ちなみに、…イチジクとは、聖書に最初に出てくる植物です。
アダムとイブがエデンの園の「善悪を知る木」の木の実を食べたところ、
裸であることを知り「イチジクの葉をつづり合わせて、腰を覆うものとした」
と創世記三章
そして「知恵の実」とは・・リンゴであるのかどうか?・・こちらは[植物名としては出ていない]のである。
God took the man and put him in the Garden of Eden to work it and take care of it.(2-15)
(アダム:最初のガーデナーとなった) イチジク:栽培されたもっとも古い果実
エジプトのシカモアイチジクは生命の木⇒
いちじくとブドウ(ウマとロバと同じくありふれたの組み合わせ)…イチジクの木とブドウづるの下に座っていることは平穏無事の理想的な生活と考えられた(列王記)
りんご:大地:この世の物質的欲望と歓喜一般の象徴
聖書に蛇の誘惑で、アダムとイブは禁断の木の実であるリンゴを食して楽園を追われたと記載されているが、旧約聖書の舞台となったチグリス、ユーフラテス地方には当時、野生のリンゴがあったとは考えられないので、アンズかダイダイではないかという説がある。
※ 荒俣宏は、後述のように 「現代語訳聖書でリンゴとされている果物は、実は多くがマルメロであるらしい。」という。ウイリアム・テルは13世紀ころのスイスの伝説上の人物で、悪代官に命じられ、息子の頭にリンゴをのせて、弓矢で見事に射抜くという話が伝えられている。リンゴがヨーロッパで広がり、交配育種によって現在のように大きくなってきたと考えられるのは18世紀の末だと考えられているので、13世紀当時のリンゴは直径3センチ程度と思われる。非常に小さなリンゴを射抜いたことになる。
※3センチとは、それはすごい・・リンゴの落ちるのをみて、アイザック・ニュートンは17世紀に万有引力説を提唱した。その樹のクローン(接木繁殖による複製)が東京小石川植物園やいくつかの場所に植えられている。
God planted a garden eastward, in Eden, and there
he put the man whom he had formed.
Out of the ground God made every tree to grow
that is pleasant to the sight,
and good for food;
the tree of life also in the middle of the garden, and
the tree of the knowledge of good and evil.
中国名:苹果(りんご)
・・宮澤賢治「銀河鉄道の夜」の表記はこれ
4千年ほど前から栽培が始まったと推定されるバラ科の果樹
原産地は中央アジア付近と考えられ、古代に西と東へ伝播した
西へ移ったものは現在の赤く大きなリンゴへと淘汰されたが、中国から日本へと渡ったものは、実が小さくほとんど生食にならなかった。
日本では明治に入り、アメリカから現在のリンゴを輸入した。当初、在来の「林檎」と似ても似つかず新しい名が考えられもした。
ケルト人の伝説では、黄泉の国アヴァロンはリンゴの島で、戦いに傷ついたアーサー王もこの島に送られている。
ギリシア神話でも西方の海に「黄金のリンゴ」の島があって、ヘスペリデスの守りを破って、ヘラクレスがこれを奪取したという。
聖書のエデンの園の禁断の果実は、今ではリンゴのこととされる。これは ラテン語で「悪」と「リンゴ」が似たつづりであったことが関係ありそうである。
ただしこれらのリンゴは現在のような大きなリンゴではなく、イギリスでリンゴ酒の原料としている小果であった。
現在のような品種は16世紀に改良が始まったもので、更に19世紀になってようやく生食に耐える美味な品種ができたにすぎない。
ジョニー・アップルシードJohnny Appleseedという巨人がアメリカ中に広めたという伝説のリンゴも、それほど大粒のものではなかったようだ。(荒俣宏「花の王国・有用植物」1990)
以上の引用は:
「世界のラッキーアイテム77」
(大和田聡子著ダイヤモンド社2006年刊)
*イチジクもいろいろあり(カプリイチジク、シカモアイチジクなどなど)
イチジクのジュエリーはないようですが、リンゴのジュエリーは沢山あります
桃珊瑚(さんご・サンゴ)『林檎』のK18WGペンダント・トップ |
★ニナリッチ★赤いカーネリアンのリンゴ |
ヘラクレスも探しました!【黄金の林檎】はいかが?Vincenzo Mazza作 シェル カメオ ルース |
ヒッポメネースの投げる黄金の林檎を拾うアタランテー(部分)
アタランテーは処女狩人であったが、自分を徒競争で負かした相手と結婚すると約束した。彼女が負けたのは、ヒッポメノスが彼女の競争路に落としたアプロディーテーの3つの黄金の林檎を拾うために立ち止まったからであった。(Wikipedia:黄金の林檎)
西の小唄~~~~ 私は林檎私を投げたは誰か お前に焦がれるお人、 なんと聞いては下さるまいか。 私とて、またお前さまとて、 ついには萎れてしまう身なのを。 |
東の小唄~~~~~~(詩経「有梅」) なげうつに梅有り (これから梅をなげるわよ ) その実七つ (その実は七つ ) 我を求むる庶氏 (私が欲しい人、応えて) その吉なるにおよべ ( さあチャンスよ) |
黄金の林檎のプレゼントとは・・・すなわち、
争いの種のプレゼント
Three goddesses, Athena, Hera and Aphrodite quarreled over a golden apple with a sign that it should belong to the most beautiful among them. No one wanted to take a task of choosing between three goddesses. Zeus therefore sent them off to Paris, son of Priam, king of Troy. Paris decided in favor of Aphrodite, who had promised him the most beautiful mortal woman, Helen, the wife of Menelaus. The Greek playwright Aeschylus called Helen 'destroyer of ships, destroyer of men, destroyer of cities'. The result of Paris' decision was the Trojan War. The Judgment of Paris https://www.uoregon.edu/~rbear/congreve2.html
「心変わりを誘うヴィーナス」の意味。 手にした黄金の林檎と矢は、男性を破滅へと導く、 女性の魅力と危険を象徴しています。(東京藝術大学美術館)
apple リンゴ・大都市・白人びいきのインディアン Apple アップル(macのアップル社のこと) apple-polish ご機嫌を取る・ごまをする apple-sauce アップルソース・でたらめ・たわごと
魔女の差し出すリンゴと 籠の飾りの赤いリンゴ
林檎の実ではなくリンゴの花の話も少し
Wikipediaのリンゴの項を見たが、文学(古典)に関するものはのっていないが、 例えばゴールズワージーの 『林檎の樹 』(原題:The Apple Tree、1916年)などが思い浮かぶ
まだあげ初めし前髪の
林檎のもとに見えしとき
前にさしたる花櫛の
花ある君と思ひけり
やさしく白き手をのべて
林檎をわれにあたえしは
薄紅の秋の実に
人こひ初めしはじめなり
『若菜集』:島崎藤村の処女詩集。1897年春陽堂
春(リンゴの花) 部分(1856-1859) Millais, John Everett (1829-1896) Lady Lever Art Gallery レディー・リヴァー美術館(英) |
[生涯で制作した200点の静物画のうち、60点以上の作品にりんごを描いたほか、「りんごひとつでパリを驚かせたい」としばしば口にしていました。]
https://www.polamuseum.or.jp/sp/cezanne_2015/