この 模様(・・!) いえ [文様]でしたか。 今 お使いのプランターにも ひょっとして 浮き彫り レリーフされていませんか ・・・ はるか時空を越えて 今も使われる この文様こそは・・・ アカンサス |
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念の為⇒模様と文様の用語の違いは?
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Acanthus(アカンサス) 本属の代表種の学名 Acanthus mollis L.
約20種ある 他に トゲアザミ A.spinosus L. ナガバハアザミ A.longifolius Poir 別名 Bear’s breech ベアーズブリーチ 和名 ハアザミ (葉薊) 双子葉綱シソ目 植物分類 キツネノマゴ科アカンサス属 園芸分類 耐寒性宿根草 わが国には大正時代に渡来した花壇植物 |
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参考書 平凡社世界大百科辞典1988刊のこの項 (柳宗民氏著) その他 種々の 植物図鑑 |
属名のAcanthusはギリシア語のakantha(とげの意)に由来
葉縁にとげがあることによる(by 柳宗民氏)
葉の写真
花 期 7月から9月 管理 比較的丈夫な植物で育てやすい方で耐寒性もあり |
花の写真 唐草図鑑写真集へ |
※2012年1月6日 の見直しで、サイトがなくなっていました。https://web.archive.org/でサルベージしました。結果は以下。
Acanthaceae
キツネノマゴ科。双子葉綱シソ目。アジアやヨーロッパなど温帯地方にもわずかに野生種があるが 、ほとんどが熱帯産で、中南米、熱帯アジアなどに多い。日本にはキツネノマゴ、ハグロソウ、スズムシソウなど数種の自生種がある。草本から木本まである。350属4千数百種に上る大き な科で、観賞価値のある植物もかなりあるが、日本ではあまり普及していない。科名は「とげ」の意味で、この科を代表するアカンサス=ハアザミ属Acanthusに鋭いとげがあるためで、他にはとげのある植物は少ない。日本語の科名になっているキツネノマゴは、一年生の雑草で、一部の地方で山菜や薬草として使われているが、ほとんど無価値な植物である。ここにはAcanthus(アカンサス), Andrographis(センシンレン), Asystasia(アシスタシア), Hypoestes(ヒポエステス), Strobilanthus(ストロビラントゥス), Thumbergia(ツンベルギア)について解説してある。
残念ながら今はサイトを閉じられましたが、印象的な コラムがありました。以下引用保存ご紹介。
アカンサス
ある冬の日に、落ち葉を堆肥にしようと、庭を掃いていた。
冬の庭仕事と言えば、土作りである。
植物が休眠に入る頃を見計らって、行うのがベストである。
落ち葉等を積み一年かけて良質の堆肥にするのである。
庭の掃除も兼ねて行うので、年末に行うところも多い作業だ。
庭には、夏と違い光も柔らかく、落ち着いた空気が流れている。
体からホクホクと湯気あげ、上着を一枚脱いだころ、ふと目に付くものがあった。
アカンサスである。枯れ色の風景の中に、明るい緑が輝いている。
この冬のさなかに、株の中心から新しい葉っぱが何枚もでてきているではないか。
冬に植物が成長するなんて思いも寄らなかった。
アカンサスはアザミのような形の葉っぱで、表面がピカピカした照葉である。
葉っぱの大きさは60−70センチでかなりの大きさである。
ガーデニングの洋書に、そびえ立つ花を、見上げる写真が印象的だった。
アカンサスにとって日本の夏は暑すぎ、成熟した葉だけを残し、
休眠に入る。暑すぎると、成長を止める植物は他にもあり、
そういった植物は、涼しくなると、活動が活発になる性質を持っている。
彼らにとって、過ごしやすい環境が、冬のようだ。
追記 2007/4/27「プリニウスの博物誌 全3巻」を調べたが、この伝説はみあたらない(?)
