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エジプトロータスのイメージ

花の図譜

荒俣宏:「花の王国」を読む

荒俣宏さんの博物学・図像学(図譜集大成)は魔力があり、うかつに近寄るには危険であったが、(感想と文献→あらまたアラマタ)、『花の王国』の「園芸植物」の巻(第1巻)に取り上げられた植物より アカンサスに次いで、 ハス・スイレンの、17世紀から20世紀の貴重な図譜 を感謝を持って見てみます。
その後、古代エジプトのロータスの全体像を把握するため、Lise Mannicheの著で関連する図像も参照します。


内容(「BOOK」データベースより)
世界的博物図譜収集家として知られる著者が、
17~20世紀に描かれた花の図譜の名品を選び抜いて、
植物に関する伝承や信仰、発見・栽培史を辿る解説を付した、
他に類を見ない画期的な「花の図鑑」。

英名 Lotusがハス、WaterLilyスイレン
エジプト・ロータスがスイレン、インディアン・ロータスがハス

ハス

荒俣宏 「花の王国」の「園芸植物」の巻(第1巻) p86

ハス
学名 Nelumbo 属名ネルンボはスリランカ島の言葉でハスの意。
英名 lotusラテン語のハスあるいはスイレンをさす言葉から。
和名 はす、はちす 実がハチの巣に似ていることに由来。

中国名 蓮
蓮の字はもともとは蓮の実をさした。
葉は荷、茎は茄、花は芙蓉という。(蓮の漢字※1

me2016-08-28 『蓮の文華史』(三浦功大編 1994 かど創房)に、和名の語源への異論、「荷」 はハスの総称であることなどがあり、こちらに追記した。

原産はインドらしいが、世界に分布。
日本にも万葉時代に入っている


R・J・ ソーントンの『フローラの神殿』の図版(London 1812)
( 『リンネ分類学体系新釈図解』1799-1807の再版)

この図譜の解説には、葉の模様が胎盤に酷似していることから「生み出すもの」の象徴となった、とあり、読む人は驚くであろろう・・

中国では古来、王侯貴族の庭園に欠かせない重要な花だった。

古代ギリシアではロータスと呼ばれた正体不明の植物を通常ハスと同定している。 この蓮を食べると記憶を失うと考えられた。 ホメロスの『オデュッセイア』のなかには≪ハス食い人の国≫にオデュセウスの一行が上陸した際、部下がハスを食べて故郷に帰るのを忘れたので、強引に出帆したという話がある。
現在、ロータスイーター(ハス食い人)といえば放蕩三昧に日々を送る人を指す。このため西洋では、ハスを一種の麻薬と考える風潮が生じた。

インドでは蓮は神聖な植物で、ハスの葉の模様が人間の胎盤に酷似していることから、≪生み出すもの≫の象徴となる、地母神の持物とされた。 またハスは浄土をも象徴する。これは仏教だけでなくバラモン教にもみられることである。

花言葉は≪雄弁≫≪神秘と真実≫
花は涅槃のシンボル

スイレン

荒俣宏 「花の王国」の「園芸植物」の巻(第1巻) p60

スイレン
和名
1)すいれん=中国名の音読み。
2)ひつじぐさ(未草)=未の刻(午後2時ごろ)に花が咲く草の意。
但し実際には一致しない閉花午後六時ごろ
学名 Nymphaea 属名ニムファエアは、水の女神ニンフに由来する古来からの植物名で現在はスイレンを指す
英名 Water-lily 水のユリの意
中国名 睡蓮
一度開いた花をその日のうちにもう一度閉じることから、
睡眠するハスの名がついたという。


エジプト・ロータス Nympahea caerulea
古代エジプトの聖なるスイレン(ブルー・ロータス)
P・A・G・ドラビエ著『園芸家・愛好家・工業家のための植物誌』(Paris,1836)


ニムファエア・ルブラ(Nymphaea rubra)
赤いスイレン インド原産  自然史絵師セヴェリン画
ルメール、シャイトヴァイラー、ファン・ホーテ著
『ヨーロッパの温室と庭園の花々』 (ベルギー 1845‐60)

熱帯性(アメリカスイレン)と耐寒性の二系統がある。
後者は、十八世紀末に園芸栽培が始まり、十九世紀末にフランスの園芸家マルリアクにより、多くの園芸品種が発表された。
熱帯性のものはニ十世紀のアメリカで園芸化された。

