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ART HISTORIAN
美術史家

美術史家(ドイツ編)

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美術史(ドイツ版Wikipedia)の項などを参照しながら、ヴァザーリ(イタリア人)に始まる基本を見るということで、イタリアの美術史家を10人限定で見たのだが、・・ (2018年1月30日閲覧)

次いで、以下ドイツの美術史家(美学者)10名ピックアップ。
※流石にドイツ語圏の美学者は多いが、アロイス・リーグル(1858‐1905)はオーストラリア人、そのリーグルの様式論を理論化したヴェルフリン(1864‐1945)はスイス人→

ちなみに、「最初の美術評論家」:ヴァザーリ
「近代美術史の父」:ヴェルフリン・・
他の一人一人にも換称(!?)を贈呈したいかも・・
発明家の名前はいろいろな単位になっている。
冒険家の名前は地名になっている。
政治家の名前は施設の名前になっている。
・・なんてね haha!
美術史家の名前は、何を表すのか?
美に関する知的冒険の痕跡を表す・・

17世紀

ヨアキム・フォン・サンドラート
Joachim von Sandrart(1606-1688)  82歳没
(英語Wikipedia) 画家・彫刻家・美術史家
(de.wikipedia)
 

ドイツ国籍の最初の美術史家とみなされている
オランダの黄金時代にアムステルダム居住 
作品→ アムステルダム国立美術館

著書(デジタル)
https://digi.ub.uni-heidelberg.de/diglit/sandrart1680
「Iconologia Deorumまたは古代人によって崇拝された神の姿」 - ニュルンベルク:Froberger、1680

Joachim-Sandrart-1

18世紀

ヨハン・ヨアヒム・ヴィンケルマン
Johann Joachim Winckelmann
(1717-1768
)51歳没

「ギリシア芸術模倣論」(澤柳大五郎訳、座右宝刊行会、新版1976年)
「古代美術史」(中山典夫訳、中央公論美術出版、2001年)

「芸術は自然を理想化すべきもの(美のイデアを表すもの)であり、それは古代ギリシアにおいて達成されている、従って我々が目指すべきは古代ギリシアの模倣である、と説いた。ヴィンケルマンの著作は新古典主義の理論的支柱となり、ゲーテ、レッシングにも影響を与えた
(Wikipedia)(20180216閲覧 ) 

Johann Joachim Winckelmann (Raphael Mengs after 1755)

ドイツの考古学者・美術史家。1755年以降はイタリアで活動。古代ギリシャ美術の本質を「高貴な単純さと静かな偉大さ」とみるその見解(『ギリシア芸術模倣論』、1755年)は18世紀後半の新古典主義を鼓舞し、その後のギリシャ美術観にも決定的影響を与えた。(高橋裕子『西洋美術の言葉案内』)

1764年刊行の『古代美術史』で、従来の「美術家の歴史(列伝」に対して、様式史的観点からの「美術no 歴史」を提唱し、近代美術史学の祖とされる。(高橋裕子『西洋美術の言葉案内』)

19世紀

ヘルマン・グリム
Herman Grimm(1828 - 1901)
73歳没
(Wikipedia)(20180216閲覧 ) 

Hermann Grimm German historian

20世紀

アビ・ヴァールブルク
Aby Moritz Warburg (1866– 1929)
63歳没

『ヴァールブルク著作集』(全7巻)
伊藤博明、岡田温司、上村清雄ほか訳、ありな書房、2003年 - 2006年
Aby Warburg

ドイツの美術史家。ハンブルクの銀行家一族出身。イタリア・ルネサンス美術の主題とその表現を、当時の古典古代文化への関心に照らして論じ、彼の時代の美術史研究の主流だった様式史に対して、美術作品を同時代の文化の兆候として研究するイコノロジーの創設者となった。ナチス時代にハンブルクからロンドンに移された彼の膨大な蔵書とその研究方針は、ロンドン大学付属ウォーバーグ研究所に継承されている。(高橋裕子『西洋美術の言葉案内』)

