聖獣

「クドゥル」をサイトサーチ

「クドゥル」をサイトサーチした結果

20210125現在以下の5ページがあった。

12月に(アドベントカレンダーで)「星」を見ていて、

以下の楔形文字の「星」の字も見たが、



さらに、近藤二郎著『星座神話の起源』の方から、更に見たいと思い、
古代オリエントの「クドゥル」を検索した。

本についてはこちらへ。
https://bymn.xsrv.jp/nekomegami/advent/2020/n20201201.html
この著は、星座についての基礎文献にあたる・・・

 

以下検索結果(20210125現在)であるが、ここで少し捕捉したい。

 

 

1.バビロニアの境界石

サムネイル画像
(出だし要約)ルーブル美術館の方の、別のクドゥルの説明、神のイメージとシンボルについて 、図に名入りでわかりやすい 。◎https://www.ezida.com/kudurru.htm.
ネブカドネザル1世のものは、キャンベルの記述では、地女神グラ として …
(追記)近藤二郎著『星座神話の起源』の表紙はこれであり、
第一章 天文学発祥の地メソポタミア、(4節)古代メソポタミアのクドゥル(境界石)には、
以下に挙げるのa~d、4つのクドゥルが挙げられている。

a.バビロニアのクドゥル

Kudurru of Ritti-Marduk, from Sippar, Iraq, 1125-1104 BCE. British Museum, London
wikipediaには、p35に掲載されるものに該当するものが見当たらなかったので、こちらをあげる。

発見された160基あまりのクドゥルのほぼ半数は、イラン南部の古代都市スーサ遺跡から発掘された。」
「スーサに都をおいたエラム人は、しばしばメソポタミアに侵入し「ハンムラビ法典」をはじめ多くの記念碑を戦利品として持ち帰った。」(p.035)
カッシート人はおそらくザグロス山岳地帯を故郷とする非セム系の異民である。(p034)

(p035の写真)
解説:クドゥルはいびつな円柱形をしている。
写真は紀元前11世紀ごろのものとされる。
バビロニアのクドゥル 詳細不明
大英博物館収蔵

 

b.メリ・シパク王のクドゥル

Melischipak kudurru sb22 mp3h9108

Melischipak kudurru

ルーブル所蔵(ルーブルの解説)

黒い石灰岩,高さ65cm、幅30cm、厚み19cm

カッシート王朝第33代 メリ・シパク王(在位:紀元前1186-前1172頃)
https://en.wikipedia.org/wiki/Meli-Shipak_II

 

近藤二郎著書解説:「クドゥルは、王が、王族や祭司、高官たちに土地などを与えた際の証書の文章が、
楔形文字と神々のシンボルとで刻された。」(p.036

「このクドゥルは、イランのスーサ発見されたもので、5段にわたって、さまざまな神のシンボルが描かれている」

 

 

c.エアンナ・シュム・イッディナのクドゥル(p.039)
(wikipedia表記はイディナ)

Kudurru of Eanna-shum-iddina BM K.3401

Kudurru of Eanna-shum-iddina

Kudurru (boundary stone) recording a grant of five gur of corn-land,
in the district of Edina in Southern Babylonia, to Gula-eresh by Eanna-shum-iddina, governor of the Sea-Land.
Date from 1125 until 1100 BC
エアンナ・シュム・イディナの境界石(クドゥル)。
中央右側のサソリの絵はさそり座の図像と同形である。
British Museum収蔵

近藤解説:エアンナ・シュム・イッディナはメソポタミア南東部にあったとされる「海の国」の総督で、
彼によって土地が授与されたことが下段に刻されている。
「このクドゥルにも、クドゥルを破損したり、移動したりした者に対して
神々が呪うことが書かれている。高さ36㎝」

d.ネプカドネツァル1世時代のクドゥル(有名)

近藤解説:「このクドゥルには、いて座の原形と考えられる弓を構えたサソリの体をした神の姿が描かれるなど、
メソポタミアの星座の起源を示していると紹介されてきた。」
石灰岩製高さ56㎝大英博物館所蔵

イシン第二王朝四代目王ネプカドネツァル1世(在位:紀元前1125~前1104)

クドゥルに描かれた図像が、星座の起源となったか?答えは「ノー」

クドゥルの起源が紀元前14世紀
古代メソポタミアの星座の成立は、少なくともバビロン第一王朝時代まで遡る
※バビロン第一王朝時代は紀元前1830年 – 紀元前1530年なので、クドゥルより400年~100年以上前になる。

クドゥルに描かれた神々のシンボルはそれ以前に作り上げられていた星座の図像と関連している。
神々のシンボルが星座の図像としても使用された。

 

 

 

2.サソリ人間

サムネイル画像
(要約)紀元前12世紀のネブカドネツァル1世の時代のクドゥル石に. 描かれて いるサソリ人間
中田一郎 『メソポタミア文明入門』P205(岩波ジュニア新書). ギルガメシュは. 友人を手厚く葬った後、永遠の生命を求めて放浪の旅に出る。

(追記)

いて座の原型「パビルザグ」(p.048)

黄道十二宮の一つであるいて座は、下半身が馬で上半身が弓を構える男の姿で知られる。
古代バビロニアでは、パピルサグ(Pabilsag)と呼ばれる奇妙な合成された姿であらわされる。
パビル「祖先」(シュメール語)+サグ=「長」

図はこちらへhttps://bymn.xsrv.jp/nekomegami/advent/2020/n20201201.html#centaurus

やぎ座の原型「スクル・マシュ」

スクール「巨大な鯉」(シュメール語)
マシュ「牡ヤギ、若いヤギ」


近藤二郎著の引用画は以下から。
Babylonian Star-Lore. an Illustrated Guide to the Star-Lore and Constellations of Ancient Babylonia
Gavin White著

 

みずがめ座の原型「偉大なるもの」
うお座の原型「尾」「つばめ」
おひつじ座の原型「雇夫」
おうし座の原型『聖なる天の牡牛」
ふたご座の原型「大きな双子」
かに座と水との関係
しし座の原型「大きなライオン
しし座とうみへび座の関係 「デンデラの天体図」
おとめ座の原型「畝(うね)」と「葉」
さそり座から分かれたてんびん座
さそり座の原型

⇒続く星座(2)

 

 

3.カッシート時代の美術

サムネイル画像
(要約)カッシート時代の美術. 聖樹聖獣文様. Babylonian boundary-stones バビロニアの 境界石(2)
前ページでクドゥル …

 

 

4.ウルクの大杯

サムネイル画像
(要約)2018年4月17日  この図の前にはシュメール初期(紀元前3000年)の円筒印章、天と地の聖婚、
アッカドの紀元前2350-2150年の聖なる飲み物の儀式の図であった。

後ろに前14 世紀のジグラッド、前12世紀のバビロニアのクドゥル(境界石) …

 

 

5.古代オリエントの衣服史、ズボン、リボン

サムネイル画像
(要約)2020年2月28日  境界石クドゥル( Limestone kudurru).
半袖で踝まであるチュニックに腰の周り にフリンジ付きショールを巻き太いベルトで固定.
亀甲亀文紀元前11世紀王の盛装

 

 

黄道一二宮の星座

2021年1月26日