唐草図鑑

ヘレニズム

今さらなんですが、この用語を見ておきたい

ヘレニズム(Hellenism)

古代オリエント文化との融合

ヘレニズムHellenism)とは、ギリシア人(ヘレネス)の祖、ヘレーンに由来する語。

その用法は様々であり、アレクサンドロスの東方遠征によって生じた古代オリエントとギリシアの文化が融合した「ギリシア風」の文化を指すこともあれば、

時代区分とし て(ヘレニズム時代は)
アレクサンドロス3世(大王)(在位前336年 - 前323年)の治世(✳東征)から
プトレマイオス朝エジプトが滅亡するまでの約300年間を指すこともある。                    by Wikipedia

 (※へレーン=神話上の人物)
プロメテウスの子デウカリオーンが父で、母はピュラーで、ギリシャ神話における大洪水で、ただ一組だけ生き残った人類とされる

ヨーロッパ文明の源流

ヨーロッパ文明の起源 聖書が伝える古代オリエントの世界』
池上英洋著(ちくまプリマ―新書 2017年11月刊)

西洋文明の父と母

古代オリエント、エジプトとメソポタミア(シュメール~)
=その後の諸文明の土壌

オリエントからヨーロッパへ
文化融合の影響
・・ギリシャ彫刻 クラシック様式から、激しい身振りのものへと変化
(ミロのヴィーナス、サモトラケのニケ、ラオコーン)

その後の西洋文化における一つのカノン(規範)

古代オリエントから延々と築き上げられたペルシャ帝国だったから、 征服した側のギリシャ勢力が学ぼうとした

やがて地中海の世界の覇権をローマが握る

ローマは文化先進国だったギリシャに学ぶ
大量のギリシャ彫刻のコピーがつくられた
ギリシャ彫刻はほとんどが青銅製だったため腐食や武器への転用などのよりその後喪われ、
大理石製のローマのコピーが残った

ヨーロッパ文明の起源』であるが
その「おわりに―古代文明を殺したのは誰か」からもう少し引用したい

地域統合を求めなかったギリシャ圏と、帝国による多民族征服を是とするペルシャ圏という、ポリシーを全く異にする文化圏の衝突

古代の各地域の対外政策:
群小国家による抗争の歴史だったメソポタミア、
閉じこもりがちのエジプト、
互いに独立しあがや緩やかな連合体を形成していたギリシャ、
ひたすら拡大を志向したペルシャ

ギリシャ都市国家は、意外な勢力によって急速に統一がはかられる・・ペロポネス半島の北のマケドニア人(アレクサンダー大王の父)が、紀元前338年に、ギリシャ世界をほぼ勢力下においた。
歴史を学ぶものから見れば、マケドニアがペルシャ帝国を倒したことは奇蹟
アレクサンドロス三世大王による一大帝国は、それまでのペルシャ帝国の最大版図ととほぼ重なるが
大きく異なっていたのは、ギリシャ圏がオリエント世界全域を初めて支配下に置いたことを意味する。(p219-222)

オリエント全域がギリシャ圏に入り、分割後の帝国がゆるやかに衰退していくのに並行して、東西の文化が相互に影響しあい、融合していった…

古代オリエントから延々と木附あgラレてきた文化の上に建つペルシャ帝国だったからこそ、征服した側のギリシャ勢力が学ぼうと努力した。彼らがオリエント世界をに学んでヘレニズム文化を創り出し、それを伝えた。

ローマ帝国は、ギリシャを介してオリエントを学び、エジプトやシュメールに始まる古代文明を吸収した。(p226)

 



1952年アンドレ・パロ
古代オリエント学 小林 登志子
聖書考古学長谷川 修一

洪水伝説(ギルガメッシュ叙事詩以前からあった)⇒旧約聖書(ノアの洪水)

