冠を被った人間の頭部、馬の身体、駱駝の脚と尻尾(尻尾は孔雀のこともある)血穴翼をもつ、馬具を備えた霊獣
コーラン「夜の旅」(第17章)『すぐわかるイスラームの美術―建築・写本芸術・工芸 』桝屋友子著 (東京美術2009年10月刊)
イスラムの霊獣のうち最も重要なのは、
ムハンマドが神の奇跡で天界を旅した時(「ミウラ―ジュ」という))ムハンマドを乗せたブラーク
ムハンマドは神ではないので絵画上の規制はない。
14世紀後半から15世紀にかけては、ムハンマドは強調のため他の人間より大きめに、多くの場合緑色の長衣をまとい、金色の光背または頭光を帯びて描かれる。緑はイスラームの信仰の色とされ、普段のムハンマドの着衣の色として定着。
16世紀以降はムハンマドの顔を描く事が忌避されるようになる。顔の前に白いヴェールを垂らして見えないように工夫している。