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中国の神話・伝説

me『中国の神話伝説』
(袁 珂著, 鈴木 博 訳– 青土社1993/4/1刊)

『中国の神話伝説』

『中国の神話伝説』目次 |まえがき
序論篇| | 開闢篇| 黄炎篇| 尭舜篇| 羿禹篇| 夏殷篇| 周秦篇|
中国年表と漢籍索引

第六章

me 開闢篇第六章は再度女媧である。
第三章女媧と伏羲は、両者共通の神話で、この章では、それより古い、配偶者のいない女媧一人の神話を見る。


女媧、黄土をこねて人をつくる
婚姻制度を定める
高禖こうばい神廟の前の宴
宇宙に生じた一大変動
「女媧、天を補す」
「黄金時代」の太古
笙簧しょうこう蘆笙ろしょう、「跳月」
粟広の野の十人の神人
女媧の隠棲

「女媧」という名の初出は、『楚辞』の天問。・・女媧は人を作ったがその女媧は誰が作ったのかという、奇妙な問い。
『楚辞』の注釈者 王逸(後漢中期)、女媧の姿を人頭蛇身というが性別には触れていない
中国最古の字典(※)に「媧」の字について、「古の神聖な女、万物をを化せし者」と解す。これで女神とあることが確定した。

※【説文解字】十二

me校注を見ると、『世本』「氏姓篇」は女媧を男性としているというので、驚いた。そうか、その著書の時代では、人類を作ったり、天を繕ったり悪竜を退治するのは、男の仕事でないといけなかったということでしたか・・


天地の間は荒涼寂寞としていた。・・・
女媧は池の傍らで黄色い泥を掘り出して水を混ぜ、池に映っている自分の姿をもとに最初の赤ん坊のようなものを捏ね上げた。
女媧はその赤ん坊に「人」という名をつけけた。
小さな体をしていたが、神が手ずから創造したので、宇宙を管理・領有する気概が備わっているのであった。

女媧はこの生き物で大地を埋め尽くそうとしたが、大地はあまりにも広大なので、女媧は疲れきってしまった。
ついに、縄―山の絶壁から引き抜いた藤蔓と思われる―を泥沼の中に投げ入れ、黄色に濁っている泥水をかき回してから引き出して、地面にひと振りすると、藤蔓から飛び散った泥水も人となった。
この方法はとても手間がはぶけた。(p132)

しかし、 人間は死ぬから、、死んだらまた作るのは手間がかかる。こうして、人類自身に子孫を作らせることにした。

女媧は、人類のために婚姻制度を定め、男女を結び付けて人類最初の媒酌人となったので、高媒こうばいとして祀られた。

ある年、天地の半分が崩れ落ちた。天井に大きな穴が生じ、地上にも、縦と横に走る溝が一本づつ生じた。このような大変動の中で、山林には大火が発生し、洪水が地底から湧き起こり、大地を海に変えてしまった。

女媧は非常に心を痛め、苦労して破損した天地を補修した。

大河から五色の石を多数選び、火を燃やして膠状に溶かし、その液体で争点の無様な穴をふさいだ。
また。補修した天地がまた崩壊するのではないかと案じ、おおがめを殺して四本の足を切り取り。天柱の代わりに大地の四方に立て、人類の頭上の天空をテントのように支えさせた。(p134)

その後また、中原地方で長らく悪事を働いてきた黒竜などを殺し、禽獣の禍を取り除いた。・・・・
じれこそおそらく後世の人々が理想とした「黄金時代」の太古であった・

女媧は「笙簧しょうこう]という楽器を作った。
女媧は人類創造の女神であるだけでなく、音楽の女神でもある。

女媧が作った笙は、今でも西南のミャオ族、トン族などの間で吹かれている。

女媧が作った笙は、今でも西南のミャオ族、トン族などの間で吹かれている。これら伝統ある民族では、笙簧を吹くと非常に楽しい会合になるが、若者と乙女の純真な愛情と非常に密接な関係がある。(p135)

笙という楽器の誕生は、もともと愛情や婚姻と非常に密接な関係があった。(p136)

女媧も人類のための仕事をやり終えたと、ついに休息した。(p136)

女媧は死によって滅亡したのでなく、別のものに化したのである。たとえば『山海経』には、女媧の腸は十人の神人に化し、栗広りっこうの野に住み、その名を「女媧の腸」というとある。
腸で10人なら、全身では人を驚かすほどたくさんのものに化すことができたと考えられる。

もう一つ別の話では九天の天頂に昇り、天廷に隠士のようにひっそりと住み、功にもおごらず、名も誇らなかった。その功と名はすべて大自然に帰した。慈愛に満ち 謙譲の美徳を有する、人類の偉大な母親である。


璧を捧げ持つ女神(p133 図)

me 璧―wikipedia 
璧(へき)は、古代中国で祭祀用あるいは威信財として使われた玉器。
多くは軟玉から作られた。形状は円盤状で、中心に円孔を持つ。表面に彫刻が施される場合もある。
璧の起源は良渚文化まで遡り、当時は琮と共に神権の象徴として扱われていた

(Toulouse) Objet rituel bi - Periode Han - Musée Labit
Georges Labit Museum蔵(トゥルーズ)
前漢 Western Han (206 BC - 9 AD)

百度百科 伏羲女媧


2001年6月に北京で出版された『中国民間故事集成・甘粛巻』

女媧神話において女媧には配偶者がいない。人類より先に生まれた。彼女の功績は一つは人間を創造すること、二つは天を補修することである。伝えられるところによれば、女媧は自身の形に倣い、黄土を捏ねて人間を造った。造り終えると話し始め、生きている人間となった。後に女媧は人間を造るのに疲れた。そこで藤の枝で黄泥を叩いた。跳ね飛んだ泥の粒も人間に変わった。ああううと話すことができた。彼女が黄土で人間を造ったため、それゆえ中国人は黄色い肌をしている。そして、黄土の中で最も人を養う場所は天水にある。もう一つは天を補修することである。天がなぜ破れたか理由は多い。しかし女媧は真に偉大なエンジニアの母であった。苦労を厭わず、数万個の五彩石を焼き練り、天の破れた穴に補った。彼女の民衆が快適な生存環境を持つようにした。女媧氏族の発祥地は、文献に記載が見られない。しかし伏羲と女媧の関係に基づけば、女媧の故里も古成紀(天水)の範囲内にあるはずである。葫蘆河畔にあり、大地湾から遠くない秦安隴城鎮には、女媧洞があり、また女媧廟がある。女媧を祭祀する。隴城はまた「媧皇故里」とも呼ばれる。女媧もまた風を姓とした。今日までその地には風台、風莹、鳳尾村などの地名がある。すべて女媧氏に関係している。

漢画像石


漢代の喪葬建築に用いられた石材の構材
代表的な遺存には山東の武氏祠、南陽漢画館、徐州漢画像石芸術館などがあり、車馬出行や百戯表演などの題材は、漢代の社会風貌を反映している。武氏祠画像石は減地平彫に陰線刻を加えた技法を用い、始祖伝説や歴史物語などの内容を図像の層で表現している。漢代以前の中国古典美術芸術の発展の頂点として、漢画像石は後世の美術芸術に深遠な影響を与え、中国美術史上において承前啓後の重要な地位を占めている。
漢画像石は不可思議で神秘的な魅力を有するだけでなく、素朴で骨太な力に溢れている。

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