ウィルヘルム・ヴォリンガー
Wilhelm Worringer (1881-1965)84歳 没
ウィーン学派の中でもアロイス・リーグルが提唱した「芸術意欲」の概念を継承→ ドイツ表現主義
『抽象と感情移入』草薙正夫訳、岩波文庫
『ゴシック美術形式論』 中野勇訳、岩崎美術社〈美術名著選書7〉、1968年
『問いと反問 芸術論集』 土肥美夫訳、法政大学出版局〈叢書ウニベルシタス〉、1971年
wilhelm Worringer

ドイツの美術史家。『抽象と感情移入』(1908年)において、美術創造の原動力を人間と外界の関係から生ずる二つの対照的衝動に帰し、外界との調和は対象に感情移入した再現的美術を発達させるが、外界への不安は現実を超えた秩序を求める抽象への衝動となるとした。この説は、古典古代美術やルネサンス美術に劣るものとみなされていたエジプト美術や原始美術など、様式化されたり非再現的だったりする美術の再評価の前提となり、同時代の表現主義にも影響を与えた。(高橋裕子『西洋美術の言葉案内』)

アウグスト・グリーゼバッハ
August Grisebach (1881-1950)
69歳没
美術史家 (Wikipedia
祖父は同名の植物学者 (Heinrich August Rudolf Grisebach、1814- 1879)(Wikipedia


「ドイツの種族と芸術の芸術」(1946年)
https://www.deutsche-biographie.de/gnd11685555X.html#ndbcontent

Grisebach grab
アードルフ・シュパーマー
Adolf Spamer(1883- 1953)70歳没
Adolf Spamer, Prof. Dr. phil. habil.
Quelle: Universitätsarchiv der TU Dresden, Fotoarchiv

ヴィルヘルム・フレンガー
Wilhelm Fraenger,(1890-1964)74歳没
(Wikipedia) 民俗学者、美術史家


Wilhelm Fraenger on Flickriver

ヒルデブラント・グルリット
Hildebrand Gurlitt(1895- 1956)
61歳没
美術史家、美術商

(de.wikipedia.)第二次世界大戦の初め リンツのヒトラー博物館の主な買い手の一
ナチス・ドイツ国民啓蒙・宣伝大臣ヨーゼフ・ゲッベルスによって、政権が退廃的だとみなした芸術作品の売買責任者に任じられ、1930年代から1940年代にかけ、「退廃芸術」としてユダヤ人から奪ったりだまし取ったりした作品や、ドイツの美術館から押収した前衛芸術作品を売りさばいた。

https://db-artmag.de/en/56/feature/

エルヴィン・パノフスキー
Erwin Panofsky (1892-1968)76歳没

(Wikipedia)
アルブレヒト・デューラーを中心とする北方ルネサンス研究で知られるほか、彼が理論化をすすめたイコノロジー(図像解釈学)は、20世紀の美術史学にとって「様式論」と並ぶ最も重要な方法論となった。(20180216閲覧)



"Panofsky". Via null - https://monoskop.org/File:Panofsky.jpg

1934年以後はアメリカで活動したドイツ出身の美術史家。イタリア及びアルプス以北のルネサンス美術を主な研究領域とした。特にナチスによる追放で米国に移って以後は、ドイツで親交のあったヴァールブルクが先鞭をつけたイコノロジーの観点からルネサンス美術を論じ(『イコノロジー研究』、1939年)20世紀半ばの欧米の美術史学会に圧倒的な影響を及ぼした。さらに、イコノロジーとは対立的にとらえられがちな様式史的視点も含めた多様な関心と該博な知識を駆使して、『初期ネーデルラント絵画』(1953年)他多方面にわたる研究を残している。(高橋裕子『西洋美術の言葉案内』)

現在

近代美術史の父ハインリッヒ・ヴェルフリン(1864-1945)は→スイス人

meドイツの美術史家(美学者)10名ピックアップ

補遺
現代ドイツの美術史家
マルティン・ヴァルンケMartin Warnke(1937-)

『クラーナハ《ルター》』
https://www.sangensha.co.jp/allbooks/index/147.htm

美術史家65

イタリア人 ・ ドイツ人 ・ フランス人・ イギリス人ハインリヒ・ヴェルフリン+アメリカ人・中国人他
ドイツのヴィンケルマンヴァールブルク そしてウィーンのアロイス・リーグル

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