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 図説 エジプトの神々事典(p161)によれば、 この女神の名前はセハトと読むのかもしれない。 (書記、書くものの意味) 標識は書記のパレットと葦の筆(カラム) 服の上にネコ科の動物(チーター?※下記参照)の毛皮をまとっている。 セシャトはそのような服装をしている唯一の女神だが、理由はまだよくわかっていない。 (女魔法使い、女祭司、ある種の貴族の標識か?) 
 頭飾りは特殊な形をしており、 7弁の星状の花びらと、半月形におかれた一対の角からなっている。 
 ファラオの戴冠の祭儀に参加し、聖年祭で重要な役割を演じる。 
 抽象的な概念(文字、計算)を表す 文字の女神 
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「図説 エジプトの神々事典」巻末 神聖動物誌 p206
マフデト女神、猫科動物(チーター、レオパルド、パンサー・・・)についてはこちらへ
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エジプトの神は頭の上に 本質を表すものをのせている  | 
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| 女神名 | 頭部(頭飾り)・外観 | 標識 | 神殿所在地など | |
| 1 | アナト | 二本の羽毛を並べて飾った白冠(アスタルテに似た外観) | 盾と槍 | シリア起源 | 
| 2 | アヌケト | そびえつような調髪 縁なし帽にさしこまれた羽毛  | 
カモシカ(ガゼル) | 黒人アフリカ セへール島 増水 (優雅なるもの、飾り立てたもの)  | 
| 3 | アスタルテ | 二本の羽毛を並べて飾った白冠、女騎手 | 盾と槍、東方風の槍 |  アジア起源「異国のアフロディテ」 メンフィス  | 
| 4 | バステト | 雌猫あるいは人身(アントロポロモフ)雌ライオンの頭部 | 
家の守り神、多産 ブバスティス | |
| 5 | ハトホル | 生命の貴婦人、天の雌牛 | メニト、アンフ、ウアス、シストルム | 母・宇宙の子宮、様々な役割 | 
| 6 | ヘケト | 蛙頭 | アンフ | 復活のシンボル ヘリオポリス  | 
| 7 | イシス | 座席 様々な動物の形(テリオモルフ、魔法使い)  | 
ヘアトという頭巾 | エジプト全土にイシス神殿 オシリス神話  | 
| 8 | イシス=ソティス | 縁なし帽にさしこまれた二本の羽毛、 太陽円盤 | 星々の王女 | |
| 9 | カデシュ | 裸体の女性 横向きで歩くライオンの上に立つ  | 
アナトやアスタルテを実体化した、愛と戦いの女神 メンフィス  | 
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| 10 | マアート | 頭に挿した名前代わりの羽毛 | 真実、正義、秩序、バランスの擬人化 | |
| 11 | メルセゲル | 女性の頭部を持つとぐろを巻いた蛇 後コブラ、  | 
ヘアバンド |  静寂を愛する者 死者と墓の守護者  | 
| 12 | ムト | 禿鷹の皮と二重王冠(プスケント)、初期は雌ライオンの頭部の女性 | ウラエウス、花の笏 | アモンの妻; | 
| 13 | ネイト | 下エジプトの赤冠 | 矢、弓、楯、花の笏、アンフ | 矢を射る者、道を開くもの 屍衣とミイラの包帯 下エジプト後見の役割をウワジェトに譲る  | 
| 14 | ネフベト | 禿鷹の頭か禿鷹の皮をかぶったを被った人身 | 白い禿鷹 | ネヘブ | 
| 15 | ネフティス | 常に人身、時々腕に翼をつけた女性 | 二次的に信仰される、イシスの妹、セトの妻 | |
| 16 | ヌト | 星で覆われた裸体か星を散りばめたトゥニカを着る | 太陽かシェヌウのしるしを握る | 太陽と星々 ヘリオポリス  | 
| 17 | ウアジェト | もっとも一般的な外観はコブラ 蛇の頭か雌ライオンの頭を持つ女性  | 
コブラ、雌ライオン、エジプトマングース | デルタ地方ブートの町 | 
| 18 | レネヌテト | 最古は、額にウラエウスをつけた女性 太陽円盤と羽毛をいただく蛇  | 
偏在する神 肥沃な土地の女主人、 乳母の神  | 
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| 19 | サテト | 最古は羚羊(ハーテビースト?) 2本の羚羊の角がついた白かんむり | 矢 | 洪水を引き起こす | 
| 20 | セシャト | 元来物神の側面を持っていた その形は頭飾りに似ていた  | 
書記のパレットと葦の筆 |  抽象的な概念(文字、計算)を表す デルタ、特にサイス地方  | 
| 21 | セフメト | 雌ライオン、ライオン頭(レオントセファル)の女性 | アンフ、パピルスの笏、ウラエウスの付いた太陽円盤 | 力強いもの、炎 上エジプトレトポリス  | 
| 22 | セルキス | 後代蠍を頭上にいただく | 呼吸させるもの 動物の毒から人間を守る 死者の内臓の保護 セルキスの古い守護神  | 
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| 23 | テフヌト | 女性、雌ライオン、ライオン頭の女性 | ウラエウス、あるいは単なる頭をもたげた蛇 | 形を変えるもの  様々な役割、踊り、音楽、獲物(羚羊)・葡萄酒の奉納セレモニー ヘリオポリス起源  | 
| 24 | トゥエリス | 河馬の女神 妊娠している、たちあがったライオンの後ろ脚をもち、背中は鰐の尾で終わる  | 
アンフ、メナト | 人気は高かったが神殿はない、食物全般の神 | 
「エジプトの神々事典」64の神のうち24が女神)参照
巻末に神聖動物誌(31、チーターと猫、ライオンも含む)
用語集、ノモス(諸国誌)がある。
ステファヌ・ロッシーニ/リュト・シュマン=アンテルム著
矢島文夫/吉田春美訳
1997年河出書房新社刊