唐草図鑑
唐草とともに 

サソリ

聖樹聖獣文様

サソリ人間


紀元前12世紀のネブカドネツァル1世の時代のクドゥル石(⇒こちら)に

描かれているサソリ人間
中田一郎 『メソポタミア文明入門』P205(岩波ジュニア新書)

ギルガメシュは

友人を手厚く葬った後、永遠の生命を求めて放浪の旅に出る。
途中、サソリ人間に出会い、その企ての無駄なことを諭されるが、なおも旅を続ける・・

me紀元前12世紀のクドゥル(境界石)のサソリ人間だが、ギルガメシュ叙事詩のサソリ人間の話がこちらにありました。
http://www.aurora.dti.ne.jp/~eggs/gil09.htm「マーシュ山の蠍人間との対話」
※B ・ウォーカーの「神話・伝承事典」では、ギルガメシュを諭すのは女神となっていてサソリ人間はでていません。矢島文夫訳ちくま学芸文庫をもう一度見てみます・・
(「詩」です。断片ですねぇ)

GilgameshTablet 第九の書板

ギルガメシュは、彼の友エンキドゥにむかって
烈しく涙を流し、野原をさまよい歩いた
「私が死ぬのも、エンキドゥのごとくではあるまいか
悲しみが私のうちに入り込んだ
死を恐れ、私は野原をさまよう 」
(・・・)
山の名はマーシュ(バビロニア語で「双生児」の意)
彼がマーシュの山に達すると
その頂上は『天の岸』に届き、そのふもとは冥界にまで達していた
サソリ人間どもがその門を見張っていた
そのたけだけしさは恐ろしく、その姿は死だ
彼らの恐ろしい輝きは山をつつんだ
日の出と日没には太陽を見張っていた
ギルガメシュは彼らを見ると
彼の顔は怖れと驚きに青ざめた
だが彼は勇気を出して彼らに声をかけた

第十の書板

女主人よ、お前の顔を見たからには
私の恐れる死を見ないようにさせてくれ
「ギルガメシュよ、あなたはどこまでさまよい行くのです
あなたの求める生命は見つかることがないでしょう
神々が人間を創られたとき
人間には死を割り振られたのです
あなたはあなたの腹を満たしなさい
昼も夜もあなたは楽しむのがよい
あなたの手につかまる子供たちをかわいがり
あなたの胸に抱かれた妻を喜ばせなさい
それ人間のなすべきことだからです」

バーバラ・ウォーカーのいう女神はこれですね。矢野さんは 暗黒のトンネルを抜け出て宝石の輝く木々(ぶどう)の楽園に達してしばらくして出会った、多分南の国の海の近くの酒屋か料理屋のおかみで、アッシリア版では、名はシドゥりリというさとった主婦型の婦人であろうと。しかし問題なのは神を表す限定府がつけられているので、何らかの神の化身で、あるいはイシュタルか・・と。(p190)
神々(𒀭 - DINGIR - ディンギル)

サソリ人間は諭していない、来た目的を聞き、門を開けてやった。そして、サソリ人間には妻がいる(笑)

 


ギルガメシュというとまず動物はライオンであるが、
は母はウルクに住まいを持つ小女神ニンスン(牝牛という語を含む)、父は人間ウルク第5番目の王
そういえば、紀元前3千年紀前半で、ウルク出土のハープのこういう図がありました http://www.lyre-of-ur.net/developments.php

Great Lyre from the "King's Grave" (front panel)
the Lyre of Urのフロントの最下部
 (ペンシルバニア大学博物館蔵


(イメージ・シンボル事典)サソリの4

火を表し、さまざまな形で太陽と関連する。
例えば、バビロニアやアッシリアでは、翼のついた炎の輪に乗っているテトラモルフ(※)の「人面」manは最初はサソリあったかもしれない。
ギルガメシュ叙事詩では、混沌から生まれたサソリ男は、日の出と日の入りための2つの頂を持つ太陽の山を守る。(『黙示録』9,3参照

