか
2)ジェド柱とは
3)古代エジプトとメソポタミアの関係

気になるもの・・ 神聖文字 ・・ということで、その辺りを文献よりみます。

まずは、 ちょっと古い本

「美の源流を尋ねて」田路周一著(古美術研究家)
(昭和40年=1965博宝館発行山本書店刊)から。


エジプトの円柱は
茎を束ねた形

  ルクソール・カルナック神殿のエジプトの柱と、
アテネ・アクロポリス神殿のギリシアの柱を比較すれば、
そこに根本的な相違が一目瞭然である。
近代の建築にまで影響を及ぼしたギリシアの柱は
人体の均衡を元にした美的表現
であるが、
エジプトの柱は 植物の茎と花・つぼみの写実的表現であった。
エジプト人も建築の初めは木造であり、
それに植物を組み合わせたやり方であった。
そして柱などには装飾として
パピルスやロータス
あるいは棕櫚(ナツメヤシ)などの花を束ね、
その周りに縛り付けられた。
その姿をそのまま石材建築の柱とし
て写実的に彫り出されたものに他ならないといわれる

いずれにしろエジプトの柱の場合。その形姿の起源は
もぎ取られた木(棕櫚)の幹だとか
パピルスや蓮(多くは水蓮)の花束で覆われたもの
か、
数本(一般には八本)の茎を束状にしたものである」

世界の博物館〈17〉エジプト博物館
(講談社 :昭和53年=1978刊 川村喜一編)

アブシールの葬祭殿の柱
列中のある中庭や多柱室は
古代エジプト建築の一つの要素だった
その柱を飾る柱頭はさまざまで
ゆり

やし
パピルスなど植物の花やつぼみ
ハトホル神の頭部や
いくつかを組み合わせた複合柱頭もあった。
柱頭の形はプトレマイオス朝まで変化はなかった。


エジプト美術はなぜかわらなかったのか」についての
この本での吉村作治解説: (早稲田大学エジプト学研究所
「神にかしずく」美術
古代エジプト人は元来保守的
その上宗教に奉仕するためのものであった
初期に成立した美術の特色 を 3000年墨守
神の価値が変わらなかったことの影響

先王朝時代末から王朝初期にかけて
美術面で見られるメソポタミアの影響
H.フランクフォートの指摘
原型はメソポタミア
二頭のライオンを制する人物
蛇のような首をしたライオンあるいは
ヒョウが絡み合ったようなモティーフ
⇒ナルメル王のパレット⇒国土統一後は見られない

図説年表 西洋建築の様式 鈴木博之編 彰国社1998年刊

エジプト建築の2つの特徴
マスの強調、
空間恐怖的な構成法。


大局的に単調な中で、唯一多彩なのが柱。
多様な地紋が彫られ、象形文字が刻まれ、柱頭にも変化が多い。

上部のすぼまった蕾型のもの

エジプト神殿の柱のタイプ
フルーティング付きの柱(フィラエ=Temple of Isis in Philae)
ナツメヤシ型柱(フィラエ)
蓮(ロータス)型柱(古王国)
パピルス型柱(フィラエ)
天幕支柱型柱(カルナック)

上部の広がった釣鐘型のもの 蓮(ロータス)型柱(新王国時代)
棕櫚型柱(新王国時代)
パピル型方柱(フィラエ)
複合柱型柱(フィラエ)
鐘型柱(フィラエ)
それぞれ、パピルス、蓮、棕櫚などの植物を様式化したもの


原典 Lepsius-Projekt Sachsen-Anhalt
作者 Karl Richard Lepsius (1810–1884)
Historical images of the Temple of Isis in Philae


Central Avenue of the Hall of Columns at Karnak(1838)
David Roberts (1796–1864) Painting

下部に向かって広くなるもの
下部に向かって広くなりながらも最下部にいたって再び広くなるもの
フルーティングが施されるものが多いが
ギリシアの柱に見られる凹曲した溝ではなく
凸曲面が連続する
もの

