パルメット
「平凡社世界大百科辞典」1988刊 ナツメヤシの項(荒又宏著)
『岩波西洋美術用語事典』 Palemtte
「椰子」という意味のラテン語palmaに由来。
古代エジプトに端を発し、ギリシアで広く用いられた文様パターン。
椰子の葉を図案化し、下端を曲線でつないでゆく。
古代ギリシアではしばしばロータスと交互に用いられる。
「ヨーロッパの文様事典」 (視覚デザイン研究所2000年1月刊)
(1)古代メソポタミア・エジプト
前3200年ごろの 「動物文パレット 裏」 (ルーブル美術館蔵) |
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前2480年ごろのアプシル出土 棕櫚柱頭 (カイロ ジプト考古学博物館蔵) https://en.wikipedia.org/wiki/Egyptian_Museum |
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前2000年紀末 ナツメヤシの木を守る精 (メソポタミア スーサ出土 ルーブル博物館蔵) |
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前1320~前1085年ごろ イリネフェルの墓の地下玄室天井画 (エジプト テーベ デル・エル・メディネ) |
→エジプト ルクソール 墓室の壁画 |
前9世紀前半 ナツメヤシの前の鷲頭の精 (ニルムード出土) |
(前9世紀前半 ニムルード西北宮殿出土) |
前700年 授乳する母と子レリーフ (カラテべ宮殿址)ヒッタイトの遺跡 アナトリア アダナ (※https://www.jiaa-kaman.org/jp/ |
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前700年 葡萄棚の下の休息 (ニネヴェ出土 大英博物館) |
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前6世紀前半 ネプカトネザル2世宮殿玉座の間正面 (バビロニアの「イシュタール門」(紀元前560年頃 ベルリン ぺルガモン博物館 (Pergamonmuseum)) ヴェルディのオペラ『ナブッコ』はイタリア語でネブカドネザルの意。 |
(2)初期キリスト教美術
(3)19世紀イギリス
photo from
https://www.tau.ac.il/lifesci/botany/judaism.htm
A relief of a date palm (Phoenix dactylifera Linnaeus), among the ornamentations on the walls of the ancient synagogue at Kfar Nahum (Capernaum), dated from the 3-5th centuries CE.
大英博物館の説明では
Supernatural spirits and a sacred tree
(超自然の精霊と聖なる樹)
These figures with wings may possibly be
supernatural creatures known as apkallu.
They wear horned headdresses to show
their divinity and carry buckets and
what appear to be fir conesused to sprinkle,
presumably, water from the bucket for purification.
The stylized tree between the spirits is usually called
a Sacred Tree or even, misleadingly, a Tree of Life.
It bears some distant relationship to the palm-tree,
having a palmette on top of the trunk and
a trellis of smaller palmettes around it.
The palmette is a distinctly Assyrian version of a symbol
which had long been known in Mesopotamia and the Levant.
Its exact meaning is not clear,
but the flowing streams and vegetation could be taken
as representing the fertility of the earth,
or more specifically, Assyria itself.
Though no two Sacred Trees were exactly alike,
the arrangement of the branches on
the two sides of each tree was always identical.
Carnelian cylinder seal of Mushezib-Ninurta
ここではfor purification水で浄化する(推測)といっていますね。
⇒ 受粉(pollination; fertilization)とはいっていません
もうひとつ別の説では
東京大学環境共生システム学専修・植物資源プロセス学専修
(二専修のHP)
https://web2.fp.a.u-tokyo.ac.jp/7rui/invitation.html
(アッシリア王アッシュールナシルバル2世の
宮殿を飾っていた鷲頭有翼の聖霊のレリーフ)
右手に松かさ,左手に手桶を持つ姿は,
聖なる樹から
人の身を守るための
樹液を集めている様子
⇒自然の恵みを人の生活に生かす
農学の原点を表現した構図
・・として、諸説あるようです・・
岡山市立オリエント美術館
でも購入計画中 (1億2千万円)の
アッシリア・レリーフ「有翼鷲頭精霊像」
非常に魅力的です
同像は、紀元前九~七世紀に栄えたアッシリアの主要
都市・ニムルードの遺跡(イラク北部)にあった
宮殿の壁面装飾の一部。
石灰岩製で縦百六センチ、横六十一センチ。
頭がワシ、胴体が人間の像が彫られ、背中に翼がある。
(大英博物館のAssyrian reliefs特集)
class="t_500n"> なお、大英博物館が制作した
シュメール、バビロニア、アッシリアを含む
メソポタミアに関するウェブサイト(中学生向き)には
木の説明 apkalluの説明がある
また、
メトロポリタンミュージアムのTimeline
Mesopotamia,1000BC-1AD
https://www.metmuseum.org/toah/ht/04/wam/ht04wam.htmも有用な楽しめるサイト
(東地中海世界の考古学と歴史)
https://mmiyas.hp.infoseek.co.jp/En_Gev/EnGev1.htmlに
出土のダマスカスの地層などが出ています。
WEB検索
『岩波西洋美術用語事典』 Palemtte
「椰子」という意味のラテン語palmaに由来。
古代エジプトに端を発し、ギリシアで広く用いられた文様パターン;。
椰子の葉を図案化し、下端を曲線でつないでゆく。古代ギリシアではしばしばロータスと交互に用いられる。
→続くpalmet2.html
オリエントの鱗文(スケール)と日本の青海波→uroko.html
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