自由学芸の擬人像
Sandro Botticelli
Height: 238 cm Width: 284 cm ″
レンミ荘壁画(祝婚画 1468)
Italian paintings in the Louvre – Room 1
右端で歓迎の手ぶりを示してるのが、知恵の擬人像
音楽(ふいごのついたオルガン)
天文学(天球儀)
幾何学(さしがね)
算術(計算板)
弁証法(さそり)
修辞学(巻物)
ボッティチェッリの極めて独創的な祝婚画
神や擬人像との交流を描く
1873年に発見(フィレンツェ郊外レンミ荘〉
『もっと知りたいボッディチェッリ』京谷 啓徳 東京美術 (2009/12/20)
ヴィーナスはジョバンナ(新婦)の持つヴェールに贈り物の薔薇の花を与えようとしているところ。
《プリマヴェーラ》におけると同様に、ヴィーナスのみが履物を履いており、三美神は素足である。
ヴィーナスには新プラトン主義的な世界原理の象徴としての愛という含意がある。
ボッティチェッリは、既存のキリスト教絵画の構図やモティーフを再利用しながら、新たな神話画を作り上げた。
神話のモティーフやキリスト教絵画における伝統的な擬人像を事由自在に用いてうつつ世界の人間と、神々や擬人像が交流する、白昼夢のような絵画を作り上げた。
ルーブル美術館が誇るボッティチェッリの傑作のひとつである。
『もっと知りたいボッディチェッリ』京谷 啓徳 p59
新プラトン主義的寓意画
≪パラスとケンタウロス≫
新プラトン主義的な、理性による野蛮・獣性の統御という寓意を表している
『もっと知りたいボッディチェッリ』京谷 啓徳 p52
学問の女神による獣性の統御
学問の女神パラス(ミネルヴァ)平和の象徴であるオリーブの冠を戴き、上半身にもオリーブの蔓が巻き付いた女神
凛々しいパラス
(視線はケンタウロスに向けられていない)
パラスの衣装には3つないし4つのダイヤの指輪を組み合わせた模様が無数に描かれているがこれはメディチ家の紋章の一つ
『もっと知りたいボッディチェッリ』京谷 啓徳 p52
この絵は、≪ヴィーナスの誕生≫とともに、ロレンツォ・ディ・ピエルフランチェスコ・デ・メディチの屋敷に所蔵されていた。
ケンタウロスは暴力や肉欲など人間の獣性の象徴