歴史画の中のアカントス唐草擬き
ジャック=ルイ・ダヴィッド(Jacques-Louis David、1748 – 1825)は、フランスの新古典主義の画家。
18-19世紀。
ダヴィッドと言えば
David – Napoleon crossing the Alps
「サン=ベルナール峠を越えるボナパルト」(1801年、マルメゾン城所蔵)
・・とか
なにより、ルーブルにある「ナポレオンの戴冠式」であろうが
アートカレンダー2021のは、以下であった・・
Jacques-Louis David
– Mars désarmé par Vénus
寸法: 3.08 m x 2.65 m
ジャンル: 歴史画
制作: 1822年 – 1824年
ベルギー王立美術館所蔵
MuséesroyauxdesBeaux-Artsde Belgique、ブリュッセル
すごく大きい絵なので驚いた。
また、73歳から3年かけて描いたという。
上部の神殿の上部
アカントス唐草擬きであるが
⇒https://www.karakusamon.com/2012k/riegl_k11.html
「リーグル美術様式論―装飾史の基本問題」長広敏雄訳 岩崎美術社、1970新版)
リーグル(ギリシア美術における植物文様)
ヘレニズム式(後期ギリシア式)およびローマ式唐草文様
交互に置かれたの唐草擬きの要素の下に、
遠目には横長四角形がついている
植木鉢の意図にも見えたが、
詳しくみれば小さめの唐草模様?だが、
左右対称で、つながっていない。
デザインとしてあまり感心もできないが、
各要素も、メソポタミアのパルメットイメージの方が大きい・・
https://www.karakusamon.com/palmet.html
話を戻し、ジャック=ルイ・ダヴィッドの歴史画のアカントス唐草擬きであるが、
たぶん下のイオニア式柱頭の様式を模していると思われる・・・・
Capiteles de la fachada este del Erecteón, Atenas, Grecia
エレクティオンのイオニア式柱頭 紀元前415年頃 大英博物館蔵、のものが、
ゴンブリッチの『装飾芸術論』の口絵80にある。