唐草図鑑

獅子のシンボル

須弥山に吠える聖獣


獅子 王権と魔除けのシンボル (アジアをゆく)

(荒俣宏/著 大村次郷/写真 集英社 2000年12月刊)



目次

ライオンから獅子への旅/ 王権を誇示するライオン/ 王城守護獣のルーツを探る/ 星と太陽とライオンと/ 猊下のライオン/ ネパールの宝珠を冠った獅子
________ここまでは「獅子」(3)

獅子の国、獅子の山
須弥山に吠える聖獣
舞い踊るアジアの獅子たち

________これ以下は「獅子」(5) 漢字の国にやってきたライオン 高麗にはいなかった狛犬 イメージジャングルの獅子狩


獅子の国、獅子の山

至福の浄土を見つけるこころみの中で



「12世紀のホイサラ朝を始め、南インドに栄えた諸王朝は、獅子を国力と王権の象徴として、あつく信仰した」(p62)
獅子を国の紋章にしたスリランカ
現在も剣を掲げる獅子を国旗とする
スリランカ最初の王= インドの王子「シンハラ」LIONを父とする(byスリランカ最古の史書『ディーパヴァンサ』
獅子王(シンハ)、王国の民=獅子人(シンハリ) スリランカ旧国名セイロン「獅子国」
5世紀の驚異の建造物。シーギリヤ=シンハ・ギリ(獅子の山)
カッサパ一世(在位477-495)の宮殿、城塞都市

インドで冥界を支配する神ヤーマ(閻魔)は二頭のライオンを抱いている
墓所の守護獣ともみなされる。

シュメールの獅子狩り紋→インド、アジア・・色とたてがみから太陽に比せられた
生命創造神の役割を求められた

シーギリヤレディ

「東洋のモナリザ」?
初めてみたのは2008年1月のテレビで正月番組であったかな?

シーギリヤロック

元旦に見ていたテレビ画面(CG) です。
(古代文明ミステリーたけしの「新・世界の七不思議2」)
二大巨頭!?
看板のビート・たけしさん はとにかくとして、茂木健一郎さん(脳科学者)
荒俣宏 さん(ビブロマニア(書籍蒐集、博物学)という紹介)が出ていました。

3年経ってしまいましたが、ようやくまとめます。(人名リンク先はamazonの著書のページ)

国旗に獅子がいる国スリランカ…
シンハラとは獅子の民という意味とのことだということはこの番組でも紹介されていた。

検索:
■シーギリヤ・レディー(SIGIRIYA) [スリランカ]
https://martierra.blog.so-net.ne.jp/2008-05-22
■世界文化遺産
シーギリヤの名前の由来になったといわれるライオンの形をした宮殿の入り口
https://9.pro.tok2.com/~yucky/chikyu-1syuu-ORT-sriranka-sigiriya.html


須弥山に吼える聖獣

建築で表現された「世界模型」とそれを守るライオンのポーズ


「吠える」じゃなくて「吼える」でしたね・・・
「獅子吼」


東南アジアの宗教遺跡にあって、著しい特色を示すものは マンダラ(=「世界模型」)
ジャワの九層の大建築ボロブドゥール(8~9世紀)
カンボジアのアンコール・トム、アンコール・ワット ・・・これらはヒンドゥー教の世界観をそのまま巨大な寺院建築によって表現したマンダラと言える
須弥山(しゅみせん)・・ヒンドゥー教と仏教の双方において宇宙をあらわす聖山とみなされた
俗世や地獄が含まれ、これを守る無数の動物群が配置される
世界を支える大亀クールマや聖山に巻きついた大蛇ヴァースキなどに混じり獅子も多数配置された

ウェブ・写真検索
ボロブドゥールBorobudurWikipedia
インドネシアのジャワ島中部のケドゥ盆地


東南アジアの守護獅子像

大きな顔面、前脚を上げる威嚇のポーズ
アンコール王国時代の王・・玉座に獅子の皮を敷いた(王権の象徴)
実際にライオンは生息していなかった
英雄の勇敢さや強さのシンボルは実際に生息していたトラ
ラーマ王子=「人間のトラ」(叙事詩『ラーマーヤナ』
東南アジアの獅子像は、大きく口をあけて吼え、巻き毛のたてがみを誇示する
混沌の海から天地創造をもたらす「乳海攪拌」神話を通じ、世界創出のイメージを強くしている (p66)

