大英博物館とBBCによる世界史プロジェクト A History of the World in 100 Objects(2010)。このプロジェクトは、大英博物館が詳細なサイトを作っている ほかに、Wikipediaでも、その一々をリストにしているのは驚きだった。
この中で、
先ずパルテノンフリーズのケンタウロマキア についてみたのだが、ギリシア関係ではもう一つ 「クロイソスの金貨」がありました。
『100のモノが語る世界の歴史』ニール・マクレガー著(1-p230)
ライオンと牡牛の刻印のある金貨
Weight重さ 8 g Height: 1 cm
Width: 2 cm
「クロイソスのように金持ちだ」
銀貨
Silver croeseid issued by King Croesus of Lydia (561–545 BC),
obverse: lion and bull protomes.
最初の硬貨はクロイソスの時代より100年ほど前に生まれたが、
純粋の金属ではなかった。
一定の重量で絶対的に信頼できる価値のある純金と純銀の硬貨を国家が鋳造する。
重さを表示するために彼の硬貨で使われたのはライオンの刻印だった。サイズが小さくなり、硬貨の価値も低くなるにつれて、ライオンの体のより小さい部分が刻印に使われた。
一番小さい硬貨にはライオンの一本の脚だけが刻まれている。
この新しい製造法がリディアで発明されたことで、硬貨の純度と重さを調べる責任は商売人から支配者へと移行した。
おかげでサルディス市は商売が容易で、迅速にできる極めて魅力的な場所になった。
彼は新たな種類の影響力、すなわち金融力を身につけるようになった。信頼に足る最初の通貨を世界に提供したのが、クロイソスだった。
金本位体制はここに始まる。その結果が巨万の富となった。
ヘロドトスの「歴史」であるが、開巻初めに近いところで、クロイソスの話が続く。自分を世界一幸福な人間だと考えたクロイソスと賢者ソロンとの会話。
人間は生きている限り、どのようなことが起こるか分からないので、幸福な人間であるとは断言できないのだといった話。事実、クロイソスはその後、不慮の事故で息子を亡くし、また、ペルシアとの戦いに敗れ、火あぶりになりかけた・・といったことが「神罰」として挙げられている・・
ヘロドトスの「歴史」第1巻はクロイソスの支配を覆したペルシアのキュロスの死までが語られている。
※→ペルシア戦争(クロイソスの描かれた陶器)
ギリシアの陶器の歴史を陶画家を中心に見、ついで、ペルシア戦争を陶画で見、その後 「陶画で見るギリシアの神と英雄神話」といった方向に続けます。
西洋建築史⇒「建築-美と空間」⇒パルテノンのフリーズの解釈、 ⇒フリーズのギガントマキアーと蛇
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