エジプトでは増水期に開花する睡蓮(エジプトロータス)生産力の象徴とみなした。
また、夕方に沈み翌朝再び水面にでて開花する姿は、再生を強く連想させ、花をミイラに飾ったり、出航する船や葬儀への献花とした。

王冠に似た形態から王位を表すと考えられ、またオシリスの持物でもある。

太陽神ホルスはこの花から生まれたとされ、花の中央に立つ姿であらわされる。

エジプトロータス文様には、側面からみた形デフォルメ美術史上重要なパルメットがある。
この模様はシルクロード経由で遠く日本まで到達している。

ロータスとパピルスの文化的意味(リーグル)

ギリシアのアカンサスとともに、工芸建築装飾の二大源泉である。

花言葉は≪純潔≫ ≪信仰≫ ≪清浄≫

The Flowers of Ancient Egypt and Today by Jane Howard
 

「An Ancient Egyptian Herbal 」

meここで、上記の補足となるエジプトのロータスの図を検索します。 Lise Manniche著「An Ancient Egyptian Herbal 」から。

ミイラに飾られた花・植物

'An Ancient Egyptian Herbal' Lise Manniche
(1989 The British Musuem Press)p29

左: ツタンカーメンのもっとも内側の黄金の棺の上の死衣と花輪
The shroud and garlands over Tutankhamun's innermost golden coffin.(カイロのエジプト博物館蔵)

右: ラムセス3世のミイラの花輪 
The mummy garlands of Ramesses Ⅲ(本文中ではⅡでそちらが正しい) as drown by Schweinfurth

https://ku-dk.academia.edu/LiseManniche
※Georg August Schweinfurth (1836-1925) was a German botanist and traveller to Central Africa.

※Tutankhamun:紀元前14世紀、古代エジプトのファラオ
(在位:紀元前1333年頃 - 紀元前1324年頃) (wikipedia閲覧20160809第18王朝
※ Ramses II BC1314頃 - BC1224年(または BC1302頃 - BC1212年):最も有名、最も強力なファラオpharaoh,Ramesses the Great、ミイラはラメセス2世、3世ともフランスのエミール・ブルグシュ Emile Brugschが1881年に発見、 (wikipedia閲覧20160809第19王朝
Ramses III (c.1182-1151 BCE) ラムセス3世 (第20王朝=the Ramesside period)古代エジプトで大きな権威を持った最後のファラオ、2012年ザヒ・ハワスがラムセスのミイラをCTし、暗殺されたことが確定された(wikipedia閲覧20160809

The mummy of Ramesses Ⅱ
(在位1290-1224BC)yielded thirteen rows of floral garlands and a number of single blue lotus flowers stuck under the bands of sealing the mammy wrappings.

(上半身部)13の花綱で覆われ

(下半身部)たくさんの単一のブルーロータスがミイラを包むバンドの下に挿されていた

drown by Schweinfurth

meミイラに飾られたロータス画像・・これは形がそのままなのでわかるのだが、ミイラに飾られたガーランドや襟かけの方はよくわからない・・

Bouquets,garlands and collars

'An Ancient Egyptian Herbal'
Lise Manniche (1989 The British Musuem Press)p22

TutankhamunのFloral collar

KV54-FloralCollar MetropolitanMuseum
(wikipedia にある画像)
Floral collar from the embalming cache of Tutankhamun,
tomb KV54, MetropolitanMuseum(ツタンカーメンの土葬隠し場所から)

Bouquets,garlands and collars of fresh flowers were made for use of religious and festive occasions.(新鮮な花の花束や襟掛けは宗教やお祝いのときの使われた)
The papyrus and the lotus were the most popular flowers for use in bouquets.(パピルスととロータスが花束に使われたもっとも人気のある植物であった。

The blue and white lotus might be used alone in bunches of three or more,or as a single flower,or it might be combined with other flowers in a formal bouquet. (青と白のスレインは3本以上の単独の束で用いられるが、フォーマルの花束では他の花と用いられる。)

※Tutankhamun’s tomb (innermost coffin and death mask)
https://www.khanacademy.org////tutankhamuns-tomb

