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葡萄唐草

ブドウと唐草

me葡萄こそは、シルクロードの唐草文様の主役・・と言えるかもしれません。
時空を超えて広く愛されてきた植物
唐草、葡萄 まずは、植物としての葡萄を
その後、本題の葡萄唐草文様ページに続く

植物としての葡萄 1

ブドウ(葡萄)
grape∥grape vine

本属の代表種の学名  Vitis. vinifera L.
和名 ヨーロッパブドウ
英名 common grape,wine grape,European grape
他に約70種ある
アメリカブドウ (英名 fox grape) V. labrusca L.
  V. rotundifolia Michx.
別名 grape vine グレープバイン
和名 ブドウ (葡萄)エヒカツラ,エヒカツラノミ
植物分類 ブドウ科ブドウ属
(ブドウ科は約12属700種あるとされる)


Ancient Egyptian glass and bronze grapes
古代エジプトのブロンズの葡萄 photo byBy Jon Bodsworth

参考文献⇒詳しくはこちらへ

参考書 ■「平凡社世界大百科辞典」 1988刊のこの項(村田源他著)
■「ヨーロッパの文様事典」 視覚デザイン研究所2000年刊
■「サイン・シンボル事典」 三省堂 1997年刊 ミランダ・ブルース=ミットフォード著 若桑みどり訳 
■「植物の世界」朝日新聞社発行⇒シルクロードと葡萄唐草文
「楽園の図像 ―海獣葡萄鏡の誕生― 」石渡美江著>、⇒こちらにまとめました葡萄唐草文様・象徴


植物としての葡萄 2

ブドウ(葡萄) grape∥grape vine∥vine


ブドウ科ブドウ属に属する落葉植物
果樹としてオレンジ類に次ぐ世界第2位の生産量


purpfruitbar.jpg

[ブドウ属 Vitis]


暖温帯から温帯にかけて約70種が知られ,
その多くのものが果実を食用に利用されている。

つる性で巻きひげを他物にまきつけてよじ登る。

葉は互生単葉で,欠刻の有無や程度は多様である。
巻きひげは節に葉と対生して生ずるが,
各節に連続してつくものと,2節おきに1節つかないものとがある。

花は小さくて多数が房になってつき,5~6月に開く。

両性花のほか雄花と雌花の区別のあるものや
雌雄異株のものもある。
花弁は緑色で5個あるが,上部が開かず,
開花時には基部が離れて脱落する。

両性花は子房上位のめしべと通常5本のおしべをもつ。
果実は液果で内部に0~4個の種子を含み,8~10月に熟する

果実は大きさと形,果皮の色が変化に富み,
甘みと酸味を有し,食用にされる。(村田源〉

[栽培の歴史]


 野生種の果実が古くから現在まで広く利用されているが,
栽培が行われるようになったのは前3000年ころのことである。

最初の栽培種は
ヨーロッパブドウ V. vinifera L.
(英名common grape,wine grape,European grape)であり,
カフカス地方から地中海東部沿岸地方にわたる地域で,
セム族あるいはアーリヤ人によって栽培が始められ,
ブドウ酒造りも始められた
とされ,
アーリヤ人はインド方面に,
セム族はエジプト方面にそれを伝えたとされる。

その後,前1500年ころにはフェニキア人によって
ギリシアにも栽培と醸造が伝えられ,
ブドウ酒はギリシア神話にも縁の深いものとなった。
のちほどバッカス神話に続きます

さらにローマ人はギリシアからその栽培と醸造法を学び,
西ヨーロッパへも逐次広めていった。
東アジアへの伝播(でんぱ)は
漢の武帝の時代に西域に派遣された
張騫(ちようけん)あるいはその関係者によるものとされる

北アメリカには多くの野生種があるが,古くは栽培化されず,
17世紀の初めころ白人によって
ヨーロッパブドウが持ち込まれて栽培が始まり,
気象条件の好適なカリフォルニア州で盛んになった。

東部諸州では気象条件が適さず,病虫害がひどいので,
耐病虫性の強いアメリカブドウ
V. labrusca L.(英名 fox grape)の栽培化が起こり,
また品質のよいヨーロッパブドウとアメリカブドウの交雑による
改良品種も作られるようになった。

