聖樹聖獣文様
フリードリヒ・マックス・ミュラー(Friedrich Max Müller, 1823 - 1900)は、ドイツ・デッサウに生まれ、イギリスに帰化したドイツのインド学者(サンスクリット文献学者)、東洋学者、比較言語学者、比較宗教学者、仏教学者。Wikipedia2015年1月30日閲覧
ミュラーは神話を言語の病によって生じたと主張し、またインド神話とギリシア神話の固有名の間に対応関係が見出せるとした。さらに印欧語族神話を太陽神話として読み解くことを提唱、同様に神話を暴風神話として読み解いたアダルベルト・クーンらとともに自然神話論的な解釈を展開した。ミュラーの言語偏重ともいえるこうした学説はその後マンハルトらの儀礼を重視する神話の研究者たちに取って代わられ、両者の影響をうけたフレイザーを継いだ人類学的な解釈などによって明確に否定された。ミュラーの研究は現在では省みられないもの、一時は1学派を形成し、現在にいたる神話学の隆盛に火をつけた。
アダルベルト・クーンAdalbert Kuhn (1812‐81)
アンドルー・ラング
タイラー
デュルケーム
1938年、デュメジルはインド・ヨーロッパ語族の三機能イデオロギー、すなわち、インド神話における祭司階級・戦士階級・生産者集団の三区分と、ローマの三神(ユピテル・マルス・クィリヌス)が対応し、そのそれぞれの職分と機能が共通する構造を持っていることを発見
「支配する人、守る人、生産する人」という区分は普遍的なものであって印欧語族に特有のものではない。これに対してデュメジルは、少なくとも旧世界において三区分がイデオロギーとして諸構造に深く影響を与えているのは印欧語族以外見当たらないと反論する。また、三機能構造はデュメジルが恣意的に見出したもので、ほかの文献からそれらを「発見」するのは容易で旧約聖書からも見つかるとの批判
多くの神話学者や宗教学者は三機能仮説を受け入れ、それに沿って研究を進めている。たとえばエリアーデ、スティグ・ヴィカンデル、スコット・リトルトン、ブルース・リンカーン、日本でも吉田敦彦や大林太良が積極的に紹介し、日本神話解明に利用している。歴史家のジョルジュ・デュビイも三機能説を中世史研究に応用している。 ほかに、ミシェル・フーコーなどもデュメジルからの影響について言及しており、ジル・ドゥルーズとフェリックス・ガタリの共著「千の高原」などでもデュメジルの理論が用いられている。
レヴィ=ストロースのいう「構造」とは人間の心性の働きに含まれる普遍的な規則であるが、しかしデュメジルにとって「構造」とは印欧語族の文献学的な研究によって導き出される可能性としてのプロトタイプであり、決して人類一般に見られる構造ではない。
fromWikipedia2015年1月31日参照 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
デュメジル,ジョルジュ:「新比較神話学」を確立し、バンヴェニスト、レヴィ=ストロース、フーコーらとともに人間科学全般の革新に寄与した
アマゾンのレビューによれば エリアーデの「世界宗教史」でも大幅に引用されているジョルジュ・デュメジルの比較神話学の業績をまとめた「デュメジル・コレクション」全四巻 ・・ということだ。
他に 「 デュメジルもファンタジーの源泉になってしまう時代なんだなあ、…と何気に感慨深い。 」というレビューもあり・・。 ( 一応出しておきますが、背表紙眺めるくらいで。 )
ミルチャ・エリアーデ(Mircea Eliade,1907- 1986年シカゴ):ルーマニア出身の宗教学者・宗教史家、民俗学者
エリアーデの思想(学問的な流れ)は、ルドルフ・オットー、ヘラルドゥス・ファン・デル・レーウ、ナエ・イオネスク、伝統主義派(Traditionalist School)の業績に部分的な影響を受けている。エリアーデは、ヨアン・ペトル・クリアーヌなど多くの学者たちに決定的な影響を与えた。宗教史に関する業績では、シャーマニズム、ヨーガ、宇宙論的神話に関する著作においてもっとも評価されている。シャーマニズムにおいては、憑依ではなく、脱魂(エクスタシー)を本質と説いた。wikipedia2015年1月31日閲覧
スティグ・ヴィカンデル
スコット・リトルトン
ブルース・リンカーン
ジョルジュ・デュビイ(Georges Duby, 1919-1996)
吉田 敦彦(よしだ あつひこ、1934- ):日本の神話学者で多数の著書がある、学習院大学名誉教授。byWikipedia2015年1月31日閲覧)
大林 太良(おおばやし たりょう、1929(昭和4)年- 2001(平成13年):日本の民族学者。東京大学名誉教授。世界中の神話の中で太陽や月、星、王権や死などがどのように語られているかを項目ごとにまとめる壮大な作業に着手,志半ば Wikipedia
以下平凡社世界百科事典(1988年版)の 嶋村 誠三解説より追記
以上、神話学のアウトラインでしたが・・1990年代以降の展開については、まずWikipediaに、現代の神話研究と神話学があり、ユングaion.htmlと、カール・ケレーニイ(Karl Kerenyi, 1897- 1973)の名があります。tikuma.htmlにちくま学芸文庫の文献表をだしていますが、それでだいたい網羅できるようです
(
キュモンroma/cumont.html、キャンベルroma/campbell.htmlの名が欲しい)
話をギリシア・ローマ神話の美術表現に戻します・・