唐草図鑑
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ギリシアの聖獣:蛇

メデューサとアテナ


Flag of Sicily・・メデュ―サ


me頭に麦の穂がついているゴルゴン(メデュ―サ)しかも足が3脚・・・非常に驚きました。
これが シチリアのフラッグであるということは!!
怪物ではないようだ‥
メデューサとアテナのギリシア神話的関係を見ます。
麦の穂といったら、とにかく、 シチリアのシンボル「トリナクリア」とは・・・

me 前ページで見たのは、ゴルゴンとコレの髪の対比でした。
確かに、ゴルゴンはもとは美しかったはず・・と。
ゴルゴンの髪型とコレの髪型がおなじであったということは 単にコレ=乙女でなくて、ゴルゴン=ぺルセポネ[コレ]=デメーテルということだったと いまさらながらに カール・ケレーニーの本にも何度か 「この首はいわば美しいぺルセポネのもう一つの面である」・・とかありましたが・・拒否反応で

ゴルゴン3姉妹のうち、メデュ―サだけ不死でなかったと、カール・ケレーニーはいい、また、 「西洋文化では、アテナは、最も一般的には、 生涯 処女神としてだけでなく、彼女の盾に刻まれたメドゥーサ のイメージを持つ戦士,家父長の娘の元型」であるというが、・・・ 。
このページでは アテナとゴルゴンをみます。

メドゥーサ(支配する女)という名称を持つ彼女は、あるいは初めから妖怪ではなかったと考えられる。
別の話がゴルゴーという邪視の妖怪と一緒になったのかもしれない。

メドゥーサとは「統治する女(神)」を意味する。 by呉茂一(1897- 1977) P 372

コリントス市には古くメドゥーサという女神があった、おそらくは彼女もギリシア先住民族の主女神のひとりで、デーメ―テールと結局同一神であろう。 ポセイドーンはその夫神であり、デーメーテールとの間に駿馬アリオーンが生まれた。


meゴルゴンとメデューサの関係です?

3つ組/三面神
Dea Triforme(三体の女神)

ゴルゴン3姉妹

en.wikipediaCultural_depictions_of_Medusa_and_gorgons


1人でなく3人
me『イメージ・シンボル事典』(大修館書店1984) (p635) 3は聖なる数字で、3相を持つ神々と関連する。 聖なる数字で、3相を持つ神々と関連する、と あるが、ギリシア神話の図像では特に、3つ組みの女神が目につく。

『図説 世界シンボル事典』(八坂書房2000 ハンス・ビーダーマン著) 3つ組/三面神 (独)Dreigestalt、(英)triad (p415)
3つ組の女神(三体の女神)は古代ギリシア。ローマのイメージ世界に頻繁に登場する。こうした女神像は、他ならぬ女性の領域から力強い存在tが出現してほしいという気持ちを「3つ組」形で表現したものであり、この願望は男性神の3つ組の場合よりも頻繁に表れる。

呉茂一「ギリシア神話」新潮文庫p31
三人のゴルゴーン(ゴルゴー=怪生の女の意)たち、ステンノー、エウリュアレー、メドゥーサがそれで、 極洋のかなたの涯、夜と昼が境を接するところ、ヘスペリデスの園の近くに住まっていた。


ゴルゴン(メドゥーサ)と馬


パレルモ考古学博物館 蔵

呉茂一「ギリシア神話」新潮文庫p31
メドゥーサはポセイドーン神の愛を受けて天馬ペーガソスとクリューサーオール(「金の剣、提剣」という名)を生んだ。


なぜアテーナーがポセイドーンの愛人を嫉むのか、その理由が明らかでない。
ただメドゥーサの首から迸り出た血によって、翼のある天馬ペーガソスが生まれた、という伝説は、 彼女がポセイドーンによって身重になっていた話と、よく照合する。
なぜかというと、ペーバソスは第一に泉(ペーゲー)にちなみ、カスタリアーの泉に水を飲むという物語に知られるよう二、水が実と深い縁があるし、第二に馬はポセイドーンの変身でも、あるいはトーテムでもある動物なので、メドゥーサ(支配する女)という名称を持つ彼女は、あるいは初めから妖怪ではなかったと考えられる。


コリントス市には古くメドゥーサという女神があった、おそらくは彼女もギリシア先住民族の主女神のひとりで、デーメ―テールと結局同一神であろう。 ポセイドーンはその夫神であり、デーメーテールとの間に駿馬アリオーンが生まれた。


メドゥーサとは「統治する女(神)」を意味する。
話はつまり逆で、アテーナー女神の盾の恐ろしい顔模様から空想が発展し、 見ると石になるという考えから、石になった人や動物の物語ができ、邪視のゴルゴーンに到ったのだろう。
by呉茂一(1897- 1977) P 372

ちなみにmedusaは「クラゲ」と訳される

メドゥーサとメティス

ギリシア神話ではゼウスの初めの妻はメティスという。
メドゥーサMedusa- メティスMetis の関係については、
https://web.kyoto-inet.or.jp/people/tiakio/antiGM/medusa1.htmlによれば、

メドゥーサ信仰は、実際はリビアからギリシアにもたらされたもの
このメドゥーサMedusa- メティスMetisは、北アフリカでは ネートNeith、 アナテAnath、アト・エンナAth-ennaあるいはアテーネーAthene
前1400年頃のミノア・クレータではアタナAthanaと呼ばれる三相一体の太女神の破壊者の相であった。

(これについてはこちらの太古の女神論も参照)

古典期の神話におけるメドゥーサ-メティス-アテナ
前7世紀ころ、アテーナイ人たちは アテーナーを自分たちの保護女神に創りなおした。メドゥーサおよび メティスが有していた暗い相から彼女を切り離し、女性の文化に根ざしていたその古い由来から分断した。

メティスとメドゥーサは アテナに覆われ、 メティスは彼女の母親に、メドゥーサは彼女の敵になった。
アテナの愛好するフクロウ=象徴は、死と再生、女性の知恵、闇、夜、月、神秘。ところが、 アテナは自己実現に暗闇を使うことは決してない。


ペルセウスでさえ、メドゥーサの美しさに驚嘆したと言われている。これが、彼がメドゥーサの首をギリシア人たちに見せようとした理由である。」

meうむ、・・・・なるほど!?
その話はカール・ケレーニーの「ギリシア神話」にはなにもない 。
もうちょっとみて見たい・・

蛇とアテナ

https://en.wikipedia.org/wiki/Metis_(mythology)

西洋文化では、アテナは、最も一般的には、 生涯処女神としてだけでなく、彼女の盾に刻まれたメドゥーサのイメージを持つ戦士(*4)

家父長の娘の元型・・・ アテナにもコレのイメージがあるということでもある。
矢印アテナとギガントマキア 


Copy of Phidias Athena of the Athena Parthenos type.  Roman copy from the 1st–2nd century AD after the 5th century BC original.
このアテナの帯は蛇である、 ケープのふちも蛇

Heracles and Iolaus escorted by Athena (Apollo and Hermes are not visible). Attic black-figured hydria. Found in Toscanella.

me 続きます(20251020)


ゴルゴンの周辺 その2(エリニュス)
生物ゴルゴンの頭(学名:ゴルゴネイオン)に続く
追記:ゴルゴンの男性化


マリア・ギンブタスのゴルゴネイオンの話

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