オリジナルは失われたというが、端正な筆致に驚きました
12th-century illuminated manuscripts

"Herrad von landsberg".
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Wikimedia Commons
.
Herrad of Landsberg (c. 1130 – July 25, 1195) en.wikipedia
http://en.wikipedia.org/wiki/Hortus_deliciarum(1167-1185)
Mont Sainte-Odile, Alsace, Franc
Mont Sainte-Odile Abbey,
also known as Hohenburg Abbey
この修道院の注目すべき伝統の一つはユニコーンの絵の制作であり、ユニコーン狩りの絵は女子修道会特有のものであった。en.wikipedia
ホーエンブルクは厳格な規律と修道女たちの優れた学識で有名になりました。
1167年、ランズベルクのヘラーデが院長になった。
ヘラーデは『Hortus deliciarum』の著者である。これは神学、天文学、哲学、その他の学問分野に
関する短い論文集で、音楽付きのラテン語の詩や美しい絵も含まれている
Hortus Deliciarum,
Die Philosophie mit den sieben freien Künsten
哲学と七つのリベラルアーツ、
ランズバーグのエラッド著、1180年頃。
「7つの教養に囲まれた哲学。」
『歓喜の園』 (ラテン語で「歓喜の園」) は、アルザス地方ホーエンブルク修道院(現在はモン・サント・オディールとしてよく知られている)の修道女ヘラッド・フォン・ランズベルクによって編纂された中世の絵画百科事典である。
歴史と内容 これは装飾百科事典であり、1167年に修道院の若い修道女のための教育ツールとして始められた。明らかに女性によって書かれた最初の百科事典である。1185年に完成し、当時最も有名な装飾写本の一つであった。
作品の大部分はラテン語で書かれ、ドイツ語の注釈が付けられている。写本の大部分はオリジナルではなく、 12世紀の知識の要約であった。写本には詩、イラスト、音楽が含まれており、古典作家とアラブ作家のテキストから引用されていた
以下の図は、尾形 p81図2-17に挙げられていた図で、(白黒だったが) 「記憶術のための図」なるものであるという・・
『逸楽の園』fol.255v.12世紀


記憶術の道具としての図像(ダイアグラム)
様々な動物の部分を組み合わせたハイブリッドの怪物・・ルネサンス期にも作成された、様々な寓意を表す動物の身体の断片を寄せ集めて一つの身体を作り上げた記憶術的ハイブリッドの怪物を先取りするこれらの図像は、修道院などの知的な環境の中で作成され使用されたものである。(p79)
Metamorphosis and Identity Caroline Bynum
「教会の怪物」での尾形さんの引用は3か所で、p66
ユニコーンとグリフォンが創造主を取り囲む動物中に見られるとある。
怪物たちもまた、弱肉強食のない平和な楽園の住人とみなされていたのだ」
P161水と大気 fol.8r,
http://www.iath.virginia.edu/
そしてまた、以下の2つの図だが、「ピープルド・スクロール」なるものに見える・・

"Hortus Deliciarum, Der Stammbaum Christi"
by Herrad von Landsberg - Hortus Deliciarum. Licensed under Public Domain via Wikimedia Commons.

"
Hortus Deliciarum, Die Erschaffung Evas und das Verbot,
vom Baum der Erkenntnis des Guten und Bösen zu essen"
by Herrad von Landsberg - Hortus Deliciarum. Licensed under Public Domain via Wikimedia Commons.
悪魔が黒い

"Hortus Deliciarum, Das Gebäude der Kirche mit den Gläubigen
黙示録の女性

"Woman of the Apocalypse (Hortus deliciarum)" by w:Herrad of Landsberg - [1].
モーセの杖の紅海のシーン

"Hortus Deliciarum, Moses führt das Volk Israel durch das Rote Meer
Tree of Jesse
神はイエス・キリストの人間性を餌として、リヴァイアサンを釣り上げている。
イエスはジェシーの木の根元で磔にされている。
『ホルトゥス・デリシアラム』所蔵のミニチュア。
※リヴァイアサン:旧約聖書に出てくる巨大な海の怪物
※ジェシーの木:イザヤ書に出るダビデ王の系図
※ミニチュア:小さなサイズで詳細に描かれた絵画、元は中世写本の装飾画をさす
なんと魅力的な!
まさに「線描の芸術」。
越宏一さん『線描の芸術』(東北大学出版局 2001)は。こちらで見ました
ユトレヒト詩篇 (9世紀)
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