仏の超人性を形容して、仏身が光明に輝くとか円光一尋とかいうのを、仏像背後の光相として造形化したもの「新潮世界美術辞典」
頭光(ずこう)と身光(しんこう)との別がある。
インドでははじめ頭光のみを用い、のち全身を長楕円形で囲む通身光 の形式も生んだが、 ジャワを除く東南アジアでは、後期インドの光背を踏襲する程度で、遺例も少ない・しかるに北方ルートでは、伝播の間に、頭光と身光との組み合わせになる二重円光を創案し、 この形式が主流となってとくに中国と日本で顕著な発展を遂げ、種々のヴァラエティーを生んだ。
頭光は頭の後ろにつけられた円輪で、白毫(びゃくごう)を中心とするのが原則とされる。
はじめは無文の円盤形かその周縁に連弧文を付すかであった
グプタ時代も5世紀から、種々の文様で荘厳するとともに、中心部を蓮華形とすることが始まり、中国に入ってはさらに変化に富む意匠を浮彫ないし彩色したほか、周縁に光炎を付して、全体の形を先の尖った連弁形や宝珠形としたり、光輝の発散を示す彩色文や線光を描いたりしたのが注目され、それらを日本にも伝えた。
一方、身光は全身を包む光相で、通身光または挙身(こしん)光という。
インドでは、長楕円形のものないしその上縁を水平にした障屏(しょうへい)的なものがあるが、中央アジアから中国・日本にかけては、 二重円光形式を主とし、 かつその周縁に沿って上向する光炎を付した ことから、二重円光における頭光に対して、体躯の背部をなすのを身光とし、火焔などで縁どられて全体的に蓮弁形を形作るのを挙身光とするのが例で、またその形の類似から舟御光(舟形光)と呼ばれる挙身光もある。
身体の浮き彫りまたは彩色による荘厳は頭光ほどでないが、二重光全体として糖衣kつある装飾意匠が施され、これにケブツや飛天ないし種子鏡を配することも行われた。
挙身光を障屏とする一光三尊形式、二重光の周縁に飛天の飛翔する形を連ねて文様化した飛天光等も作られ、そのほか日本では阿弥陀仏や地蔵菩薩の頭光、また不空羂索観音の身光に付した放射する線光(筋光)、阿弥陀の頭光を四出する光線でしめしたいわゆる傘御光、憤怒尊におけるか迦楼羅焔(かるらえん)を含む、火焔光背等、また彩色された板光背もあり、細説すればその種々相には限りがない。
(2)キリスト教では、頭光をニンブス、身光をマンドゥラと呼び、それらの後光を一般にオーレオールと称する
中央アジアから中国・日本にかけては、
二重円光形式を主とし、
かつその周縁に沿って上向する光炎を付した 。
すでに 炎なのであるか?火炎ではなく、光炎。
まだちょっと意味が違うように見えたが。
三尊が舟形光背に収まる一光三尊形式
卍とは言えないが・・・渦巻き文・∞ではあろう・・
逆字SとSの形
(以下光背を見る旅は続く)
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