蛇の異称

かがち へみ

カガシ

笹間良彦さんの「蛇物語―その神秘と伝説 」・・
第一章「巳と蛇」でまず 「蛇の文字」と、 「蛇の意味」を調べている。
以下に抜き書きをすると
『大言海』 「反鼻は漢土の蝮の一名にて、その鼻反りたれば云う・その恩を我が国の蛇にあつるは牽強なり」 ・・本来はマムシをヘビといったが日本では総称になったという。
また、 おろち・・『大言海』によれば、「ちは霊なり、尾ありて畏ふべきもの」
笹間さんの説では
おろへび=お(御)+ろ(意味のない接尾語)+「ツチ」霊力あるものの尊称・・恐ろしい力を持つ蛇の意
みづち・・水のち(霊)として蛇をも意味できるが、「巳(み)のツチとして、蛇神的おそろしいものに対する異称ではあるまいか。」
大蛇は古語では「はば」{はぶ」「はめ」:咬み(はみ)つく恐ろしい物
小蛇「くちなわ」、やや大きいのが蛇、もっと大きいのが蚦蛇(うわばみ)、大変大きいのが大蛇(おろち)
日本には南方や南米のような大蛇がいない。だいたい2メートル以内はすべて「へび」「くちなわ」
・・ということであるが、以前の話・・

「ヤマカガシ」・・「(へ)み」の異称として、「くちなわ」「ながむし」といっしょに出てたよ・・と思ったけど、
”カガ「チ」”ってなっているね、広辞苑では。
アオダイショウ」「ニシキヘビ」といっしょで、
色わけした蛇の名になっているけど(赤系)
「ウミヘビ」にたいする「山の蛇」って意味じゃないの?
・・って、現物はクワシク研究したくないけど~~。

ところで、なんでも、蛇を催眠術で硬直させたのを杖にするっていう技があって、これが
モーセの杖」にも流れているという・・??

この杖で岩をうって、
引き連れているのどのかわいた連中のために泉を出す
・・
しかし、「文句ばっかり言う連中を呪いながらやったため」、
「彼は約束の地に入ることをゆるされなかった」(とかいう)。

とにかく蛇は水の象徴だというのは納得した。
(なんか関係ない話になりm(_ _ ;)m)

そういえば古いヘビ話としては、
ギルガメシュ叙事詩でもヘビは重要な役割で出てきますね。

そうなんですか?
ちょっと平凡社の百科事典で
ギルガメシュ叙事詩の項を見てたんだけど
杉の森の怪物フンババ、野人エンキドゥ、
奥さんになりたがる美の女神イシュタル
・・・・ふむふむ・・(^_^;;
> 彼は永遠の命を与えてくれる草を手に入れるんだけど、うとうとしている間に、
ヘビに食べられちゃうのでした。
>野人エンキドゥは「遊び女」に教育を受けるのでしたね。


蛇の鱗とウロコ文

笹間良彦さんの「蛇物語」にもどります
蛇に関する信仰・俗説そして伝説・説話をもって、人と蛇のかかわり合いの歴史を振り返る
・・と「序」にありますが(「民俗学方面の一考察」) あまた挙げられているそれら(「蛇と執念」等の伝説)に最後まで付き合うのはつらいのでピックアップでざっと見たという感じですが 特筆すべきは二つ・
蛇の鱗とウロコ文、辰と巳の関係です
吉野裕子さんの例の本に挙げられている『扶桑略記』の 伊勢神宮の斎宮の夜の衾におちている蛇の鱗の話はおかしい →蛇の鱗は一枚ずつついているものでない。表皮がたたまれて全身を覆っている。 落ちる鱗はない。 (目の表面ですら透明の表皮でおおわれているので瞼を必要とせず瞬きもしない)p26
しかし「鱗文」というものが存在するようだ

