唐草図鑑

西欧中世の美術

ロマネスク聖堂

ノートルダム・ドュ・ピュイ

大聖堂ノートルダム・ドュ・ピュイ(Notre Dame du Puy)

Le Puy en Velay cathedral exit
The view looking out of the main entrance of
the Cathédrale Notre-Dame du Puy.

Le Puy Cathedral(Cathédrale Notre-Dame du Puy) fr.Wikipedia

(馬杉p250)ロマネスク建築に生きているイスラムの影
サンチャゴ・デ・コンポステーラに向かう巡礼路オーヴェルニュ地方からの出発点ル・ピュイの町  

(馬杉p250)ロマネスク建築にしては巨大な感じを与える正面部には、イスラム建築を特徴づけている多くの要素が見られる。
互い違いの色の石で形づくられたアーチ
三葉系、五葉系などの多葉形アーチ
アーチを中心に、モザイク状に華麗に飾り立てられた壁面

E・マールが、フランスで一番美しい回廊とした回廊もコルドバのモスク【回教寺院】を想起させる
白と黒の石を交互に並べて作られたアーチ群・・(それはヴェズレ―のサント・マドレーヌ聖堂の身廊のアーチにも見られる)
アーチ群の上部を飾る赤いレンガを白い石によるモザイク状の装飾  

大聖堂入口にある木造の扉口彫刻も、キリスト伝を表現しながら、その表現方法はアラベスク(平面的で装飾効果をねらっている)

(馬杉p252)ル・ピュイの町で、大聖堂より興味を引くのは、サン・ミッシェル礼拝堂
針のようにそそり立つ岩山の頂上に立つ
イスラム的な異様な外観
扉口の半円のタンパンの上には三葉形アーチ
三葉形アーチとそのうえで半円を描くアーチの間は、唐草模様で埋められている。更にその上部の空間は、白、黒、褐色の石と赤レンガによるモザイク状の装飾で飾られてる、華麗なイスラム建築の壁面を見ているかのような感/p>

(馬杉p252)ロマネスク聖堂建築のなかに生きているイスラム建築の跡は、クーポル(丸天井)の構造にも見られる
「支骨つき天蓋」(支骨=アーチ)
南仏ピレネー山脈のすそ野にあるオピタル・サン・ブレーズ聖堂
オピタル=巡礼者たちの世話をする救護院)
スペインの巡礼路にあるローレス・デル・リオ聖堂
イスラムへのコルドバの回教寺院への熱い想い
(西部フランス地方を中心に、バシリカ形式にクーポらを連続して並べる建築の伝統もあるが、それは、イスタンブールのハギア・ソフィア聖堂に代表される東欧中世ビザンティン建築への想い)

Le Puy-en-Velay - Cloître de Notre-Dame du Puy - JPG1
The cloister (12th century).

Stjacquescompostelle
サンティアゴ・デ・コンポステーラ
Santiago de Compostela
エルサレム、バチカンと並ぶキリスト教三大巡礼地のひとつ
ル・ピュイの道(fr) ル・ピュイ - コンク - モワサック - オスタバ=アスム

me『ロマネスクの美術』を読む
ゴシック建築



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