Italy / アドベントカレンダー2018

ボッティチェッリの聖母子像

La Virgen y el Niño con la corona de espinas y tres clavos (Sandro Botticelli) (02)

1477. 
La Virgen y el Niño con la corona de espinas y tres clavos.
Temple y óleo sobre tabla. Retablo de madera tallada y punzonada con aplicación de hoja de oro. 
Museo SoumayaMéxico

ボッティチェッリは「ヴィーナスの画家」であるが、「聖母子の画家」でもあるといわれる・・
中で、あまり見たことのない聖母子の画を上に挙げた・・
メキシコの美術館所蔵で、ここには聖母子像は他にも別のボッティチェッリのとダ・ヴインチのものがあるようだ‥
幼児キリストは受難具を持っている・・。

Sandro Botticelli - Madonna del Magnificat - Google Art Project
1483-1485頃
板、テンペラ、直径118㎝
フィレンツェ、ウフッツィ美術館

こちらの聖母は≪マニフィカトの聖母≫で、これまで見てきた『もっと知りたいボッティチェッリ』(京谷啓徳著)で、最も調和のとれた美しさを示す傑作の2点の一つとして挙げられていた・・

(2017年6月ウフイッイ美術館 photo byM) 

聖母子を5人の天使が囲むが、彼らはトンド画の円形の構図に周到に収められている。
マリアの左手とイエスの左手はともに柘榴を持ち、マリアは右手でペンをインク瓶に挿す。

京谷啓徳p25
Sandro Botticelli 057
開かれた書物の右頁に「マニフィカトMagnificat]で始まる聖歌が、
左頁には「ザカリアの祈り」が記されている
「我が心、主を崇め・・・・」

最高傑作もう一点は、≪書物の聖母≫

Sandro Botticelli 065

1480. 
板、テンペラ、58×29.5㎝
ミラノ、ポルディ・ペンンツォーリ美術館
Madonna of the Book. Museo Poldi Pezzoli.

マリアは、ボッティチェッリ作品の常に増して憂いのある面持ちだが、それはイエスに書物の読み方を教えようとして、イエスの手にする受難具が目に入ったからかもしれない。

京谷啓徳 p24
たしかにこれは良いですね・・・細密・・・小品であるようだが・・

 





ザクロの聖母』(1487年、サンドロ・ボッティチェッリ

Sandro Botticelli 060

ザクロの象徴については、キリスト教関連が抜けているので、もう一段やりたいと思います。→*https://karakusamon.com/egypt/zakuro_mi.html
なお、こちらの「聖書植物園」にも出ていないようだ・・
http://www.seinan-gu.ac.jp/shokubutsu/

Sandro Botticelli - Mary with the Child and Singing Angels - Google Art Project

1477年頃
Madonna with Child and Singing Angels (Raczyński Tondo)
Diameter 135 cm 
Berlin絵画館   所蔵
Botticelli Madonna and Child 03

1470年頃 .
Madonna and Child with St. John the Baptist and an angel.
Madonna and Child with St. John the Baptist and an angel. テンペラ / 木材. 108 × 111 ㎝. ワルシャワワルシャワ国立美術館 (MNW).

上は今まで見た中で一番若い時の作品・・・

師のフィリッポ・リッピの聖母子像

Fra Filippo Lippi - Madonna and Child with two Angels - Uffizi

1465年 
Fra Filippo Lippi – Madonna and Child with two Angels –
聖母子と二天使 ウフィツィ美術館(フィレンツェ)

1465年

フィリッポ・リッピも魅力的・・ 幼児キリストは丸々としてますね・・受難具も持たない。

Incoronazione maringhi 02
LIPPI, Fra Filippo Coronation of the Virgin(部分)
Tempera on wood, 200 x 287 cm
Galleria degli Uffizi, Florence
聖母戴冠(1441-44年頃、ウフィツィ美術館所蔵)

マリアの誕生を伴う聖母子

これでもかこれでもか的展示に驚いた(フィレンツェ ピッティ宮殿)
しかも、ラファエッロの飾り方が何か落っこちそうな感じがするこんなで驚いた

ラファエッロ


ラファエッロの他の作品は…
1514年頃
≪小椅子の聖母≫
(パラティーナ美術館 201706)
ラファエッロ C.1505-6
(photo byM 20170610 )

今年見たのは

『ロレートの聖母』 Madonna del Velo
ラファエロ・サンティ画  1508年 – 1509年
板に油彩120 cm × 90 cm コンデ美術館、シャンティイ
(photo byM 20180624)

以下は見てないのだが(独逸や英吉利にある)
Raffael 030

『 ベルヴェデーレの聖母(牧場の聖母)』(1506年頃) 
美術史美術館所蔵。
レオナルド・ダ・ヴィンチが創始した三角の構成で描かれている
Raphael Madonna of the Pinks


カーネーションの聖母
Rafael Santi
The Madonna of the Pinks
between circa 1506 and circa 1507
oil on yew wood Height: 27.9 cm Width: 22.4 cm 
National Gallery   

ピンクというのがナデシコ(カーネーション)のことで、それが受難具の3本の釘を表すことを知って驚いたのは、2006年のことであった・・・
https://bymn.xsrv.jp/nekomegami/advent/2006/20061200.html


『梨の聖母』1526,  Albrecht Durerの晩年の作品  
(Uffizi  photo byM 20170610)

最後にもう一度ボッティチェリの≪マグニフィカトの聖母≫で
2018年クリスマスのカウントダウン終了、お別れです・・

Have a merry Christmas.
良いお年を。

Magnificatio

大淫婦バビロン

2019年1月19日