'An Ancient Egyptian Herbal' Lise Manniche
(1989The British Musuem Press)p31-32

To make a floral garland

興味深い作り方の手順が載っていましたので、以下に引用します。

ガーランドの作り方の手順
1.Make a string by twisting together fibres of palm leaves
(ヤシの葉の繊維をよりあわせて紐をつくる)
2.Take a quantity of lotus petals and persea leaves.
Leave some 20 inches of string free at either end to use for tying collar.
(蓮の花びらとタブノキの葉の分量を取る.襟を結ぶために使用するため紐の端を20インチのそのままにしておきます。)
3.Fold a persean leaf one third of the distance from the top.
(タブノキの葉を上から3分の1折る)
Fold once more one third further down and fasten the leaf over the string. (もういちど3分の1を倒し、紐の上に葉を結わえる。)
Fold the remaining third of the leaf to make a neat edge.
(きちんとした縁をつくるために、葉の残りの三分の一を折る)
This will be the front of the collar.(これは襟の前になる)
4.Insert a lotus petal in the persea leaf so that about half the petal is visible.
(約半分の花びらが表示されるようにタブの葉に蓮の花びらを挿入する)
5.Stitch with date-palm fibre.
(デートパームの繊維でかがる)
6.Take the next persea leaf and arrange as the first,but overlapping slightly.
(次のタブノキの葉をとり、最初の様に配置するがわずかに重ねる)
Insert anothere lotus petal,and continue until the required length of garland has been achieved.
(別のハスの花びらを挿入、花輪の必要な長さになるまで続ける)
7.For a broad collar prepare another garland of lotus and persea and fasten to the first so that the upper row overlaps slightly.(広い襟のために蓮とタブノキの別の花輪を準備し、最初に上段が少し重なるようにつなぎます。)

下の小さなもので、作り方がよりわかりやすいなる。

p28の図 (ツタンカーメンの2番目の黄金の棺のthe vulture and serpent(ハゲワシと蛇)の周りにおかれたリース)

It consisted of olive leaves,petals of blue lotus and heads of cornflower bound together over a strip of papyrus and held in place by two thin strands of papyrus passing over and under the leaves.(それはオリーブの葉、ブルーロータス、矢車草の頭で構成され、パピルスの薄い紐上に結わえられ、二つの薄いパピルスの繊維によって所定の位置に保持されている。)


pinterestでの記述は(Detail of Tutankhamen’s Outermost Coffin, photographed by Harry Burton, 1926. The golden vulture and cobra goddesses of Upper and Lower Egypt were wrapped in a wreath of cornflowers clasped in olive leaves, which fell to pieces when it was removed, after 3,000 years.)「オリーブの葉に留めた矢車草のリース」になっている。Lise Manniche p27での説明も予期に反して、オリーブと矢車草であった。

The shroud and garlands over Tutankhamun's innermost golden coffin.

(Egyptian Museum,Cairo.カイロエジプト博物館蔵)

内部の棺には、飾られた a linen shroud 死衣で覆われていた。
初めの2つはオリーブの葉と矢車草で、3つ目はヤナギの葉、ブルーロータスの花びら、
4つ目は、パピルスをベースにオリーブの葉と矢車草の頭とセロリの葉が、

花の選定から 葬儀は3月中旬から4月末であっと推測している。

黒ずみ、かなり崩れたリンネル布におおわれた第二の見事な人型棺があらわれてきたのである。このリンネルのおおいの上には、オリーヴ、やなぎの葉、青ハス、矢車菊の花びらを織り成した花飾りがあり、やはりリンネルにおおわれた額のシンボルの上にも同じ花々の小さい花輪が見つかった。
『ツタンカーメン発掘記(下)』ハワード・カーター (ちくま文庫)

ここに挙げられている植物は、「オリーヴ、やなぎの葉、青ハス、矢車菊」であるが、 オリーブと挙げるべきであるか、 前掲書の'An Ancient Egyptian Herbal' の Oliveの項(p136)に 、「BC2500年のテキストにすでにみられるが、成育するのに雨が不足しているので育てておらず、新王国時代には葉を装飾目的につかうため、シリアまたギリシアから輸入されていた」とある。


p31の図(ツタンカーメンの内部棺の広幅襟飾り)

A large bouque

A large bouquet of persea twigs from the tomb of Tutankhamun had a few olive leaves inserted,and three wreaths from the same tomb were partly composed of olive leaves.(ツタンカーメンの墓で発見されたタブノキの小枝の大きな花束には、オリーブの葉が挿入され、同じ墓から発見された3つの花輪の一部はオリーブの葉で構成されていた

ここでは、タブノキの枝にオリーブの葉が挿入されていたということなのである。

'An Ancient Egyptian Herbal'Lise Manniche
(1989 The British Musuem Press)p128

Persea bouquet from the tomb of Tutankhamun;18th Dynasty

タブの木の果実と枝がデコレーションに使われ、2つの大きな花束がツタンカーメンの墓で発見された、という説明で、タブの木が主である。
タブの木についてはTheophrastusから引用されている。