ウルクのジッグラッド⇒バビロンのバベルの塔


  美学(西洋美学のエッセンス)へ 



先日、フランス国立ギメ東洋美術館に行ってきました。
魅力的なガンダーラ美術に、 「ヘレニズム」とは?と改めて感じ入った


[広大な帝国を築いたアレクサンドロスの死後、その版図は部下達によって争奪・分割された。これら、およびさらにそこから派生した諸国をヘレニズム諸国という」
(Wikipedia 20180822閲覧)

アレクサンダーは紀元前327年頃ガンダーラに侵攻
紀元前185年頃(ヘレニズム諸国の一つ)グレコ・バクトリア王国に支配される
紀元前90年パルティアが、 ガンダーラにギリシャ的な芸術様式を持ち込んだギリシャ人を駆逐した
「我々がガンダーラ美術の発展を見るのはこの時からである」
⇒(ギメ美術館20180625へ)


Photo@ Guimet Museum byM20180625


The stupas of Hadda and
Surke Kotal ,Afghan Bactoria
Hadda, Afghanistan



ガンダーラのアトラス

Hadda,_Afghanistan(Wikipedia)

A sculptural group excavated at the Hadda site of Tapa-i-Shotor represents Buddha surrounded by perfectly Hellenistic Herakles and Tyche holding a cornucopia.

ヘラクレス(→執金神?)とテュケー(→鬼子母神?)に囲まれたブッダ

The only adaptation of the Greek iconography is that Herakles holds the thunderbolt of Vajrapani rather than his usual club.

ヘラクレスは通常のこん棒でなく、ブッダの守護神ヴァジラパニの雷を持っている

Other attendants to the Buddha have been excavated which display manifest Hellenistic styles, such as the "Genie au Fleur", today in Paris at the Guimet Museum.


ギメ美術館20180625

⇒ ■田辺勝美 ギリシアの神々の東方伝播 風神 毘沙門天 

以下 ギリシアコンテンツ

希臘(ギリシア)

墓の彫刻カリアティド(女性像柱)とテラモン(男性像柱)パルテノン神殿(行列)古代ギリシア芸術(4様式) 

ギリシアのケンタウロス ケンタウロスの図像ケンタウロスの神話ギリシア: 2つのモノ
最古のコリント式柱頭、 ギリシアの空想動物

アテナ―とギガントマキア(蛇の衣と蛇身)、アトラスとプロメティウス・大蛇テューポン 
アマゾネス: ギリシアの陶器画
陶画で見るペルシア戦争、 アッティカ、 アッティカの陶器アッティカの陶器(赤像式)、 アッティカの陶器(黒像式)、 幾何学(文)様式、 古代都市コリントス、 コリント式陶器「陶器年代」
ギリシア史の現在解釈 エーゲ海地理

ギリシア美術における植物文様(アロイス・リーグル)
ギリシア美術(ポリット)
ギリシア絵画(ゴンブリッチ)、 ギリシア彫刻(ゴンブリッチ)
ギリシア美術を代表するもの(岩波美術館)

エリクトニウス(半人半蛇のアテネの王)  ヒエロニムス(獅子砂時計) 
カドモスとハルモニア(蛇に絡まれた人間像)

ギリシア・ローマ神話の美術表現 /(2) 神話学のアウトライン

『ギリシアの神々(神話学入門)』ちくま学芸文庫(ジェーン・E・ハリソン)

クロノス(時の翁) ゼウス 角のある神々 イアソン(雄羊の皮) オデュッセウスの怪物(スキュラ キルケ―) キュクロプス
エリダノス(雄牛の角)(川―時間)

矢印聖樹聖獣文様(蛇 獅子 鷲 鹿・・・・)
ヴィラジュリアのエトルリアの文物 (ブルチのセントールなど)
フィシオログス(動物寓意集)9世紀

(※「女神」)ガイア『女神 -生ける自然の母- 』を読む
(※「クラッシック」)Homerusホメロス「オデュッセイア」Odyssia

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