奈良時代の美術、天平文様について、正倉院宝物関連用語でも少し見たが、まず、 百科事典からの唐草文様の概説から以下再掲。
ここで、新潮世界美術辞典から以下引用。
以上、新潮世界美術辞典で例示されているものは8例あるが、検索すると・・・
1:花枝風のもの
薬師寺東塔の装飾
(*必見サイト日本仏堂の建築彩画史by鈴木充)
唐招提寺の金堂の装飾(国宝 *)
法隆寺の弥勒像光背(?釈迦如来?不明)
2:豊麗なもの
*正倉院宝物 五絃琵琶の螺鈿文(下記へ)
3:日本的で簡素なもの
醍醐寺五重塔の装飾(国宝 *公式サイトで)
*仁和寺の蒔絵宝珠箱(国宝 京都国膣博物館寄託)
醍醐寺の如意の毛彫文*
延暦寺の仏器具や装飾経
螺鈿紫檀五絃琵琶(正倉院模造)
画像提供:東京国立博物館https://www.tnm.jp/
WEBにある論考PDF東アジアにおける宝相華文様を中心とした植物文様・・
団華文:団花文ともかく
中国、唐代に流行した丸い花形の文様。西アジア系のロゼットを由来とする花形を円形内に複雑に表したものを文様単位とする。元来は染織意匠であったらしいが、金工や象嵌にも応用され、日本の奈良時代にもみられる。なお、唐鏡の一種に、鏡背の内区に6個ほどのこの意匠を抽出した団華文鏡がある・・新潮世界美術辞典
サントリー美術館の「王朝の文様―天平・平安の花文様とその流れ―」展 (2003年)
WEBにある論考 対葉花文について:二枚の葉を向き合わせたような形を持つところに特徴がある花形
根津美術館蔵鏡 (村上コレクション鏡)Ancient Mirror Gallery https://www.murakami-kaimeido.co.jp/
https://ci.nii.ac.jp/ [PDF] 隋唐鏡の二・三の問題について 西村俊範
ここで「日本中国の文様辞典」視覚デザイン研究所 2000)を参照するのだが、「宝相華は牡丹を中心とした花の美しい要素だけを取り出して作った空想の花である」そのほか「仏教装飾に多くみられるように、もとは仏の功徳を宝の相と見立てて花とした吉祥思想から来ているという」・・とある
唐代の装飾に数多く登場するが、その形式もいろいろで、団華や唐花と呼ばれるものとも区別がつけにくい。
明以降には陶磁の絵付けの唐草文様として頻繁に使われる。
「三彩宝相華文三足盤」 中国・唐時代(重要文化財)
8世紀
高8.0cm径37.5cm 永青文庫蔵
https://www.eiseibunko.com/end_exhibition/2009.html
「銀鍍金飛獅子宝相華文」 唐 陝西 歴史博物館 https://www.1wwtx.com/pind/30683/
白掻落し唐花文長頸瓶 10世紀 磁州窯 フリーア美術館
Bottle, Cizhou ware, Henan province, China, Northern Song dynasty, mid-10th-11th century AD, stoneware with white slip under transparent colorless glaze
- Freer Gallery of Art