ここまでとこれから
これまで
『美学・芸術史』を勉強してきた。
また、「古ヨーロッパ」もアリであったが、
これから中世へ・・
キリスト教は分からないし、ロマネスク古寺探訪という気もないのだが、
あたまをすっきりさせるため、この一つについて
少し文献整理やイメージ整理を行いたい・・
- 作者: ジャニックデュラン,Jannic Durand,杉崎泰一郎,吉田春美
- 原書房 2005/08
まずはこれであるが、
著者Jannic Durandはルーブル美術館の美術部主任学芸員とのこと。
目次はこちらで挙げておられる通りなので
それはおいて、アマゾンのカスタマーレビューにある「132葉の写真」のほうをみます・・
一番目が、ベアトゥス・デ・ロエバナ『黙示録注解』(1047年)
マドリード国立図書館 Ph.ⒸHenri Stierlin/T
そういえば、スペインのベアトゥスによる『黙示録』 の写本挿絵というのは、
エミール・マールの『ロマネスクの図像学』(1996)でモワサックのタンパンはベアトゥスの『黙示録』写本挿絵の模倣である
ベアトゥスの『黙示録』写本挿絵と発想元としたモアサックの修道院回廊の柱頭彫刻
(ロマネスクの美術)
尾形希和子さんの「教会の怪物たち」で見ていた・・
※http://www.karakusamon.com/2014k/romanesque_ogata.html
(図9)荘厳のキリストと四つの生き物、24人の長老
『ベアトゥス黙示録註解書』挿絵 12世紀 パリ 国立図書館所蔵写本Ms.lat.8878,ff.121v-122r. 図9)
荘厳のキリストと四つの生き物、24人の長老
『ベアトゥス黙示録註解書』挿絵 12世紀 パリ 国立図書館所蔵写本Ms.lat.8878,ff.121v-122r.
■https://www.nttdata-getronics.co.jp/csr/spazio/spazio68/koike/index.htm
ウンベルト・エーコ(Umberto Eco, 1932年1月5日 – 2016年2月19日)
自宅にて(2010年4月)本の飾り方!。
「ミラノのマンションとリミニ付近の別荘の2つを拠点とした生活を送った。ミラノに3万冊、リミニに2万冊の蔵書を誇る」(wikipedia)
「はじめに」の部分からぬきがき
中世とは
古代ローマが滅んでからイタリアにルネサンスの最初のきざし現れるまで、およそ千年の時が流れた。二つの時代にはさまれたこの非常に長い期間を、中世と呼んでいる。
中世の終わりを予告したのが、15世紀半ばの印刷術の発明であり、その終焉が具体的な形となって現れたのが、1492年の新世界の発見であった。
ゴート人の中世美術
古代の文化に夢中になっていた、ラファエロと同時代の人々や古典主義時代の人々にとって、中世の美術は文化の後退であり、不合理な試行錯誤の繰り返しにほかならなかった。彼らの軽蔑が最もよくあらわれているのは、中世美術全体を示すのに、「ゴシック」というう言葉を選んだことである。彼らに言わせれば、中世美術とは、5世紀にイタリアに侵入しローマを廃墟にしたゴート人が作ったものだったのである。(p8)
文献美術の資料
しかし17、18世紀にはもう、ペレスク、モンフォコン、マビヨン、ゲニエールといった教会の歴史家などが、中世の歴史に関する文献や美術の資料を熱心に集めていた。
中世再発見
シャトーブリアンやヴィクトル・ユゴーの登場とともに、大聖堂における信仰の高まりと、全面的に神と向き合っていた文明の壮大な廃墟を発見した。カトリックもまた中世に、信仰と芸術の新たな源泉を見出し、19世紀初めからネオ中世の芸術作品を生み出していった。
オーギュスタン・ティエリーとミシュレが、中世にナショナリズムの起源を発見し、中世を流行させた。メリメは中世の流行の仕掛け人であり、ヴィオレ・ル・デュックはその理論家であった。(p10)
中世美術の多様性
ゴシック美術とロマネスク美術が次第に区別されるようになり、やがてそれ以前の時代の主体性と独自性も認識されていった。
ここにある人名の検索
ペレスク(1580-1637)新科学のパトロン、古物の収集家
◆はじめての地学・天文学史 – Google ブックス
モンフォコン(1655-1741)フランスの古典学者,ベネディクト会士。
◆モンフォコン(モンフォコン)とは – コトバンク
ジャン・マビヨン(Jean Mabillon、1632-1707)
ベネディクト会修道士・歴史家・古文書学者。「歴史考証学の父」( Wikipedia)
シャトーブリアン(1768- 1848)は、
フランス・ウィーン体制下の政治家で、作家 (Wikipedia)
ヴィクトル・ユゴー( Victor, Marie Hugo、1802 – 1885)は
フランス・ロマン主義の詩人、小説家
オーギュスタン・ティエリー(Jacques Nicolas Augustin Thierry、1795 – 1856)は、
フランスブロワ出身の歴史家、ジャーナリスト。
ジュール・ミシュレと並んでフランスロマン主義の歴史家を代表する
メリメ(Prosper Mérimée、1803 – 1870)は、
フランスの作家、歴史家、考古学者、官吏。小説『カルメン』
レヴィオレ・ル・デュク(Eugène Emmanuel Viollet-le-Duc 1814-1879)は、
19世紀フランスの建築家、建築理論家。中世建築の修復、
及びゴシック建築の構造合理主義的解釈で知られる。( Wikipedia)