ヴェズレ―のタンパンの獣帯のセイレーン
新刊:図説 中世ヨーロッパの暮らし (ふくろうの本)
それはそうと、『エジプト神話の図像学』に、ヴェズレ―のタンパンの獣帯の解説があった・・
- 作者: クリスチアヌデローシュ=ノブルクール,Christiane Desroches Noblecourt,小宮正弘
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2001/03
- メディア: 単行本
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そう、エジプトの蛇(ナイル=洪水)の上の獅子(7~8月)などが用いられる獣帯との、「完璧な一致」(p230)
そして、
尊厳のキリストの頭の上に張り出して、謎のとけていない三つのしるし(p240)の話・・
今日知られている獣帯記号は、エジプト起源である。
ファラオ時代には知られないが、グレコー・ローマン期のナイルの光景には、波とともに戻ってゆく女神=水の精が識別でき、やがて末期王朝時代にセイレーンに代わる
(p233)
ヴェズレのバジリカ入口の獣帯暦。正面入り口の上に、説明のつかぬままの三つのメダルが、エジプト歴の閏日のための空間部に据えられていた。
エジプトの「元日」に照応する、三つの補足的な円形図像
(p230の図)
『■ロマネスク芸術の至宝 (1) サント・マドレーヌ・バジリカ聖堂 外観/拝廊 編』 [ヴェズレー]のブログ・旅行記 by wiz さん – フォートラベル
キリストの真上に「 アクロバット acrobate 曲芸師 」のレリーフがみられます
これは、オシリス=さなぎ(再生、永劫回帰、ウロボロス)であろう//
それから、
オ―タンの獣帯の兆部の円形の枠内に像が一つだけあるが、これが・・
年の初めに現れる、しゃがんだ神の子を思い出させる・・という
確かにその通りです
オリエントの長い歴史・・
(p237)
蓮の上に生まれ、座って指しゃぶりする(太陽の)子どもの姿でしたね
:古代エジプトは唐草文様ばかりでなく現在よく見られる意匠の根源といえる・・・・