唐草図鑑

獅子のシンボル

ネパールの宝珠を冠った獅子


獅子 王権と魔除けのシンボル (アジアをゆく)

(荒俣宏/著 大村次郷/写真 集英社 2000年12月刊)


目次

ライオンから獅子への旅/ 王権を誇示するライオン/ 王城守護獣のルーツを探る
星と太陽とライオンと/ 猊下のライオン
ネパールの宝珠を冠った獅子
獅子の国、獅子の山
須弥山に吠える聖獣
舞い踊るアジアの獅子たち
漢字の国にやってきたライオン/ 高麗にはいなかった狛犬
イメージジャングルの獅子狩


ネパールの宝珠を冠った獅子

頭頂の角に、宇宙原理を会得する霊的エネルギーが宿る


チャング・ナラヤン寺院(カトマンズ盆地で最も古い彫刻物がある)
ヴィシュヌ神に捧げられた
「ネパール最古の王朝リチヤヴィ朝(4~9世紀末)のものがある
鳥の嘴(くちばし)を持った獅子もある

検索
Wikipedia:ネパール
ユネスコ世界遺産サイトチャングナラヤン
ナルシンハ・ヴィシュヌ: 上半身が人間で下半身がライオンのヴィシュヌ像 464年
チャング・ナラヤンChangu Narayan 寺院の像の写真たくさんあり
※下の動画必見


「チベットやネパールの山地の宮殿や寺院の獅子像はどれも幻想的な姿をしている。
シルクロ-ドを通じ西から伝えられた有翼のスフインクス像やシュメールの獅子狩り文に由来する神獣のイメージも散見される」(P56)


「最も注目すべきと特色は頭上の『宝珠』」
密教教義=タントラと呼ばれる「頭頂のチャクラ(体内から上昇する生命創造エネルギー)」br /> 非イスラム的な独自の獅子像を発展させた
第8のチャクラ=輪・・属性の輪廻を解脱できる鍵
千弁の蓮華をかたどる(シヴァ神が坐すところ) ネパールの幻想的なライオン
ネパールのチャクラが開いた獅子→日本の狛犬
狛犬は頭上に角を持つ獅子身の霊獣
この角は元来宝珠だった可能性もある
(一般に中国の(じ)や(かいち)など一角の霊獣をモデルとして日本で作られたとされる) (P56)


図p58-59
kathmandu Nepalカトマンズ市旧王宮広場 シヴァ・パールヴァティ寺院(Shiva Parvati Mandir)前の一対のライオン
(シヴァ神妃)
https://en.wikipedia.org/wiki/Parvati



Lord Shiva - Kids Animation Cartoon Movie
蛇(コブラ)の首輪をして、虎の皮の腰巻きであった。また

カトマンズ盆地、パタン市
シヴァ神の息子ガネーシャが祀られている祠堂のライオン
頭頂に、シク教徒が髪を結い上げるパグリの形が乗る
「パグリは花のつぼみの象徴ではないだろうか」


ウェブ・写真検索
シク教:16世紀にグル・ナーナクがインドで始めた宗教 Wikipedia シーク教徒:男性はシング(ライオン)、女性はカウル(王女)という名前を持つ場合が多い。
主流であるともいえるのが「カールサー派」。 髪の毛や髭など、体毛を切ったり剃ったりしてはいけないという決まりがある →ターバン=インドの少数派であるシク教徒のシンボル
パグリ・・・三つ編みをベースにお団子を結う
https://www.sagar.co.jp/column/1_india/21.html


カトマンズ盆地、バドガオン市
ニャタポーラ寺院(1708年プパティンドラ・マッラ王建立)
「寺院に登る階段には、下から上に向かって10倍ずつ力が強いものが並ぶ。」
勇士、象、ライオン、グリフォン、女神の順



目次

ライオンから獅子への旅/ 王権を誇示するライオン/ 王城守護獣のルーツを探る/ 星と太陽とライオンと/ 猊下のライオン
________ここまでは「獅子」(2)

ネパールの宝珠を冠った獅子

________ここ以下は「獅子」(4) 獅子の国、獅子の山/ 須弥山に吠える聖獣/ 舞い踊るアジアの獅子たち
漢字の国にやってきたライオン/ 高麗にはいなかった狛犬/ イメージジャングルの獅子狩


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