唐草図鑑


「オリエントの文様」用語

唐草の文化史

オリエントの文様 (世界の文様)
(編集)石田 恵子, 松本 健 , 道明 三保子, 宮下 佐江子
1992年小学館刊
世界の文様シリーズ全5巻の中で2巻目の「オリエントの文様」の 巻末の用語集には、以下の22の用語が挙げられている

用語22

1.アラベスク(aravesque)→唐草用語AtoZ ataurique.htm
2.クーフィック体(Kufic script)→arabia_script.html
3.グリフィン(griffin) (有翼ライオン、アンズ)―→ライオン・獅子
4.柘榴(pomegranate)→
5.獅子(lion)→ライオン・獅子
6.シムルグ(simorgh)→simurgh.html
7.シャー・アッバース(Shah Abbas)文様 アッバース1世
8.狩猟(hunting)文様
9.スフィンクス(sphinx)
10.聖樹(sacred tree)
11.鳥(bird)
12.ナスヒー体(Naskhi script)→arabia_script.html
13.波頭(はとうwave)
14.花喰鳥(はなくいどりpicking bird)
15.パルメット(palmetto)
16.葡萄(vine)
17.ボテ(boteh)
18.ミフラーブ(mihrab)
19.メダイヨン(medallion)
20.山羊・羊(goat/sheep)
21.連珠(pearl)
22.ロゼット(rosette)

me  用語解説で紹介してきた「アラベスク」という用語を、「唐草」という語の中でもう少しみています。「アタリウク」という語もあり、まだまだでした・・。 ここでは復習的に、小学館の『オリエントの文様』の用語解説から、再びみてみます・・
その22の用語の中で、 植物関係(柘榴、聖樹、葡萄)、 動物関係(グリフィン、獅子シムルグ、スフィンクス、鳥、山羊・羊)、 アラビア文字(クーフィック体、ナスヒー体)はそれぞれの項目へ。
アラベスク、パルメットもそれぞれのメインページに追記。
残りの シャー・アッバース(文様)、狩猟、波頭、花喰鳥、ボテ(ペイズリー)、ミフラーブ、メダイヨン、連珠、ロゼットについて、ここでまとめていきます。
なお、Wikipedia(英)のペルシア絨毯(Persian_carpet)の項で、モチーフとして挙げられてるものは
Boteh
Gul
Herati
Mina-Khani
Rosette
Shah Abbasi(シャー・アッバスィー)
Azari Kharchang
Islimi Floral
こうみると、オリエントの文様は、 ペルシア絨毯の文様用語解説という感じになるでしょうか・・

(Wikipedia絨毯)




ルーブル美術館のペルシア絨毯

シャー・アッバース(文様)

Shah Abbas

サファヴィー朝ペルシアの最盛期を築いた、シャ―・アッバース一世(在位1587-1629)は芸術の保護者として知られる。
1598年首都となったイスファファンを中心に絨毯の優品が数多く制作され、この時代の絨毯におりだされた様々な華麗な大輪の花文を、シャ―・アッバースとよんでいる。(by道明三保子)


*Wikipedia(英)の(Persian_carpet)のMotifに出ていますが、説明ページはありません。
視覚デザイン研究所の「ヨーロッパの文様事典」は西洋文様の歴史を ササン朝ペルシア(Sassanid)以前と以後という分け方をしています。そして、「サファヴィ朝イランではかってペルシア文様が復活」というまとめです。
*Everlasting Persian Pattern

サーサーン朝(Sassanid AD 226~651)、サファヴィ朝イラン(AD 1502~1736 )

ペルシアの特徴は互の目文と人物文
かってササン朝ペルシアが栄えたイランは13世紀にモンゴル系のイル汗国の支配を受け中国的要素を持ったが、16世紀に興ったサファヴィ朝のよってペルシア文化が復興した。
染め織においてもヤズド、カーシャーン、イスファファンに工房が作られ精緻な織物が製作された。
トルコにも見られた火炎形の文様が作られた他、花鳥文を互い違いに配置した文様があらわれ、インドの染め織文様に影響を与えた。
その他には狩猟文や人物文様が代表的である、(「ヨーロッパの文様事典」p259)

ペルシアササン朝

シャー・アッバースとサファヴィー朝について
ペルシャ絨毯が大きく発展

■シェイク・ザーイド・モスク Sheikh Zayed Mosqueの主礼拝堂(Wikipedia)・・こちらのブログで、すごい絨毯が見られましたhttps://mphot.exblog.jp/15954686/写真でイスラーム)・・新しいモスクのようです2007



『オリエントの文様』図版14.絨毯 ロゼット花文様 16世紀後半 染織 トルコ ウシャック製 トルコ・イスラム博物館蔵

狩猟(文様)


波頭(文様)


花喰鳥


ボテ(ペイズリー)


ミフラーブ(文様)


メダイヨン


連珠


ロゼット

多弁の花を真上から見た形である。
園の中心から放射状に花弁をのばしている。
メソポタミアの愛と戦いの女神イエンナの象徴である。
エジプトでも古王国時代の彫像の王冠に見られる。単純明快な形ながら、簡潔な美しさのある文様として古今東西を問わず愛された愛された。
その始まりはロータス(スイレン)からヒントを得たともいわれるが、特に限定しなくてもそれぞれの地の身近な花から連想されたと考えてもいいだろう。(宮下佐江子)

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wikimedia検索もつづけます・・

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