"Modena Facciata del Duomo" di Spalla67 - Opera propria. Con licenza CC BY-SA 3.0 tramite Wikimedia Commons.
モデナ大聖堂というと、ロンバルディアの建築家ランフランコ Lanfrancoが彫刻家ヴィリジェルモ Wiligelmoの協力を得て、1099年に着工。12世紀初期ロマネスク時代を代表する傑作。 (私には、まず、カギと杖を持つ蛇に巻かれた人物像のある聖堂ですが、)「この聖堂の簡素なファサードの中で、正面中央扉口だけは 異様」と、『教会の怪物たち ロマネスクの図像学』で、著者尾形希和子さん。
モデナ大聖堂は、この本では何度も取り上げられる聖堂で、その中央扉口の「ピープルドスクロール」(初見の用語であるが→)という唐草的図像もまた主役・・・ この聖堂だけピックアップします・・検討事項 peopled scroll
私にはまだ中央も簡素に見えますが、ここだけ、人物や怪物が蠢く蔓草の浮き彫りで飾られていると。そして、アーキヴォルト頂点に裸体の双頭のヤヌス(⇒modena_janus.png)、その下に蔓草を吐き出すグリーンマンの仮面がある(p72)・・・(⇒尾形希和子著第5章)
"Duomo di Modena, portale centrale"
by Giuch86 - Own work. Licensed under CC BY-SA 3.0 via Wikimedia Commons.
"Duomo di Modena, stipite" by Giuch86 - Own work. Licensed under CC BY-SA 3.0 via Wikimedia Commons.
"Wiligelmo relief central door 05" di sailko - Opera propria (my camera). Con licenza CC BY 2.5 tramite Wikimedia Commons.
左のこのテラモンは、髪が長く靴をはき「裕福な男」 「右のテラモンは裸足の農民である」(p175-176)
「ピープルド・スクロール」の下で重荷に耐えるテラモン→人像柱
はだしであるということは、貧しいという意味であるらしいが、(⇒「ロマネスク美術ではしばしば靴の有無で異なる階級を表す」⇒italy_furudera.html)
キリスト教のイメージのシンボル事典では、単にそれだけでなく、キリストが、使徒の足を洗ったり、「跣(はだし)は重要な使命を授かった神聖な人物の特権である」という・・尾形さんも「土」に触れる足の獣性の話もされているが(p160)⇒もう少し、裸足・足を後ほど見ます
◆http://www.webdiocesi.chiesacattolica.it/emilia_romagna/modena_
◆http://www.turismo-oggi.com/il-duomo-di-modena.html
◆http://www.antika.it/008236_modena-duomo-decorazione-della-facciata.html
◆http://www.japanitalytravel.com/sekaiisan/modena.html
現在世界遺産になっている司教座大聖堂 Cattedraleは、この街の守護聖人聖ジミニャーノに奉納された街で最も有名な建築 で、ロマネスク様式で造られた最大傑作のひとつ
◆http://visitaly.jp/unesco/modena-cattedrale-torre-civica-e-piazza-grande
ボローニャから列車で約30分。
※必読http://www.f.waseda.jp/tokuyam/fir.329.htm聖堂右、南面の入口
「王の扉」と「王侯の扉」(別名洗礼の扉)
"Capitello Duomo di Modena, e scorcio Porta dei Principi" by Chiara Salazar Chiesa - Own work. Licensed under CC BY-SA 3.0 via Wikimedia Commons.
「王の扉」 porta regiaにたいし、 porta dei principiは「王侯の扉」
柱頭はコンポジット式、上の市松的装飾が、聖堂全体の装飾にある
聖堂左、北面の入口 porta della pescheria・・
こちらからでたところに魚屋があったそうな
"Porta della pescheria relief mesi 06" di sailko - Opera propria (my camera). Con licenza CC BY 2.5 tramite Wikimedia Commons.
魚屋の扉のマエストロ作、1110~1120年頃
"Duomo di modena, capitelli esterni 02" by sailko - Own work (my camera). Licensed under CC BY 2.5 via Wikimedia Commons.
図0-7は モデナ大聖堂の柱頭の犬頭人cynocephali
(11世紀末~12世紀)
https://www.flickr.com/photos/kilpoldir/sets/72157605268430294
犬頭人cynocephali ・・・犬頭人身と逆に、人頭獣身も右の方にいるようだ・・ケンタウロス? それはそうと ちなみに当方(=^・^=)人身猫頭
"Maestro delle metope, ittiofago 01" by sailko - 投稿者自身による作品 (my camera). Licensed under CC 表示 2.5 via Wikimedia Commons.
モデナのメトープオリジナル:Master of the Metope
大聖堂付属の彫刻美術館蔵(??ムゼオ・ラピダリオ?)
キアラ・フルゴーニ女史(Chiara Frugoni
1940-)によれば、「イッティオファグス(魚食人)」と?⇒
「犬頭人」、「魚食人」 ・・・!?
http://blog.livedoor.jp/cucciola1007/archives/3606512.htmlキアラ・フルゴーニ女史による「中世の発明品・普及品」の数々はこれ、という紹介の中に・人魚 (Sirena-pesce ) あり
モデナ大聖堂(イタリア) 見てます- https://t.co/GAPfHmIMmO
— nekomegami (@nekomegami) 2015, 2月 23
モデナ大聖堂について重要な研究が少ない理由は、 仏蘭西ナショナリスト研究者によるロマネスク彫刻装飾の仏蘭西誕生説に抵触したためであると、尾形さんは言う。
(p322)
さもあらんと感じる・・(続く)
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