ホルバインの意匠によるカドケゥス 1523バーゼル美術館蔵 Hans Holbein the Younger 1497-1543 | |
まず、 平凡社世界大百科事典を参照
まず蛇の絡まる杖(カドケウス)を見ました
次いで、ヘルメスについての復習
平凡社世界大百科事典の記述
水銀のマーク |
以下補遺であるが『神の文化史事典』でのヘルメスのキーワードは、
トリックスター、文化英雄、知恵、策略、媒介者、交通、冥界、盗み
・・であった
ヘルメスを主人公とした物語はなく、常に脇役であるが、巨人との戦いで隠れ帽をかぶって敵を倒し、怪物テュポン二件を切られて閉じ込められていたゼウスを救出するなどの活躍も見せている。
ヘラクレス、オデュッセウス、カリュプソらの前に神々の命を受けて現れたのも、ディオニュソスの旅の案内をしたのも、百の目を持つアルゴスを殺害したのも彼である
ヘルメスはギリシア先住民族の神であり、その崇拝はアルカディアを中心として、ギリシア各地に広まった。
図像では手に杖を持ち、足に有翼のサンダルを履いた旅人の姿をした若々しい美青年に描かれる
ローマではメルクリウスと同一視された。(『神の文化史事典』松村一夫・平藤喜久子・山田仁史編 白水社2013)
ついでメルクリウスの方であるが、『神の文化史事典』でのキーワードは、
交易、牧畜、雄弁、盗み、水星、水銀
・・であった
「商品」を意味するラテン語merx あるいは、 「商業活動への従事」mercariとの関係が指摘される。
ローマの商業の神 交易(特に穀物交易)との結びつきが深い。
ギリシアのヘルメスと同一視され、人々や人々の言葉の交流を司る神、神々と人間の間の仲介者とされた
水銀(英語merdury)や水星(英語Mercury) はこの神の名に由来する(『神の文化史事典』)
ヘルメスの持物のうち、帽子であるが、
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[この蛇はギリシア神話においてヘルメス神が
2匹の蛇の喧嘩を仲裁した事に由来するので、
蛇は2匹でなくてはならない。]
→? 初見 |
ヘルメスはヘルマと呼ばれる石柱の後裔
豊穣と多産とを祈る呪いの意味を持つ男根状の石造物
石柱は蛇とも関係が深い
大地から起立する石柱と
冬眠中の土の中から這い出してくる蛇とが結びつけられた結果だろうと言われている。
アポロンが作った杖。
伝令杖「ケーリューケイオンKerykeion」で、
ヘルメスの杖と呼ばれるものです。
ラテン語では「カドゥケウス(カードゥーケウス)」と呼ばれる。
この杖は向き合う二匹の蛇がからみあい、
やがて螺旋を描いて向き合う蛇頭は、
杖の先端に付けられた ∝ 形の装飾となっています。