Tutankhamun tomb photographs 2 006
Tutankhamun tomb photographs 2 069Tutankhamun tomb photographs 2 070

Tutankhamun tomb photographs 2(wikimedia閲覧20160811) 


エジプトのロータスから少し離れたが、古代エジプトの庭園での人気の花と植物は以下であるという。下の図の左が果実をつけたタブノキである。(タブノキにはアボカドも属する)

'An Ancient Egyptian Herbal'Lise Manniche
(1989 The British Musuem Press)p12

テーベの墓の壁画の花と植物

古代エジプトの庭園

Gardeners among persea,sycamore fig,cornflowers,mandrake and poppies.
In the pond are blue and white lotusflowers.
Wall-painting in a Theban Tomb no.217;Ramsside.

、タブの木、シカモアイチジク、矢車草、マンドレイク、ポピーの間のガーデナーたち、・・・そして、
池には青と白のロータスの花・・・・

Identifying ancient Egyptian plants


矢車草、マンドレイク、ポピー(エジプトの庭園の人気のトリオ)

Cornflowers,poppy and mandrake - a popural trio in Egyptian gardens.
Wall-paining in Theban Tomb no.1:19th Dynasty.


ツタンカーメンが左手に持つ人気の花のトリオ

King Tut's 'Golden Shrine'.の場面@カイロエジプト博物館

古代エジプトの植物の識別ということであるが、このLise Manniche 著'An Ancient Egyptian Herbal'には、約94種類もの有用植物名が挙げられていた。
ラムセス2世の体はカモミールの油を注がれていたという

また、ヤシ2本だけの個人住宅に始まり、Ineni※設計のガーデン(テーベの墓の壁画)、アマルナのアテン寺院の庭園などなどのエジプトの庭園図が、挙げられていた。

※ メンホテプ下の建築家,第18王朝(https://en.wikipedia.org/wiki/Ineni)

ツタンカーメンとロータス
(絵画)

'An Ancient Egyptian Herbal'Lise Manniche
(1989 The British Musuem Press)p14

Carved ivory panel on a casket from the king's tomb
The lid of a casket of Tutankhamun
The king is in a garden with Queen Ankhesenamun

Tha queen hands the king two splendid bouquets,made up of papyrus,lotus and poppy.女王は王にパピルス、蓮とケシから構成される2つの素晴らしい花束を手渡している。

Anuk
Tutankhamun receives flowers from Ankhesenamen

Cairo エジプト博物館

Museo egipcio-el cairo-

カイロエジプト博物館の入口のロータスとパピルスの池

ツタンカーメンとロータス
(彫刻)


Tutankhamun emerging from lotus flower

(蓮の花から出現するツタンカーメン)

Tête de Toutânkhamon enfant - 2 (musée du Caire Egypte)
@wikimedia

余談であるが、 ここで切ってしまっている写真ではまるでピエロの襟に見える。重要なことを伝え損ねている。この文物が意味するところはなんであったか?

「蓮の花から出現するツタンカーメン」

エジプトの神名にハルポクラテスという神がある(wikipedia の解釈はよりギリシア化)

ホルスから外観を、ネフェルトムからその花を借りて、ハルポクラテスは太陽の子どもとなり、誕生(あるいは再生)の場所であるロータスから出現する (『エジプトの神々辞典』スレファヌ・ロッシーニ他著矢島文雄・吉田春美訳 河出書房新社1997 p86)

※ネフェルトゥム(ネフェル=テム)  人間あるいはライオン頭の上にロータスの花のかぶり物

ロータスカリス(蓮の聖杯)

Lotoskelch (JE67465) Replikat

ここまでロータスを見てきて、あらためてツタンカーメンの遺物Tutankhamun's Treasuresの偉大さを感じる・・
この聖杯に書かれた言葉は、 1922年11月にツタンカーメンの墓を発見したハワード・カーターの墓に引用される ・・

"May your spirit live, may you spend millions of years, you who love Thebes, sitting with your face to the north wind, your eyes beholding happiness",
a quotation taken from the Wishing Cup of Tutankhamun and "O night, spread thy wings over me as the imperishable stars"(en.wikipedia.Howard_Carter)

'An Ancient Egyptian Herbal'Lise Manniche
(1989 The British Musuem Press)p35

ロータスランプ

The double calcite lamp from the tomb of Tutankhamun
at Thebes.Egypt Museum,Cairo.
二重方解石(アラバスター)ランプ