アカンサス、カリマコスで見たが、無いようだ。(シルエット伝説は記載あり。)
"Della Architettura", Published 1590
地中海学会月報322号の表紙の図:
ウィトルウィウスの文章を逐一絵にしたアントニオ・ルスコーニの,少し珍しい建築書(ヴェネツィア,1590年刊)の木版挿図、とのこと
by末長航
https://www.collegium-mediterr.org/geppo/322.html
*⇒I Dieci libri d'architettura di Gio 、Giovanni Antonio Rusconi著Google eBook で見ることができますp71
大プリニウス (Plinius 23年 - 79年) 私のプリニウス *1 ポンペイ展のカタログによる追記。2007-03-16 こういう説明から物好きな博物学者だと思っていたら、お役人でもあって、噴火調査に行ったというのですね。Wikipediaでは「地中海艦隊の司令官として南イタリアのミセヌムにいたとき、ヴェスヴィオ火山の噴火を目撃した。プリニウスは艦隊を率いてポンペイへ向かったが、そこで死亡した。火山の観察を続けるうちに避難し遅れたのだとも言われる。」とあります。博物学という今は亡き学問(とかいう?)のイメージがここにあり?) |
マルクス・ウィトルウィウス・ポリオ (Vitruvius紀元前80年/70年〜紀元前25年) 「ダ・ヴィンチ・コード」にも かの「ウイトルウィウス的人体図」 なるものが でてくるそうです。 人体比例論↓『ウィキペディア(Wikipedia)』参照 ルネサンス建築 ウィトルウィウス「建築十書」 古代ローマから伝わった現存する最古の建築理論書→アルベルティ →ダ・ヴィンチ Amazon建築書 普及版 |
「ヨーロッパの文様事典」より 視覚デザイン研究所編:平成12年1月刊
The acanthus is one of the most common plant forms to make foliage ornament and decoration.
The relationship between acanthus ornament and the acanthus plant has been the subject of a long-standing controversy.
アカンサスの植物とオーナメントの関係については、長年の論争課題であった。
Alois Riegl argued in his Stilfragen that acanthus ornament originated as a sculptural version of the palmette, and only later, began to resemble Acanthus spinosus.
アロイス・リーグルは「美術様式論」でアカンサスのオーナメントのオリジナルはパルメットモチーフの彫刻バージョンであろうと論じている。
In the most famous section of this chapter, Riegl argued that acanthus ornament was not derived from the acanthus plant, as had been believed since the time of Vitruvius, but was rather a sculptural adaptation of the palmette motif. It was therefore "a product of pure artistic invention,"[11] and not of "a simple compulsion to make direct copies of living organisms." 第三章の最も有名なセクションで、ウィトルウィウスの時代から アカンサスの植物から派生すると考えられていたアカンサス装飾は、むしろパルメットモチーフの彫刻への適応で、純粋に芸術的発明の産物であって、単一の植物の直接の複製ではないと論じた。
⇒aloisriegl.html「柱頭に彫り込まれているのはアカンサスの葉。キリスト教的生活や復活を意味するシンボルだ。1110年頃」という説明なので・・少し気になった(キリスト教的生活」という部分が)
⇒モワッサクmoissac.html
木俣元一さんのコリント式柱頭の典型的な例の講義はこちらtyutou.html
line art of acanthus
Pearson Scott Foresman, donated to the Wikimedia Foundation
パルミラは石造りの建築遺構が2000年前のこのまちの栄華を伝えているが、そこにあらわされた植物文様の多彩なこともつとに知られている。
多くの隊商が行き交ったであろう記念門には、アカンサスの樫の葉を基調にした連続文様と六弁ないし八弁の花、、ナツメヤシの幹やクローバー形の葉をもつ蔦が刻まれている。
植物から生えでた人間の表現は豊穣・多産の象徴としてロマネスクやゴシック建築のいわゆる「グリーン・マン」やイスラームの「ワークワーク文様」にみられるが、それらにさきがけて奈良・パルミラ遺跡調査団によるF号墓の墓室内の梁には植物から発生する人物像浮彫がある
原始キリスト教では「天の庭」の植物
正倉院の御物(ぎょもつ)「八角鏡箱(はっかくのかがみばこ)」にも描かれる
アカンサスの葉模様による柱頭装飾
古代ギリシャのコリント式建築様式を
特徴づける「葉飾り」彫刻。
「花文字」例
アカンサスの装飾文字で、聖書の>表紙や、文章の
キャピタル・レター
(最初の文字)に用いられる
■Interior Coordinator INAMIさんのインテリア図鑑
図と説明があります(バロックのアカンサスの項)
「アカンサスの飾りは、お供え物で、瓦で蓋をしたお供え籠の下から、
アカンサスが芽を出し籠を包んでしまったのが原形だそうです 」
"Morris Acanthus Wallpaper 1875" by William Morris - https://www.vam.ac.uk/images/image/22358-popup.html. Licensed under Public Domain via Wikimedia Commons.
学名 Acanthus
L.
科名 : キツネノマゴ科 Acanthaceae
属 : ハアザミ属 Acanthus
* https://osaka-midori.jp/hananosanpomichi/html/a/acanthusmollis.html
「花の王国」の「園芸植物」の巻(第1巻)p21
(荒俣宏さん) アカンサス考(2)に続く
美術用語「アカンサス」(まとめ)
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