またアメリカ合衆国東南部の亜熱帯および熱帯地域では,
muscadine とよばれる V. rotundifolia Michx. が栽培され
改良も行われるようになった。

その後アメリカブドウがヨーロッパへ導入されたが
同時にブドウの大害虫
フィロキセラ(ブドウネアブラムシ)
が持ち込まれ(1860ころ),
その被害によって一時はヨーロッパブドウが全滅の危機に采した。

フィロキセラはブドウの根と葉に寄生して
瘤(こぶ)を作り大害を与える昆虫である。
しかし,アメリカ原生種の中にフィロキセラに対して
強い抵抗性を示す種があり,
これらとの交雑によってフィロキセラ抵抗性台木を育成し,
この利用によって難を免れた。

日本でのブドウ栽培は
1186年(文治2)
甲斐国(山梨県)の雨宮勘解由(あめみやかげゆ)
によって,
中国から渡来した種から生じたと推察される甲州ブドウが見いだされ,
栽培に移されたのが最初とされている。

その後,栽培は遅々として広まらなかったが,
17世紀の初め甲斐徳本(かいのとくほん)によって
棚作り栽培が指導されてから著しく発展した。

明治に入ってからフランスとアメリカから多くの品種が導入された。

そのうちヨーロッパブドウは,果皮がうすく
裂果しやすいし病気も出やすいため,
夏季に多雨の日本の気候に適さず,
温室栽培として2~3の品種が残っただけで大栽培には至らなかった。

アメリカブドウとその交雑品種は日本でも栽培が可能で,
多くの品種が全国で栽培された。
また日本国内でも大正末期より品種の改良が行われて
多くの優良品種が生み出され,
ブドウは日本でも主要な果樹の一つになった.

[ブドウ科 Vitaceae]


双子葉植物で,約12属700種があり,
ヤブカラシ,ノブドウなどを含む。

多くはつる性の木本で,
まれに草本性のつる草や直立する種もある。
熱帯から亜熱帯に常緑性の種が多く,
温帯には落葉性の種が分布する。

クロウメモドキ科と類縁があり,
クロウメモドキ目にまとめられている。
(平凡社百科辞典 村田源著)

■いろいろな葡萄
いろいろな種類のぶどうの写真がみられます
http://www.eps4.comlink.ne.jp/~toyotama/budounosyurui.htm
豊玉園  30種類の写真

■巨峰の栽培
内田葡萄園


文様としてのブドウ

purpfruitbar.jpg
■ネット上で見られる これがすごい!!
青磁象嵌葡萄唐草


静嘉堂文庫美術館(世田谷区)

大阪市立美術館蔵
青磁象嵌葡萄文瓢形水注
http://nikotama.keizai.biz/headline/194/
高麗時代 12世紀中葉から後半期、
推定, 全羅北道扶安郡柳川里窯
青磁象嵌葡萄唐子文瓢形水注
高麗時代


■フランス Musee Guimetギメ東洋美術館Wikipedia


purpfruitbar.jpg

唐草図鑑のテーマ 本題 ⇒葡萄唐草文様ページに続く

WEB検索

■果物ナビ(果物情報サイト)果物図鑑 : ぶどう(葡萄/ブドウ)
「快汁」葡萄鏡(サンモンガカさん)

仏蘭西アンティーク亭1700年代の木彫(葡萄)

■神の飲み物ーワインの来た道 井上勝六 甲府聖オーガスチン教会
■ぶどうの発生とワイン文明の始まりについて
フランス料理のレストラン Restaurant Chez Charles にも
ギルガメシュ叙事詩:ノアの方舟伝説、 ぶどうの分類 などのお話があります
■磯きりん さんの ラテン語植物科名辞典 「 磯キリンのぶどう酒道楽 」

⇒アーカイブで見られる部分がありますhttp://archive.today/p4tHL

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ギリシア バッカス神話
海獣葡萄鏡


(このページは 2001/10/07up:
最終チェック2012/01/12 2014-05-31 2016-09-25)

植物としての葡萄 補遺

[品種]


