「天上の甘露を享ける花
‐ 十七世紀オランダに咲いたチューリップの肖像」
小林 頼子/著
(「チューリップ・ブック イスラームからオランダへ、人々を魅了した花の文化史」
国重 正昭/ヤマンラール水野美奈子/W・ブラント/小林 頼子著
八坂書房( 2002年02月刊) 所収)
聖書に登場する「野の百合」の真の姿を、オランダ人とチューリップとのかかわりのうちに読みとろうとする試み
第一章「シャロンのバラ」
第二章 東から西へ
第三章 チューリッポマニア
第四章 チューリップの肖像
植物書・植物図譜
ヨーロッパで最初のチューリップ図は ケントマンの黄色いチューリップ
チューリップ取引用のカタログ・見本画・見本帳
1549-51 ゲスナー・コレクション エルラーゲン大学図書館
写本のなかのチューリップ
フランドル人へオルフ・フフナーヘン(1542‐1600)
油彩の中のチューリップ
第五章 結び
「チューリップの花が咲く様は天上界から滴る甘露を受ける杯に似ている、とあるトルコの詩人は形容する。 この世の美徳も天上の恩寵も、新来の人気にチューリップに、甘美なる露として注がれる。17世紀のチューリップは、そうした文化的背景を共有する者たちによって、その肖像画を刻んだ」
万暦乳瓶に生けた花束(1612)
ヤン・ブリューゲル(父)
Jan Brughel the Elder,1568-1625
オランダハーグ マウリッツハイス美術館Mauritshuis蔵
花瓶の花
オシアス・ベールト(と工房)
Osias Beert、1580頃-1623頃
花瓶の花と静物(1638頃)
ゲオルグ・フレーゲル
Georg Flegel、1563-1638
ステュットガルトStuttgart 国立美術館
ヴァニタス(1637)
ヤーコブ・マレル
Jacob Marrell,1613/4-81
ドイツ カールスルーへ 国立美術館
チューリップの花束(1639)
ハンス・ボロンヒール Hans Bollongier,1600-70(?) ※
アムステルダム国立美術館蔵
チューリップ畑(1638)
ヤーコブ・へリッツゾーン・カイブ
チューリップ図集(1643)
ユーディット・レイステル
ハールレム フランス・ハルス美術館
現代の写真つきカタログに代わるもの
チューリップ取引の寓意(1640頃)
ヤン・ブリューゲル(子)
Jan Brughel the Younger,1601-78
オランダ ハールレムフランス・ハルス美術館
Haarlem, Frans Hals Museum
ピーテル・ブリューゲル(子)の絵
Author Brueghel the Younger
Title English: Monkeys in contemporary 17th century Dutch dress are shown dealing in tulips. A satirical commentary on speculators during the time of "Tulip Mania", an economic bubble that centered around rare tulip bulbs. ・・.
Drawing of a tulip
by Abdulcelil Levni (1720)(Badisches Landesmuseum)
Culture of the Ottoman Empire
※細密画家レヴニー:オスマン帝国のスルタン・アフメト3世のチューリップ時代を代表する画家
ウィリアム・モリスWilliam Morris (1834-96) モリスもチューリップのモチーフでたくさんデザインしている。 タイル:チューリップと格子垣 1870 カーペット:Tulip and Lily Runner1875 カーテン:チューリップと薔薇 1876 テキスタイルのデザイン:チューリップと柳 1873 壁紙:ワイルド・チューリップ 1884 ※モリスについてのリンク集(唐草図鑑コンテンツ) |
(『西洋装飾文様事典』p288図)
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⇒チューリップの花壇風景 200204
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