テトラモルフtetramoruph四福音書記者を表す有翼組み合わせ形象
『黙示録』4,6では、4つの動物が神の玉座の側に控えている。
この起源は占星術である。
神の玉座が天頂に置かれると、地の4隅に次の星座、獅子座、牡牛座、 蠍座(サソリ-人間が起源)、鷲座がおかれる(ド・フリース)

http://en.wikipedia.org/wiki/Tetramorph5世紀に現れたキリスト教イメージ)というようなことで、あまりに新しい時代(笑)のキリスト教中心に考えたくないのだが、一応追加。)・


meここで占星術 -天と地のドラマ-(イメージの博物誌 1) なのだが、表紙が火星神マルスで、右にヒツジ(白羊宮)、左にサソリがいる。( ⇒天界の雄ヒツジのページ
(残念ながら、P48の説明では、「火星にとって不利益に作用する天秤宮」と誤植されている。天蝎宮が正しい) 
また、この本にクドゥルは2つ載っているのだが、
p19「初期のすべての民族が宇宙を象徴的に見ており、すべての力と形が明確に実体として人格化された」というのはともかく、
「バビロンの王メリシパクは太陽と月と金星のため作用する神のごとき存在に娘を捧げている」という説明は、気になった。
もう一つp23「獣帯の形成は数世紀を要した。星座群の中を通る太陽の天文学的通路とはじめて認められたその各部には、一年の各季節を示すシンボルが割り振られた。農業経済では空を無視するわけにいかず、それらの宮記号は文化の内在的部分となった。」と、「天蝎宮が現れている境界石」としているが、・・少し性急すぎ?・・(天体のイメージと神のシンボルと)

me「だんだんと天空は神話で飾り立てられ、民族ごとに固有の物語をつけ加えたので、ついには各文化ごとに、天空居住者の込み入った階級組織が形成され、それらは下方にいる人間生活を見張り、裁き、あやつるのだった。」(p4)・・・というが、古い時代には占星術と天文学は同一のものであったと・・。
それからまた幾千年(笑)かたちまして・・現代の占星術ですが・・・
実をいう、と楽しみにしているものもあります。何か占う相手への優しさ・気遣いを感じられる占い手がいて・・(ヒーリングとおっしゃる)そこは、いいなと思ったりする。因みにさそり座ですので・・閑話休題

me「サソリ人間」を検索したのだが、さそり座と神話の人物(神)のみ出てくる・・

Sternbild Orion
さそりは名高い狩人オリオンを一撃で刺し殺したくらいであるから、
天にあがっても監視つきである。さそり座が天上で暴れた場合は、
隣にいるケンタウロスのケイロン(いて座)が射殺することになっている。

こちらは帝王の獅子狩り図だが、(ライオン)・・・・ペルシア3世紀

中世


Leiden, Universiteitsbibliotheek, VLQ 79 , also called the Leiden Aratea , is an illuminated copy of an astronomical treatise by Germanicus based on the Phaenomena of Aratus .
彩飾写本(9世紀)Wikipedia(カロリング朝ミニアチュール手書き彩色本)
デジタル特別コレクションラ​​イデン大学図書館(オランダ)
Leiden, Universiteitsbibliotheek f010v-011r


Mars, Aries, Scorpio.
9478 - Venezia - Palazzo ducale - Colonna angolare (sec. XIV) - Foto Giovanni Dall'Orto, 12-Aug-2007
ドゥカーレ宮殿(ヴェネツィア)の柱頭
8世紀に創建され、14世紀(1309年)-16世紀にかけて現在の形に改修された
Palazzo Ducale in Venice: capital # 18 in the porch
(counting as # 0 the one at the corner near the Bridge of Sighs):
Planets, and constellations of the Zodiac.
Picture by Giovanni Dall'Orto, August 12, 2007.

Tiepolo, Giovanni - Deckenfresko im Treppenhaus der Würzburger Residenz - Detail Mars und Venus

Giovanni Battista Tiepolo (1696–1770) 画 マルス(火星)とビーナス(金星)
マルスの盾はゴルゴンであり、腰にライオンの頭のベルトまでつけ、
そしてビーナスの隣にサソリ


me獣帯を続けます・・ヒツジ、サソリ・・・蛇、竜・・・
神の象徴・侍獣をもう一度 ⇒バビロンの図像:主神と蛇

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