獅子の大口は、龍神ナーガや獅子を吐き出す神魚マカラのそれを連想させる
マカラ=龍と魚の混合神獣「摩竭魚(まから)」・・水とのかかわりが深く、火伏せの役を果たす
獅子と水とが結びつく契機は、こうした獅子の大口にあったのかもしれない
(p66)

獅子の大口は、龍神ナーガや獅子を吐き出す神魚マカラのそれを連想させる
マカラ=龍と魚の混合神獣「摩竭魚(まから)」・・水とのかかわりが深く、火伏せの役を果たす
獅子と水とが結びつく契機は、こうした獅子の大口にあったのかもしれない
(p66)
マカラは拱門上では、カーラ(鬼面)と組み合わされて現れる

ロロ・ジョグラン寺院群(9世紀中葉)の入り口を守るライオン(p69)

アンコール・ワット西参道のライオン(12世紀頃)

アンコール、バンテアイ・スレイ第3周壁内の3祠堂前獅子面人像(967年)
ガルーダ、ハヌマーンなどの彫刻も守護獣のように鎮座している
アンコール・トムのバイヨン寺院の四方の入り口を固めるライオン。
ナーガの欄干が建物を囲んでいる
ブッダラージャ(仏王)を祀るバイヨンは須弥山を象徴している。

インドネシアのジョグジャカルタ近郊にユネスコ世界遺産に登録されている世界遺産、ボロブドール寺院群とプランバナン寺院群。共に1991年に文化遺産として登録された。
「ボロブドールは仏教遺跡として プランバナンはヒンドゥー教の遺跡として ともに世界最大」
ウェブ・写真検索
マカラ⇒しゃちほこhttps://ameblo.jp/manabunc/
https://kawai51.cool.ne.jp/ バンテアイ・スレイ マカラの口から獅子が吐き出されている「怪獣キールティムカ(カーラ)(特に、唐草文様のレリーフは仕事が細かく繊細華麗)」
Wikipediaバンテアイ・スレイ (Banteay Srei) はカンボジアにあるアンコール遺跡の一つ

キールティムカという名の図像の件はこちらへ・(立川武蔵教授の本を読む)


舞い踊るアジアの獅子たち

たてがみと大きな目の頭を振って、獅子舞が担った儀式


東南アジアから中国にかけては、獅子頭をつけて舞う芸能がある
その源は邪霊や悪液を払う神聖な儀式にあった
中国:仏教を通じて獅子のシンボリズム流入する前・・「魌頭(きとう)」と呼ばれる呪物(まじもの)
魔よけと村の守護、雨乞い・・仮面舞踊
日本に流入⇒鬼やらいの「方相氏」の面
原型は、神の頭。髪の顔は筆舌につくせぬほど醜く不気味とされていた。
古代には死人の頭を用いていた
後年は作り物の面や被りもの、 仏教伝来以降は獅子のイメージが利用された。
獅子舞のみなもと・・ 身内の死者の魂が、髪をふり乱した恐ろしい頭に降臨し、子孫を護るという古代信仰
・・歌舞伎の『鏡獅子』『連獅子』
日本・・悪霊払いのための犠牲の獣=シシ
このシシは猪(イノシシ)でも鹿(カノシシ)でもよかった。 そのせいで、火伏せの猪、翼をもち体に鹿の子模様のある神の獣「天禄(てんろく)」などの属性も混入され、 シカやイノシシの獅子踊りが誕生。

ラオスの旧正月に行われる獅子舞
香港の、海神、媽祖(まそ)の生誕祭に行われるドラゴンポートレースにの奉納される獅子舞
泉州で、旧正月の天妃(媽祖)廟には周囲の村々から獅子舞が奉納された

Wikipedia媽祖(まそ)は航海・漁業の守護神として、中国沿海部を中心に信仰を集める道教の女神。

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ライオンから獅子への旅/ 王権を誇示するライオン/ 王城守護獣のルーツを探る
________ここまでは「獅子」(1)
星と太陽とライオンと/ 猊下のライオン
________ここまでは「獅子」(2)
ネパールの宝珠を冠った獅子
________ここまでは「獅子」(3)
獅子の国、獅子の山
須弥山に吠える聖獣
舞い踊るアジアの獅子たち
________これ以下は「獅子」(5)
漢字の国にやってきたライオン/ 高麗にはいなかった狛犬/ イメージジャングルの獅子狩

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