唐草図鑑

モワサックのサン・ピエール教会

Abbaye Saint-Pierre de Moissac

モワサック西扉口 中央柱

(馬杉p180)中央柱(trumeauトリュモー):聖堂扉口開口部の中央で上部の楣を垂直に支えている縦長長方形
モワッサクやオ―タンは約6.5メートル
コンク、アルル、オロロン、サントマリ―聖堂の中央柱には彫刻は存在しない
ヴェズレ―では上半分だけ
モワサック、ボーリュ、スイヤックなどの中央柱は魅力的な彫刻で飾られている

Pilier.eglise.abbatiale.Souillac.png
"Pilier.eglise.abbatiale.Souillac". Licensed under Public domain via Wikimedia Commons.

(『ロマネスク美術』馬杉宗夫著p184)正面部に幻想的動物を三層にわたって交叉させ、錯雑の世界を作り、その左右の側面部には、十頭身以上の背丈ですんなり伸びる聖パウロと預言者エレミアをひとりずつ置くことにより、二つのタイプの表現法を一本の中央柱の中で試みている。 

ちなみに、二つのタイプの表現法とは・・

(馬杉p182)中央柱には主として二つの装飾パターンがある
正面・両側面(三面)

a)南仏ボーリュのサン・ピエール聖堂 正面と右側面を、アトラスが埋める(十頭身くらいのプロポーション・・優雅でしなやかな表現=ロマネスク彫刻の真髄)

b)スイヤック のサント・マリ―聖堂
正面部は、頭部が鳥の形をした幻想的動物群が交錯しながら、そのくちばしで獲物を加えている
身体をS字形にした幻想的動物は同じパターンを四回繰り返しているが、その獲物はそれぞれ違っている。そしてその最上段の獲物は、人間になっている。
右側面は≪イサクの犠牲≫の場面
モワサックはこの二つのタイプの表現法を一本の中央柱のなかで試みている

「幻想的動物を三層にわたって交叉させ」というこの話なのだが、スクロール3回という言い方をすると→尾形希和子さんの話の「ピープルドスクロール」に関わるようだ・・
ちなみに楣の下で、中央柱と同じ面を作る左右の壁の、波型のフリルの縁にも注目したい。

Moissac (82) Porche 12.JPG
« Moissac (82) Porche 12 » par GO69
Travail personnel. Sous licence CC BY-SA 3.0 via Wikimedia Commons.

Moissac - Abbaye Saint-Pierre - Porche de l'église - Portail sud - Trumeau -2.JPG
« Moissac - Abbaye Saint-Pierre - Porche de l'église - Portail sud - Trumeau -2 » par MOSSOT
Travail personnel. Sous licence CC BY-SA 3.0 via Wikimedia Commons.

Moissac, Abbaye Saint-Pierre-PM 15077.jpg
« Moissac, Abbaye Saint-Pierre-PM 15077 » par PMRMaeyaert
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Moissac - Abbaye Saint-Pierre - Porche - Portail - Jérémie.JPG
« Moissac - Abbaye Saint-Pierre - Porche - Portail - Jérémie » par MOSSOT
Travail personnel. Sous licence CC BY-SA 3.0 via Wikimedia Commons.

Moissac (82) Porche 07.JPG
« Moissac (82) Porche 07 » par GO69Travail personnel. Sous licence CC BY-SA 3.0 via Wikimedia Commons.

Moissac (82) Porche 09.JPG
« Moissac (82) Porche 09 » par GO69
Travail personnel. Sous licence CC BY-SA 3.0 via Wikimedia Commons.

他の聖堂の類似の中央柱

サン・ミッシェル・ド・キュクサ聖堂
"Ancienne tribune de l'église abbatiale de Saint-Michel de Cuxa"

Sant Pau a Cuixà

冒頭に挙げた、解題(以下再掲)の例を検索したい

(馬杉p182)中央柱には主として二つの装飾パターンがある
正面・両側面(三面)

a)南仏ボーリュのサン・ピエール聖堂 正面と右側面を、アトラスが埋める(十頭身くらいのプロポーション・・優雅でしなやかな表現=ロマネスク彫刻の真髄)

b)スイヤック のサント・マリ―聖堂
正面部は、頭部が鳥の形をした幻想的動物群が交錯しながら、そのくちばしで獲物を加えている
身体をS字形にした幻想的動物は同じパターンを四回繰り返しているが、その獲物はそれぞれ違っている。そしてその最上段の獲物は、人間になっている。
右側面は≪イサクの犠牲≫の場面

モワサックはこの二つのタイプの表現法を一本の中央柱のなかで試みている

ボーリュのアトラス

Beaulieu sur Dordogne.JPG
« Beaulieu sur Dordogne » par GachepiTravail personnel. Sous licence CC BY-SA 3.0 via Wikimedia Commons.

Beaulieu-sur-Dordogne (Correze, Limousin) Eglise abbatiale Saint-Pierre
http://cojicoviaggio.cocolog-nifty.com/blog/2008/12/st-pierre-de-be.html

http://www.beaulieu-de-france.com/・・

CiNii論文PDFスイヤック,サント・マリー修道院聖堂中央柱彫刻解釈の試みby馬場雅美
図あり

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