『装飾芸術論』口絵12
『装飾芸術論』(ゴンブリッチ)の口絵12
フィレンツェのピッティ宮で
このラファエロを見た時、(※2017年6月10日)
最初に思ったのは、今にも落っこちそうな飾り方だ!ということでした。
(上下の2か所のみしか止めてないる感じ)
そして、
この超有名な作品が、小さく、数多の作品に紛れるようにあったこと。
金ぴかの額縁であったが、そこではどれもがそんなであった。
そして、ゴンブリッチが『装飾芸術論』(岩崎美術社1989 原著ロンドン1984)で言わんとすることも
なるほど・・
パラッツォ・ピッティ宮殿のサトゥルヌスの間にあるこの絵を見た人々は、
その額縁の飾りを創り出す手並を見せようとする人間の強い衝動をも忘れがたいであろう。
ときには絵からその額縁に目を移し、その役割についても問うてみるべきである。
本書で述べようとすることは、要するにこの問題である。(p50)
ラファエロの「小椅子の聖母」をwikipediaで見ると、見事に額縁を外している。