'An Ancient Egyptian Herbal'Lise Manniche
(1989 The British Musuem Press)p55

ロータス・パピルスの壺

Unguent vases(perfume jar )

Tutankhamun tomb photographs 2010
Photo by Harry Burton (1879-1940): Tutankhamun tomb photographs
(a photographic record in 5 albums containing 490 original photographic prints

・・これはp55で挙げられている写真・・


※Unguent Vase with Plants in Openwork Design https://www.touregypt.net/museum/tutl66.htm

※「軟膏瓶」https://www.levity.com/alchemy/islam23.html

'An Ancient Egyptian Herbal'Lise Manniche
(1989 The British Musuem Press)p54-58

Scented oil(香油)というか Egyptian ointment (エジプト軟膏)の作り方の図(テーべの墓の壁画)や推定の材料が書かれていた。動物性の脂肪から、sented fat(香りの脂肪)、a marjoram ungeuent(マジョラムの軟膏)・・
プリニウスとディオスコリディスの両者が Cypusとよばれる木を記していて、それをolive oilオリーブオイルの中で煮る・・・・ というような・・

なお、香りというと、クレオパトラとバラは有名だが、バラはその時代まで知られていなかった(p56) というので追記しておきます。(→バラの項目にも不備が多いようだ)

This flower appears to have been unknown to the Egyptians in the most ancient times.It originatd in Northern Persia,whence it migrated to Mesopotamia,・・・
現代における香りのアイデアに最も密接に関連している花はバラであるが、最古のエジプト人には知られていなかったようだ。北ペルシア紀元で(エジプト人にはミタンニとして知られた)メソポタミアに移行し、プトレマイオス時代にエジプトに入った。
Petals of Rosa ricadii have been found in mummy garlands and remains of funerary bouquets.(ローズバイコディンの花びらがミイラ花輪で見つかり、葬祭花束にも残っている)

ツタンカーメンの軟膏瓶の一つに遺されている、軟膏を取る人の指紋

One of the unguent jars of Tutankhamun,showing robber's finger prints.

ツタンカーメンとジュエリー
(ロータスの宝石)

宝石類はLise Mannicheの本には出てこないが、補足で、ロータスがある宝石をwikimediaから挙げたい。

Tutankhamun scarab1
Tutankhamun scarab (スカラベ) :Ancient LapisLazuli
七宝焼き、enamelCloisonnéPectoral (Ancient Egypt)

Winged scarab of Tutankhamun with semi-precious stones.

This pectoral is composed of Tut's Prenomen name: 
"NebKheperU-Ra", the hieroglyphs of: Basket, Scarab-(in Plural-strokes), and Re. (The "James, 2000, Picture Book, Tutankhamun, describes this pectoral in the section of 'Necklaces and Pectorals', as: "Pectoral with Royal Prenomen and Lotus Fringe", p. 234.)
(Two other hieroglyphs are on the pectoral, the en:Eye of Horus, and the en:Ankh.)

Pectoral:The pectorals of ancient Egypt were a form of jewelry,
often represented as a brooch. Usekh collar

Tutankhamun pendant with Wadjet

Tutankhamun pendant with Wadjet.

by Jon Bodsworth
Among the jewels of his tomb, this breastplate was king. It was common to use images of hieroglyphs to build jewelry with the name of the king.
In this it is identifiable, Neb Jeperu Ra, the name of the throne of Tutankhamen: the solar boat defines the hieroglyphic Neb, the beetle in the middle the word Jeper that, along with three lotus flowers at the base of the pectoral becomes the Jeperu plural solar disk and the top is Ra.

 

Lotiforme(ロータスの形をした)

エジプトの神々と蓮ということでは、ハスの花の上に出現するツタンカーメンに関連して、ネフェルトゥム(ネフェル=テム、ハルポクラテス) を見たが、最後に、エジプトの神々のLotiforme(ロータスの形をした)持物 を・・

花の笏


 エジプトの母なるムト神(その他の女神)が持つ

ナイルの恵み

 
増水期のナイル川 ハピ この2つの図は『エジプトの神々辞典』スレファヌ・ロッシーニ他著(矢島文雄・吉田春美訳 河出書房新社1997)より引用

古代エジプトのアンクの護符や、などは、そちらの古代エジプトの章へ。パピルスについては、唐草にはあまり関連していないが、象徴としても重要な植物であり、イチジクもまた重要であった。

 

INDEX アカンサス ツタ ロータス ブドウ ボタン ナツメヤシ


ロータス
蓮・睡蓮

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