アリストテレスAristotle 前384年 - 前322年): 『詩学』
「表現の手段(なにで)・対象(なにを)・方式(いかに) を規律として、諸芸術のジャンルを区別。」
媒体の違い:(一般に言う)視覚芸術と聴覚芸術
手段:「リズム・言葉・メロディーの三媒体・手段に基づく分類」
対象:「対象の違いによる分類は最終的には悲劇と喜劇を区分するためのものだが、それだけにとどまらない独自のもの。」
手法:
「主観的な表現を避けて客観的に人物の言語動作を模倣(ミーメ―シス)すべきこと、自己とは異なる存在になりきって語ること」
「悲劇と喜劇の定義は、実は一般に思われているほど簡単ではない。多大な有効性をもった分類。」(by青山昌文)
ヘーゲル(Georg Wilhelm Friedrich Hegel、1770年- 1831年)
「芸術をそれ自体として観察・分析するものでなく、主観主義的自己表現の美学の思考の枠に芸術をにあてはめたもの」
「 自己の属する世界の芸術を、他の世界の芸術より高いものとする姿勢には驚きを禁じ得ない。」(by青山昌文)
フリードリッヒ・カインツ Friedrich. Kainz (1897-1977)
カインツによる分類 by竹内敏雄/美学事典 (1973)
「すっきりと割り切れるものであるが故にこそ、分析対象の本源的一性を、つかみ切れていない危険をもつ」(by青山昌文)
カインツという人が検索に出てこなかった。
かろうじてここに(昭和女子大学大学院教授押谷由夫)
その後、ドイツ語のWikipediaにある、フリードリッヒ・カインツFriedrich. Kainz (1897-1977)であると分かったが、図はなく、他の国のWikipediaには人名が存在しない。今道友信の基礎文献表には1行ある。
Vorlesungen über die Ästhetik 1948ウィーン刊
図?はここに
https://archive.org/details/aestheticsthesci013636mbp
スーリオ( Etienne SOURIAU、1852‐1926)
(スーリオによる諸芸術の分類表 p306)
http://www.kanazawa-bidai.ac.jp/index/99book/aes/aes_06.html
竹内敏雄(1922- 2012)
1979「美学総論」
今道友信(1922- 2012)
1984「講座 美学」
青山昌文(1952-)
1997「芸術の古典と現代」
多様な芸術を固定した枠にのなかに閉じ込めない。
芸術の基本要素をいくつかの特定のものに設定してしまうと、現実に正しく対応しないない。
※インスタレーション(Installation art) とは、1970年代以降一般化した、絵画・彫刻・映像・写真などと並ぶ現代美術における表現手法・ジャンルの一つ。ある特定の室内や屋外などにオブジェや装置を置いて、作家の意向に沿って空間を構成し変化・異化させ、場所や空間全体を作品として体験させる芸術。(Wikipedia) EX:クリスト&ジャンヌ=クロード」(Christo and Jeanne-Claude)
※コンセプチュアル・アート (Conceptual art)とは、1960年代から1970年代にかけて世界的に行われた前衛芸術運動。アイデア・アート(Idea art)とも呼ばれる。日本でははじめ概念芸術や観念芸術と訳されることが多かった。(Wikipedia)・・EX.マルセル・デュシャン
以上の感想としては、やはり、大枠は青山先生のが一番よいのでしょうが、内部の詳細で、「デザイン」が無いのがよくわからない・・カタカナ語の「アート」は装飾芸術ニュアンスだったと思う。
細部項目に料理を入れるなら、今道友信先生のものを見て、園芸・庭園術・生花(フラワーアレンジメント)あたりと、陶芸、書、カリグラフィー、曲芸なども、いずこかに配置ありかも、と。
また、コミックスはどうなのか・・
コンピューターゲームはいかなる位置に置けるか・・などなど・・
※芸術分類
classification of art・・http://en.wikipedia.org/wiki/Classificatory_disputes_about_art に Conceptual art、Computer and video gamesなどもあり
分類というとどうしても二分法だろうか。
有体物・無体物
それを、ヘーゲルが3分、スーリオが7分、今道の9分というのは、象徴的な感じがする//
青山先生のは4象限的
芸術というものの分類は、受けとるものの立場からも可能であろう・・文部省の芸術 学科の分類も面白い。