唐草図鑑
建築美術

ゴシックの発展

大聖堂

Exeter cathedral
イギリスの Exeter Cathedral の美しいリブボールト(13世紀に完成)
リヴの交点にある辻飾り
Exeter Cathedral (Bosses in England、Interior of Exeter Cathedra)

ゴシック建築とスコラ哲学


ゴシック建築とスコラ学 (ちくま学芸文庫 – 2001/9/1
アーウィン パノフスキー (著) , 前川 道郎 (訳)

Architecture gothique et pensée scolastique
Erwin Panofsky フランス語版 1967/4/1

思考することの新様式と、建てることの新様式とは、 共に、パリを中心とする半径100マイルに満たない地域に広まった。

盛期スコラ学は12世紀の変り目に始まったと一般に考えられているが、それはまさしく、盛期ゴシック芸術の体系がシャルトルとソワソンにおいて最初の大成功を成し遂げたその時のことである。

byエルヴィン パノフスキー、Erwin Panofsky
ゴシック建築とスコラ学


スコラ学の第一原理 マニフェスタティオ

manifestatito(顕示)

明らかにすること、明瞭にすること

明瞭化の習慣が最大の勝利を得たのは、建築いおいてであった。
盛期ゴシック建築は、「透明性の原理」とでも呼びうるようなものによって支配された

スコラ学の第二原理 コンコルダンティア

concordantia(和合)

盛期スコラ哲学の<大全>と同様に、盛期ゴシックの大聖堂は何よりも『全体性』を目指し、それゆえ、削除と総合によって一つで完全で最終的な解決に近づいていった。

ある権威をもったものを初めに挙げ、次にそれと和解できないように見える別の権威を持ったものに言及し、そして両者を最終的に和解させる解決を述べるというスコラ学の議論の進め方とまったく歴史的展開が、ゴシック建築の発展史に明瞭に見られることを指摘している(青山昌文P110) 

ゴシック建築の極致

アミアン大聖堂


12か月の農業労働の図像

フランス最大の大聖堂

ゴシック合理主義の極致:アミアン大聖堂 ゴシック教会には、ヴァンサン・ド・ボーヴェの『大いなる鏡』(Speculum maius)に対応する図像が豊富に存在 (byエミール・マール)


ヴァンサン=ド=ボーヴェVincent of Beauvais(c.1190–c.1264)
ラテン中世世界最大の百科全書「大鏡 Speculum maius」 (The Great Mirror),を著した


ゴシック教会

12の美徳と悪徳の図像

教会こそが、一年の労働作業を教え、中世社会に生きてゆくための道徳的教訓を、文字ではなく、図像によって教える、いわば石による<大全>であった (青山昌文P112)


me この、教会の 「12の美徳と悪徳の図像」テーマはのちほど続けます・・・
矢印ストラスブール大聖堂のプシコマキア

ゴシック聖堂のキリスト表現は
矢印シャルトル大聖堂

矢印 酒井健著 「ゴシックとは何か―大聖堂の精神史」を読む
矢印「ロマネスクとゴシックの世界」を読む  



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