 世界ではヨーロッパブドウ品種が1万以上あるといわれ
圧倒的に多く栽培されているが,
日本ではアメリカブドウとの雑種が主体で
デラウェア(イラスト),キャンベル・アーリー,
巨峰(イラスト),
マスカット・ベーリー A(イラスト)が代表的である。

ヨーロッパブドウはその中でも比較的耐雨性の強い東洋系の
甲州,ネオ・マスカットが露地で作られ,
マスカット・オブ・アレキサンドリアが
ガラス室内で作られている。

醸造用にはカベルネ・ソービニヨン,セミヨン,
リースリングなどを筆頭に
世界には数千品種あるが,日本では栽培が少ない。

またトムソン・シードレスは種なしで
干しブドウの原料として有名だが,
日本には適さず栽培されていない。

[栽培]


苗木は挿木でもできるが,フィロキセラに根を侵されるので,
普通は抵抗性台木を使った接木苗を使う。

温帯で生育期に降雨の少ない所がよい果実を産する。
土壌はとくに選ばないが,排水と保水が共によい
礫(れき)を含んだ重い土壌が好適で,
火山灰土はあまり適さない。

外国では垣根仕立て,棒仕立てが多いが,
日本では多雨多湿に順応して棚仕立て
とし木を大きく育てる。

枝の混みすぎを防ぐため冬季に剪定(せんてい)を行う。
芽の数を6~7芽残す長梢剪定と1~2芽で切る短梢剪定とがあり,

長梢では X 字型自然形整枝,
短梢では一文字型,H 字型整枝などが行われる。

夏季には棚面の明るさを保ち,果実の品質を向上させるために
芽かき,摘心,誘引,摘房,摘粒,笠かけまたは袋かけなどを行う。

デラウェアではジベレリン処理による種なし果実の生産が一般化している。
開花2週間前に
花穂をジベレリン100ppmの水溶液に浸漬(しんせき)して種なしにし,
さらに開花後2週間でもう1度処理して果実の肥大を促進させる。

地力維持には有機質の肥料を多く用いる。
肥料成分としては窒素,リン酸,カリのほか
石灰とマグネシウムが重要である。
病気は黒痘病,べと病,晩腐病,うどんこ病などがあり,
防除には休眠期に PCP 加用石灰硫黄合剤,
生育期に有機硫黄剤,ボルドー液などを用いる。

害虫にブドウトラカミキリ,スリップス,フタテンヒメヨコバイなどがあり,
低毒性有機リン剤などで防除する。露地栽培とガラス室栽培のほか,
近年ビニルハウスによる促成栽培が盛んになり,
4月から生果の出荷が始まる。

世界での生産は年間約5600万t(1994)で,果実中第2位である。
主要生産国はイタリア,フランス,スペインの
南ヨーロッパ3国で世界の約35%を占め,
そのほかアメリカ,トルコ,アルゼンチンが多い。

日本ではミカン,リンゴ,ナシ,カキに次いで第5位を占め,
山梨,長野,山形,岡山,福岡で多く生産している。

[利用]

 世界では全体の約12%(1980)が生食用,約80%が醸造用,
残りが干しブドウ,ジュース,ジャム,ゼリーなどの加工に用いられる
日本では約85%が生食用,約8%が醸造用,
残りがジュース,瓶・缶詰,ジャムなどの加工用である。
ギリシアやインドではブドウの若芽を野菜として利用することがある。
⇒ブドウ酒        (雨宮 毅)

meこちらのブログまとめ: ワイン初心者が知っておきたい、簡単なワイン選びの知識(by かん吉さんの「わかったブログ」)・・だそう。
それによれば、日経新聞 NIKKEI プラス1(2012/2/4版)の記事からわかったことで、

赤ワインは、 「ピノ・ノワール、メルロー、カベルネ・ソーヴィニヨン」
白ワインは、 「ソーヴィニヨン・ブラン、リースリング、シャルドネ」 の順に軽め⇒重厚になります。
ワインの初心者は、これら6種類を覚えておくだけで、ワインがいっそう楽しくなるでしょう、という・・


それはさておき、
いよいよ
→ 本題の葡萄唐草文様ページに続く

瑞果文(ずいかもん:果物)

補足:ブドウ以外の瑞果文
ザクロ |イチジクリンゴ: 中世| オレンジ:黄色いりんご| モモ :中華|


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