弁財天はインドのサラスバティ(Sarasbati)を神格化した土地豊穣の神で、 河のうねり流れるさまが蛇(Naga)に似るので蛇との結びつきが生じた ヴェーダ時代に入ってさらに音楽の神としての思想が入り、知恵の神バーチとも結合した。 弁財天信仰が日本に伝わった時点で、宇賀弁天を生じた

江の島に文覚上人が弁財天を勧請
北条時政がこの神社に参詣した際、蟖たけた女性が現れ大蛇の鱗を三つ残していった この鱗をもって北条系の家紋とした(by『太平記』弁財天より賜った吉祥紋)p38

社殿を設けず神を祀ることは古い形式 伊勢神宮・・社のないのは瀧祭神=龍神(蛇体 産土の神)・・水底に御神体がある 天照大神が祀られる以前からの神

外宮に祀られる豊受大神 豊穣の農業神 (内宮・・女神、外宮・・男神。食物をつかさどる神) 宇賀(ウガ・ウガヤ)の語は梵語でも白蛇を意味する(p29)

鱗文色子形といって蛇に限らず魚の鱗にも比定しうるから、南方の海洋系の民族に広く行われるデザインである インドでは男性原理△女性原理▽


十二支の辰と巳

笹間良彦さんの「蛇物語」からの特筆事項その2
辰と巳の関係は?
十二支では「辰」が「龍」ってことになっていましたね。
確かに、 辰年の次が巳年で 辰=龍(タツノオトシゴ?) 巳=蛇・・でした。
蛇が発展して龍になったという考えが一般なので、 ・・いや、すっかり、ここが抜け落ちていました(~_~;)
辰年生まれの笹間義彦さんの「蛇物語」(第一書房 1991年)からで・・

この本、ちょうど20年前の刊となります
只今2011年7月。 この7月15日公開の映画がシリーズ最後となる 「ハリー・ポッター」はヘビ語を話せたわけですが・・
この本の著者は  笹間良彦文学博士(1916年10月6日 - 2005年11月5日)
Wikipediaの笹間良彦
日本の歴史学者、武具研究家
   著作     ・・で、アマゾンの紹介に書いてあることですが、

「辰年生まれで、十二支のなかでも最も高貴な霊獣を 当てはめられていることを誇りに思っている著者が、 最も忌み嫌う蛇(巳)についての伝説を書いた本。」

あれれ? 「龍」は「タツ」でなく「ヘビ」からではなかったか?」
その話はどこに書いてあるのか?? 序文にはなくて、この書は本文がいきなり 「辰年の次は巳である」と始まっている。
確かにお生まれの1916年は辰年であり、屋号を龍山泊と名付けられていたようだが・・
多分別の著書には書かれているのだろう・・(?)
「竜―神秘と伝説の全容」 刀剣春秋新聞社 (1975年)
「図説・龍の歴史大事典」   遊子館    2006年)
ちなみにWikipedia竜では

「十二支に各々動物が当てはめられた際、唯一採用された伝説上の生物である。後漢の王充『論衡』言毒篇に「辰為龍、巳為蛇。辰、巳之位在東南」

辰が竜になるということのようだが
竜=?
さらに Wikipedia辰では

「「辰」は『漢書』律暦志によると「振」(しん:「ふるう」「ととのう」の意味)で、草木の形が整った状態を表しているとされる。 後に、覚え易くするために想像上の動物である龍が割り当てられた。」 「「巳」は『漢書』律暦志によると「已」(い:「止む」の意味)で、草木の成長が極限に達した状態を表しているとされる。後に、覚え易くするために動物の蛇が割り当てられた。」


辰自体が空想動物・・というか・・
もう一冊「龍の文明史」(安田喜憲編 八坂書房 2006年)でチェックします。
これに関連してもう一つ、ネット検索から・・

「八岐大蛇は龍か蛇か」http://onyo.blog.so-net.ne.jp/2008-12-07-3

蛇は海、山でともに千年、あわせて二千年の修行をして龍になる。


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