唐草図鑑

双獣文

(テナンゴ刺繍の動物文)


(「知的創造サイクルの法システム」p59より 児玉晴男著2014)

情報学のテキストにフランスの高級ブランド「エルメス」が、メキシコ先住民族(オトミ族)の刺繍を採用するケースなどに伝統的文化表現と知的財産法制との摩擦がみられる、とあった。
そこで挙げられていたのは、双獣文である・・。「テナンゴ刺繍柄」という・・
もう少し見てみたい。

「テナンゴ刺繍」検索

エルメス が認めた、メキシコ・テナンゴの刺繍 [メキシコ] All About
メキシコシティの隣、イダルゴ州のテナンゴ・デ・ドリアという地域を拠点にする先住民オトミ族の刺繍をモチーフにしています。この地域の刺繍は、動物や植物が登場する神話をモチーフにしたカラフルなもので、そこには自然への畏敬の念が込められています
by メキシコガイド 長屋 美保さん(2011年05月24日)

Hermesのスカーフのタイトルが「 Din Tini Ya Zue」(自然とひとの出会い)というのはよいとして、「テナンゴ刺繍」の文様自体のイメージを見ると、 こんな感じ。


ショップの商品イメージ
オトミ族の鹿鳥花カラフル刺繍クロス
https://chichineo.com/ 刺繍クロス 
遺跡のお土産屋さんの壁に飾ってあった一枚の刺繍
テナンゴ刺繍
オトミ刺繍のドロップバック


双獣文である。足元に花一輪、中心に植物という・・
生命の木、樹下双獣文の範疇にある 

一番上の、エルメスのクッションのものは中心がメキシコの花のようだが、りっぱな角をもつ(鹿のような)二匹の獣の下に咲いていて、そこから生命の水を飲んでいるようなイメージ。

しかし、スカーフの方は、

虫のような人間が音楽を奏でたり、ダンスをして、明るく楽しげなのも、エルメスの独自 のようだ。 

何より、動物は左右対称でなく、生命の木という神話性を失っている・・

摩擦があるという話だが、ネットで見る限りは、解決しているようだ。

唐草目次文様の根源聖樹聖獣文様

 

クレオパトラ

サーチボックスあり



ネフェルティティ


シンボルの本龍蛇