聖樹聖獣文様
エミール・マールを読む:『ロマネスクの図像学』予習ページの続きで、Abbaye de Clunyを見ます・・
以下再掲(序言の引用)
クリュニー大修道院の娘修道院
:トゥルーズのラ・ドラード、モワサック→(伝播)ボーリュー、カレナック、スイヤック
サン・ジル教会(南フランスで最も壮麗に教会正面を彫刻で飾っている)、ラングドック北部地区のサン・ポン・ド・ドミエール
オーヴェルニュ地方のモザ、サントサン・トゥトロープ教会、
ブルゴーニュ地方のヴェズレー、シャルリュー、ナンテュア、ヴィジーユ、スーヴィニー、サン・ソヴ―ル・ド・ヌヴェール、サン・ブノア・シュル・ロアール
オータン、アルル、アングレームなどの大聖堂は修道院教会と同じく美しく装飾されているが、それはこれらの大聖堂がクリュニー系修道院によって既に彫刻が持ち込まれていた地域く建てられたからなのである。(p11)
十一世紀によみがえった彫刻は、観想の最良の補助手段として、聖ユーグや尊者ピエールらのクリュニー大修道院長によって取り上げられることになった。彼らは芸術というものの力を信じていた。聖ベルナールが彼の率いるシトー教会からあらゆる装飾を剥ぎ取ってしまった時も、尊者ピエールは柱頭陽刻を刻ませタンパンを彫らせていたのである。芸術に対する愛はクリュニーの数ある偉大さの一つであった。
十聖ベルナールのような清貧に徹するには、驚嘆すべき内面的な豊かさが必要であった。だが、弱く貧しい信者は助けを求めたのである。信仰と希望に満たされた浮き彫り彫刻や中東彫刻によって、これまで何世紀もの間、いったいどれだけ多くの人が感動し支えられ慰められてきたであろう。
序言で言及の人名と教会
ベネディクト秩序の成立は、11世紀に達成されたヨーロッパ社会の安定への鍵となりました。(en.wikipedia/Cluny_Abbey)
927年から1156年がその最盛期にあたり、5人のきわめて高名で影響力のある修道院長を輩出した。その最後にあたるペトルス・ヴェネラビリス(尊者ピエール)はクレルヴォーのベルナルドゥス(聖べルナール)からその修道院の華美を非難された。このころからクリュニーの凋落が始まってゆく。すなわち、簡素で素朴な自給自足的生活を重んじるシトー会系の修道士などから批判を受けることになった。(Wikipediajp)
Musée de Cluny – Musée national du Moyen Âge
「国立中世美術館」; 通称「クリュニー美術館 (Musée de Cluny)」)
聖ユーグ
クリュニーのヒュー(1024- 1109)
1049~1109 Hugh I
(fr.wikipedia)60年間の修道院を指揮
尊者ピエール (c. 1092 – 25 December 1156)
1122~1156 Peter the Venerable
(en.wikipedia)ムスリム - キリスト教関係への貢献:アラビア語の写本(クルアーン)翻訳
教会博士(jp.wikipedia)
聖ベルナルド(Bernard de Clairvaux, 1090- 1153)
(jp.wikipedia)クレルヴォーのベルナルドゥス
トゥルーズToulouseのラ・ドラード
https://fr.wikipedia.org/wiki/Toulouse
オクシタニー地域圏の首府
サン・ジル教会St-Gilles
https://www.cc.kyoto-su.ac.jp/~horino
サント(Saintes)のサン・トゥトロープ教会(ウトロープ教会)
ブルゴーニュ地方のヴェズレー
https://worldheritagesite.xyz/vezelay/
オーヴェルニュ=ローヌ=アルプ地域圏
シャルリュー(Charlieu)、
ナンテュア(Nantua)、
ヴィジーユ(Vizille)、スーヴィニー (Souvigny)、
サン・ソヴ―ル・ド・ヌヴェール
以下訳者補足の画像名
Ⅰ モアサックの修道院教会
第1章p25
Ⅱ モアサックの修道院回廊
第1章p26
Ⅲ サン・ブノア・シュル・ロアールの修道院教会
第1章p31
Ⅳ 黙示録の柱頭、サン・ブノア・シュル・ロアールの修道院教会のポーチ
第1章 p32
Ⅴ リポールの修道院の扉口
第1章p70
Ⅵ ねじれ柱、アバロンのサン・ラザール教会の扉口
第1章p73
Ⅶ サン・ガブリエル教会の西正面
第2章p95
Ⅷ 磔刑のステンドグラス、ボアティエの大聖堂
第2章p129
Ⅸ サンタ・サビーナ教会の木彫扉、ローマ
第2章p144
Ⅹ エマオの巡礼、シロスの修道院回廊
第4章p209
Ⅺ エマオの巡礼、ヴェズレーの小扉口
第4章p212
Ⅻ 賢い乙女、サン・テティエンヌz大聖堂の回廊の柱頭、トゥールーズ
第4章p222
ⅩⅢ サン・ドニ大聖堂
第5章p241
ⅩⅣ サン・セルナン教会、トゥルーズ
第6章p280
ⅩⅤ ヴァルカブレールの教会とサン・ベルトラン・ド・コマンジュの大聖堂
第6章 p287
図144 ヴァルカブレール(オート・ガロンヌ県)の教会の扉口
第6章 p291
ⅩⅥ ロカマドゥールの全景
第6章 p298
ⅩⅦ 聖イレールの死、サン・ティレール教会の柱頭、ポアティエ
第6章p306
ⅩⅧスミュール・アン・ブリオネのサン・ティレール教会
第6章 p311
ⅩⅨ サン・サヴァン・シュル・ガルタンプの修道院教会
第6章 p312
ⅩⅩ セル・シュル・シェールの後陣の外観
第6章p315
ⅩⅩⅠサン・トストルモアーヌ教会、イソアール
第6章 p318
ⅩⅩⅡ サン・ラザール教会 オータン
第6章 P326
ⅩⅩⅢ アンズィ・ル・デュックの教会
6章p335