柱頭のタイプ

蓮(ロータス)型
ハトホルの頭部型
棕櫚型
蓮(ロータス)複合型
渦巻き型
パピルス型
蕾型

代表例

サッカラ(C3000BC)第1位王朝の墳墓
日干し煉瓦を用いたメソポタミア的建築

菱形ピラミッド
ダハシュール(2625BC)

クフ王のピラミッド
ギザ(C2600BC)
高さ146.5メートル底辺230メートル

ハトシュプスト王妃の葬祭殿
デール・エル・バハリ (C1500BC)

セティ1世の神殿
アビドス(C1300BC)

アブ・シンベル神殿
(1240~1224BC)
1968アスワンダム建設による水没を免れるため移築

デンデラの神殿
(80BC~50AD)

エジプシャンリヴァイバル(19世紀)
エジプト様式への注目と評価は、
その文様や装飾モティーフに始まっている
エジプト様式の文様の特質は
植物に端を発する曲線が 用いられているところにあり
渦巻き型のモティーフの繰り返しが多く現れている

エジプトの装飾パターン

蓮(ロータス)とパピルス文様
連続渦巻き文様
葡萄文様
四方渦巻き文様
縄型と花飾り文様
縄型と羽飾り文様



日輪を中央にして2匹の蛇がそれを左右から支え、
その外側に羽毛の広がったモティーフは
建築をエジプト風にするための必須の要素として、
近代西欧におけるリヴァイバルでは盛んに用いられた

新王国時代のエジプト装飾モティーフ

日輪と蛇と羽のモティーフ
翼を広げた鳥
スカラベ

スフィンクス

ロータス円柱 4kb
テーベ
2層
8つの蓮模様の
柱頭

以上の文献により、エジプト美術の原型とメソポタミアの影響・・について幾分明らかに.. ついで、web検索・・

現存する最古のもの

ロータス文様21 19kb

図は やしの葉を束ねた柱頭、 パピルスのつぼみ
アブシールのサフラー王葬祭殿の柱
古王国第5王朝 花崗岩
柱頭の高さ2メートル
現存する最古のもの

遠景ですが こちらに紹介がありました。 secert%20thoth.gif
椰子型の柱が残っています: http://www.thoth.jp/pyramids03.html


アブ・シール遺跡ピラミッド前にある葬祭殿跡(wikimedia)
Mastaba of Ptahshepses, vizier of Nyuserre Mastabas of the 5th dynasty of Egypt Abusir

http://egyptologie.ff.cuni.cz/



WEB検索

みるみるのページ

古代エジプト用語「柱」
閉花式パピルス柱、 開花式パピルス柱、 ロータス柱 、 ハトホル柱、 ヤシ柱、 混合柱、 オシリス柱 の図
ORIENT ホルスの目: 「絵の各部が単位分数の数列を表す」

ホルスの目を数字の代わりに用いることもある。
・二つの目は区別され、
左目(ホルスの目)は月の象徴、
右目(ラーの目)は太陽の象徴とされた

左右の目
左右の目


アメリカの1$紙幣や、エジプトの壁画に見受けられる「目」の紋章
http://www.ohah.net/setu/article--241.htm
文字と見て
単位分数(分子が1の分数、すなわち整数の逆数)の
数列を表すという
・・
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オシリス エクスプレスのバナー
「エジプト旅行情報」のサイト(写真素材アリ)
(Amazonエジプト本へのリンクアリ)

アマルナス王宮の床の絵画
右に下エジプトの象徴パピルス
左に上エジプトの象徴蓮
第18王朝: ふちの文様が特徴的です。※ 写真osiris-express.com

ルクソール東岸の列柱 写真osiris-express.com
コムオンボ ソベク神殿プトレマイオス朝 写真osiris-express.com

 大列柱室が見られるサイト(http://www.y-asakawa.com/)
http://www.y-asakaa.com/ejiputo-gazo/karunakku.htm
カルナック神殿
http://www.y-asakawa.com/ejiputo-gazo/rukusosi1.jpg
ルクソール 「高さ15メートルと23メートルの2種の巨柱が
134本並ぶ様に圧倒される。」


Photo by Jon Bodsworth.
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ロータス
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