渦巻形萼の出現
渦巻形萼の出現・・装飾法の歴史全体にとってはなはだ重大なこと
第16図 半側面形ロータス花
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16図:
古代エジプト遺物における ロータス花の第三の図形
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第7図 側面系ロータス花
(まっすぐな萼を持ったタイプ) |
芸術的効果の上で区別されるゆえんは・
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萼と花冠との厳格な区別
下部
a・・側面系ロータス花から借用された莢殻
b・・上に向かって二股に分かれた渦巻
渦巻形(ヴォールト)・・花の萼の側面図形
c・・外側の地間に小さい水滴状
中部
d・・下部の両渦巻き型(b)がはさんだ内角を満たす弧状ののどひこ型
上部
e・・葉状の扇形・・このモチーフがギリシア美術にあらわされた時
パルメットと呼んでいる
復習です。ロータス花の第一の図形は・・正面形の図形ロゼット(第12図)
ロータス花の第二の図形は・・・パピルスと対置した側面形(第7図)
「渦巻形萼のあるロータス花」の出現
↑第17図 渦巻型萼もつ側面系ロータス花文様
(ルーブル美術館蔵の磁製護符による)
中間部ののひこ型および葉状扇形はないが、
側面系の第1種の型(右図・第7図)の三角葉によって満たされている
エジプトの渦巻形萼が、古代様式におけるいろいろなパルメットの出発点であることをきっぱり主張したのは グットイーヤ
「美術様式論」P86
グットイーヤ・・第16図のe//葉状扇形=
ロゼットの切断物
パルメットは、ロータス萼と>ロータス果実(核)との結合型であると仮定
リーグル・・果実(核)をとらない(開花したロータス花の正面形とみる)⇒
パルメットは自然的な側面系の萼と正面形の花冠の結合物である
・この図形を「半側面形」と名付ける
第16図の素朴な芸術的法則、地間充填の法則によるもの
方向を異にした二つの線が一つの四角を作る場合、エジプト様式感情は、その空な凹角をふさぐべき文様を考案しようとする
第19図(葉状扇形の様式化したエジプト式パルメット)
三角葉型の萼あるいは莢
第20図のどひこを持つ渦巻き型萼(カルナック)
Web検索
※http://www005.upp.so-net.ne.jp/nanpu/history/egypt/maps/karnak_luxor.html
カルナック神殿第5塔門 中王国時代トトメス1世
(在位前1493年頃~前1481年頃)
「トトメス3世の植物園
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